「「強くなる練習だよ」←最低のセリフ」コリーニ事件 なおさんの映画レビュー(感想・評価)
「強くなる練習だよ」←最低のセリフ
原作未読だったがこれは読まなければとすぐさま読了した。劇場で観ておくべきだった。
最初は主人公ライネンの物語なのかと思った。恩人を殺した犯人を弁護しなければならない葛藤がメインなのかなと。うんにゃ、そんな生やさしいものではなかった。
クライマックスで現代の裁判シーンと回想の殺害シーンと回想の○○シーンを切り替えつつダブらせる編集はとても効果的で、凄惨な場面だが画面に釘付けになってしまった。
映画版はライネンとコリーニの人物設定や起こる出来事等かなり改変されているのだが、観客の感情により訴えかけるような感じになっていて、悪くいうとウケ狙いもチラつく(ラストシーンはさすがにやり過ぎ)が、独自に仕込んだ伏線や人物で感情移入しやすくなっている。
演者では特にコリーニ役のフランコ・ネロは好演だった。強面の見かけであれは…ズルい。原作は全体的にもっとフラットだが(エモさ控え目)、映画ではあっさり流していた部分が詳しく描写されていたりと、また違った印象だった。
中盤のコリーニのセリフ「永遠にいるわけじゃない」に不意打ちくらってしまい、苦笑いである。
コメントする