「音を立てずには生き残れない!」クワイエット・プレイス 破られた沈黙 だいふくさんの映画レビュー(感想・評価)
音を立てずには生き残れない!
前作も映画館で観まして、あまりにも映画館が静まりかえった状態で、ポップコーンを食べる音や人の咳払いさえも雑音に感じる新感覚を味わいました。やはり続編も映画館で観るべきと思い、公開直後に行ったときの感想です!
映画が開始して、いきなり描かれるのは事件が起きた日をDay1とした日の、モンスターに襲われパニックになる世界でした。まだ、音を立ててはいけないと知らない人間達に容赦なく襲い掛かる、不気味なモンスター達に圧倒されます。まさしく爆音の世界観でした。
次に描くは、Day474です。前作の後日談ですが、ここからは本作の見せ場ともいえる静寂な世界観。枯葉を踏んずけることも気にして歩かないといけない、無音を貫き通さないといけない状況です。
なのに、前作で誕生した1つの命。。。そうです、静かになんかできない赤ちゃんを連れた、エミリー・ブラント主演で演じる母と子供たちです。もう、この状況絶望ですよね。
映画では終始、モンスターの爆音と人間がひそめる静の世界観が繰り広げられ、鑑賞者は視覚だけでなく聴覚が研ぎ澄まされる思いになります。静寂からの急な爆音は心臓が飛び出ると思うくらい。
置き物が倒れるだけで死が訪れるかもしれないという恐怖の中、音を立てないように慎重に生きていく人間の何とも不憫な状況が否が応でも伝わり、観ているこちらも緊張感あふれます。
前作で夫を失った一家を救うのは、キリアン・マーフィ演じるご近所さん?だったエメットでした。というか髭もじゃすぎて、キリアン・マーフィって後半まで分からなかったです。(後半目の特徴で、アーって思った次第でした。)
映画の展開が面白いと思ったのは(まさに見せ所でしょう)、前作で弱点が分かったモンスターを倒すべく、聴覚障害の少女リーガンとエメットの命を懸けた旅の物語とそれを待っている母と少年それに赤ちゃんの一家達がほぼ同時にモンスターに襲われるシーンが交互に繰り広げられます。
絶体絶命の状況から、両者がどう乗り越えていくのかが非常に面白かったですね。2つのラストを観ているかにも感じられ、最終的には子供たちの大活躍と勇気には感動すら覚えました。
はい、ということで、やはり本作は映画館で観るのが正解と思った次第です。まさに観ている側も一緒に緊張感を体験できる新感覚な映画です。そしてこういう映画って続編は面白くないが定番ですが、私は2作目の方が面白かったと感じました。相変わらず、エミリー・ブラントの美しさも健在でしたし!