「あっちもこっちも絶体絶命」クワイエット・プレイス 破られた沈黙 bionさんの映画レビュー(感想・評価)
あっちもこっちも絶体絶命
死んだお父さんが出てると思ったら、舞台は遡ってヤツらがやってきた最初の日。もう隠す必要がないからクリーチャーは全貌を見せて大暴れ。1作目より気のせいかパワーアップしてない? ずいぶん稼いだからCGにかけるお金が増えたのかな。
クリーチャーの正体がわかったからといって、ドキドキの緊張感は減らない。むしろIMAXになったことで、音に関してはヤバいくらいに心臓に悪い。列車の中からカラスが飛び立つ音には参った。軽いむち打ちになった気がする。
無音の使い方も上手いよね。リーガンが補聴器を落とした時に訪れる静寂。この静寂が外界の音から遮断されたリーガンの恐怖を追体験させてくれる。
クリーチャーとの対決は、2ヶ所で同時進行形式で進むから目が離せないし、どちらも絶体絶命。こりゃたまらんね。言われていた通りパート2では完結しなかったけど、まだまだ話が続くんじゃない。うれしいけど。
自分なりのクリーチャーの考察です。
地球から数百光年の位置にワープ航法の技術を持つ知的生命体が存在する。その異星人が近くの惑星を探査中に視覚能力はないが獰猛な肉食動物を発見し、徹底的に研究した。研究の結果、このクリーチャーは、特定の周波数の音を大出力で浴びせることによって動きが止まることがわかり、生物兵器として軍事利用することになる。
そのタイミングでクーデターが起き、失脚した一派が、生まれ故郷を捨てどこかの惑星に移民せざるを得なくなった。さまようこと十数年、ようやく移民先として地球は見つかった。人間を武力で鎮圧するのは非効率なので、究極の生物兵器を地球に放った。