夢のアンデスのレビュー・感想・評価
全4件を表示
軍事政権と新自由主義
軍事政権と新自由主義がセットになっていた時代のアルゼンチンとチリの映画や本は、何回か読みましたし鑑賞もしました。ドキュメンタリーフィルムだとデモ隊と政府軍の衝突が印象的でした。ピノチェトのクーデターはバックには米国CIAがいて、陰謀論でも何でもなく米国CIAはあらゆる国の財産を狙いにきます。本当にろくなもんじゃない。日本は小泉政権下で新自由主義にさせられましたが、規制緩和により非正規雇用が増えた分、日本人も国家も衰退しました。人々が弾圧されている映像に時々映し出される美しいアンデス山脈を観ていると余計、人類って愚かだなと思いました。
チリ
アンデスを俯瞰
アンデスを大きく俯瞰。チリからのアンデスの風景確かにあまり見たことがない。チリといえば壮絶なピノチェト政権による人々の苦難、公権力による拷問、虐殺、行方不明者、女性たちの戦いというイメージ、そして、鉱山、、ESG、とかSDGsとかが花盛りの今、鉱山での搾取や先住民族の問題をなんとなく想起させるがやはり、という場面、景色も俯瞰。冒頭は、建物の亀裂、国民国土人の往来やコミュニティの分断を示すような亀裂のクローズアップに内省的な監督の語りでアンデスの彼方寝落ちしそうに。
亡命、海外移住せずにずっとチリでカメラをまわし記録を撮り貯めるカメラマンがすごいその意思実現力気負わず恐れずとにかくデモや集会をカメラに捉える、淡々とやるべきことをしてるだけといった風情で、しかも1人で撮影。この方を見るだけでも5つ星だし、日本からは遠いチリのことや、ヒマラヤとは違う佇まいのアンデスを見るだけでも価値あり。地元のおじさんがアンデスは椅子の背もたれのようと語るのも印象に残る。
全4件を表示