幼い依頼人のレビュー・感想・評価
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虐待事件の実話ベースだからといっても、ただ単に感動で終わらせないの...
虐待事件の実話ベースだからといっても、ただ単に感動で終わらせないのが凄い。
子供達が受ける恐怖や精神的なダメージの表現は当然予測できるのだが、加害者が抱えている問題も垣間見え、リアルで物語の深みが増す。
そして安堵出来ない判決、加害者の悪い事を悪いと思わない態度を見て、根本的な解決と子供の安心した生活の確保は始まったばかりで、裁判は入り口に過ぎないと感じる。
二人の女優による迫力の虐待シーン
被害者の10歳の少女ダビンを演じるチェ・ミョンビンと、加害者の継母カン・ジスクを演じるユソンの演技力が高すぎて、虐待シーンが怖いのなんの。
おしっこ漏らしそうなレベル。
独身時代はどちらかといえば清純派、結婚出産後は優しい人妻の役が多かったユソンが、瞬間でキレて子どもを殺す継母役をやるとは。
迫力が半端ない。
主人公の弁護士ジョンヨプ役のイ・ドンフィが印象に残らないくらい、この二人のインパクトは凄かった。
韓国で毎年数万の児童虐待事件が起き、多くは死に至るケースが多発している現状をテーマにし、2013年に実際に発生した'漆谷(チルゴク)継母児童虐待死亡事件'をベースにした作品。
少々いたたまれなくもあるが、いかに非道なことかを感じるのは、悪いことではない。
必見!
仕事の価値
継母から虐待される10歳の姉と7歳の弟に頼られた弁護士に成り立ての青年の話。
ロースクールを卒業し弁護士事務所で働くまでの腰掛けとして、児童福祉館に勤めていた青年のもとに、警察へ虐待の相談に行った少女の案件が舞い込み、少女とその弟と出会い懐かれていく展開。
見て見ぬふりや気付かないふり、上辺だけ気にしているふりで、誰一人手を差し伸べ様としない周辺の大人たち。
ただ、近所の人は通報したり助言をしたり証言したりするぐらいしか出来ないのも事実で複雑な思いになる。自分も言い訳がましいね。
実際の事件をモチーフにつくられているということを抜きにしても、事件としても、映画としてもありがちな話ではあるけれど、児童相談所然り、警察然り、法律上難しいところもあるのは判るものの、もう少し何とかならないものかと思うと共に、どうしてこんなことが出来るのかという怒りをおぼえる。
丁度日本でも虐待死に纏わる裁判があったばかりだしね…。
救いといえばそうだけど、良かったとは言えない物語と結末で、色々考えさせられると共に胸が痛くなった。
良心的な作品でした
暗いだけではなくユーモアもあり普通に楽しめる良心的な作品でした。
主役ももちろんですが悪役二人がとても上手です。しかし注目は子役の姉弟。後半の姉の姿は感情移入して泣いてしまうほど。^_^
韓国俳優の層の厚さがわかります。
裁判劇としては弱かったですが、ラストは嫌でも感動させられました。
無垢なる証人 程ではないですが、
韓国映画好きな方にはオススメします。
葛藤
67本目。
世界共通の問題。
テレビで報じられる度に、切ない気持ちになる。
何も出来ない自分に無力さを感じる。
で最初の入り方に意表をつかれ、笑っていいのか迷ってしまうけど、周りは結構受けてる。
だから話が進むにつれ余計に切なく、そして怒りを覚える。
でも作品を観てる人の感情は皆一緒だから、妙な一体感を感じたりで。
傍観者の罪
機内にて鑑賞。
実話ベースとのことですが、実際の事件のことは知らずに観ました。
幼い姉弟の元に継母が突然やってくる。優しく微笑む継母に、「お母さんがきてくれた」と喜ぶ様子に、早くも胸が痛む。
虐待をする前に継母がする、ある仕草。静かな動きの中に、これから起こる暴力の予感があり、観ているこちらの胃が痛む思いに。
主人公の弁護士は、最初から正義感に溢れていたわけではなく、冒頭に展開する持論が後半に効いている。
日本でも虐待が見過ごされ、たらい回しにされる事件が後を絶たないが、脚色なのか、はたまた韓国ではそれが普通なのか、とにもかくにも周囲の大人たちの見て見ぬふりには腹が立って仕方ない。
幼い少女ダビンの健気さが、だんだんと大人への失望に変わっていくさまがとてもリアルで、息苦しくなるくらいの素晴らしい演技でした。
直接的に痛い描写はそれほど多くはないですが、抑えた表現が、むしろ恐怖をしみじみと感じさせます。
ぐいぐいと引き込まれる作品でしたが、胸が苦しくて二度は観られないかも。
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