TENET テネットのレビュー・感想・評価
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ブレイン・ストーミングの快感
字幕版を鑑賞。「インセプション」や「インターステラー」など、頭をフルに使わないと付いて行けない作風が売りのクリストファー.・ノーラン監督が、製作費に 211 億円をかけたという意欲的な作品である。時間を前後に自由に動かせるという特殊能力が物語のキーアイテムになっている。「インセプション」よりは分かりやすかったように思うが、1回見ただけで全てを理解できる人がどれほどいるのかは、かなり疑問だと思った。 TENET という英単語は、「教義」や「信条」といった意味を持つが、むしろ重要なのは前から読んでも後ろから逆に読んでも同じになるという特徴であると思われる。この作品には、こうした逆読みの名前が散りばめられていて、最初に事件が起きる OPERA 劇場を逆にしたのが、贋作画家 AREPO であり、ROTAS という企業の経営者が SATOR といった具合である。なお、これらの単語を以下のように並べると、縦横の真ん中に TENET が出現する。 SATOR AREPO TENET OPERA ROTAS タイムマシンというと荒唐無稽というイメージを持ちやすいが、全宇宙は未来に向かって一方的に進んでいるタイムマシンに乗っていると考えられる。時間経過というものを端的に物理学的に表す言葉として「エントロピー」という言葉がある。主に熱力学で使われるもので、「混沌」や「無秩序性」を意味している。時間経過と共にエントロピーは増大するという法則があり、角砂糖が水に溶けて形が崩れるような様子は、エントロピーが増大した典型的な姿である。 時間が逆転するということは、増大したエントロピーが減少することになり、溶けて崩れた角砂糖が元の立方体に戻ることになる訳であるが、映画中の台詞では、これをあっさりと「エントロピーが減少する」とだけ述べているのに驚いた。説明する気など全くないという態度を見せたことになるのである。つまり、「ついて来れるかどうかはあなた次第」と宣言したも同然である。初めからこの調子なので、以後も説明的な部分はほとんどない。見ている間中ブレイン・ストーミングを経験させられ、その潔さが非常に気持ち良かった。 ただし、厳密に考えてみると、物理的にあり得ない描写が多々目につく。時間が順行の者と逆行の者が殴り合うなどということはあり得ないし、AチームとBチームで時間軸上で挟み撃ちにするという作戦では、互いに相手チームを目にすることはできないはずである。順行する自分と逆行する自分が出会うと中和して消滅すると言いながら、それを歯牙にも掛けない展開があったのも気になった。また、兵器としてわざわざプルトニウムなど使う必要はなく、反物質で作った水でも空気でも大量に作って通常の物質と混ぜればいいだけのはずである。 役者は大変な熱演であった。時間が順行する者と逆行する者が同じシーンに写っている場合、逆行する側は歩き方からして逆にしなくてはならない訳で、役者の苦労は相当なものだったはずである。音楽は雰囲気を良く引き立てており、不思議な感覚を持たせるのに効果があった。小さな道具を印象的に使って切なさを感じさせるなど、演出は良く練られていたが、約束通りの行動をしない者が出て来たときに、何か重大なペナルティがあった方が良かったのではないかと思った。 (映像5+脚本4+役者5+音楽4+演出5)×4= 92 点。
理解できるまで劇場に足を運べ
「俺はこの画が撮りたいんだ!」と思ったが最後、話の整合性をぶった切ってまで入れてしまう、イイ意味で子供っぽくてホントに頑固な監督クリストファー・ノーラン。 彼の作品でおなじみの世界観ルール説明が『インセプション』よりも複雑なため、やっぱり今回も、一回観ただけで全てを把握するのが不可能な出来。 でも実は、それこそが映画館絶対至上主義ノーランの狙いなのかも。出世作の『メメント』がそうだったように、お話が難解だから観客を何度も劇場に足を運ばせる。 全てはノーランの掌の上で踊らされているのか。 父親と発声がソックリなジョン・デイヴィッド・ワシントンが、予想以上にタフでユーモアを兼ね揃えた魅力的なスパイを熱演。せっかくこんな良いキャラクターを創造したのだから、もう一本ぐらい続編作ってもいいんじゃないの。
ノーラン!
大好きなクリストファーノーラン監督!初日に観に行っちゃうでしょーよーー!! ノーラン!! 今回難易度高いよーー!! ドラえもんの世界と、僕は明日昨日のきみとデートするの世界を思いっきり激しく大人な感じにした。みたいな。 いや、感想下手くそだな。とにかくもう一度観たい。トリックが多すぎるんじゃーーー! 逆行した世界では酸素が吸えないとかのルール、途中でなくなったりしてないか?奥さんが船に行くところとか。誰か教えてー! あぁ、そうか。劇中セリフに「考えるな、感じろ」ってブルースリー映画の名言があったな。これは観客にも言っていたのか。 主人公名前ないのかよ!いま知ったよ!オシャレかよ! 感想浅すぎて申し訳ない! 【追記】 映画の感想とはちょっと違うんだけど、先日観たクレヨンしんちゃんにしろ、テネットにしろ、戦争を感じさせるものがある。テネットに関しては思い切り第三次世界大戦と言っているし。いつも思うのが、こうゆう作品作りしてる方達って世の中の何かを確実に感じとっているんだなって。 ノーランに関してはインセプションもインターステラーもそうだった。私は観た瞬間思った。ノーランは分かってる。知っている。世の中を。この世の成り立ちを。
内容は凡作
前評判が良過ぎるだけに大したことはなかった。時間の逆行性を軸に話は進むのだが、それ以外は派手な爆破シーン、カーチェイス、ファイティングアクション、必要のないラブストーリーといった何の目新しさもない内容。「ダンケルク」から金を掛けた割には大したことのない映像を撮る作家に落ちた感がある。時間の逆行性のストーリーも小難しくしたこともあって、複雑になり、とても見づらいものになっている。この人もM・ナイト・シャマラン監督の二の舞に成りかねない。コマーシャル倒れとでも言うべきか…センセーショナルな作品を撮ってしまった不孝が今この監督に降り掛かっているようだ。ヒットメーカーの悲哀を感じる。今さら「世界を救う」でもないだろうに…
88点
いろんな映画でも題材にしてきた"時間"の仕組み
その中でもさすがです。"逆行"の発想は面白い
見せ方も、息ができるのか?などの深い所まで
リアルに科学的にやってくれる所が大好き
ありそうでないではなく、
ありそうでそろそろなりそう。の科学
音楽も映像もIMAXも余裕の優勝
ただ、さすが言われてるだけあって
作品史上1番難しかった、何度か見ないと
色んな情報みないと、仕掛けが多すぎて見逃す
はじめのオペラの所から列車の所は過去なのか
時間軸進行してるのかとか
オペラの所から試験やったのか列車の所から試験
やったのかとか見せ方で見方迷う時あるよねw
情報見てあーニール最後守ってくれて
死ぬんかとか知れたし!
内容は逆に単純にしてくれてる!
クレヨンしんちゃんの映画の最後のシーンの
様に、いってきますを見届けていってらっしゃいを
するように。あれは逆行していってる自分やなとか
想像できちゃった。船の自由な女性があの女の人って
ところと記憶で電話させるところは最高やったw
起きることは起きる
ただ、起こそうとするから起きる。
過去を変えるために何度も挑戦してくるターミネーターに似ている
多分、この主人公の名も無き男は、別次元の同じ戦いで過去に行き、作戦に失敗してそのまま取り残され、過去の世界で再度の戦いに備えてこの組織を準備してきた黒幕なのではないかと。
そして再び、もう一人の自分を戦いに挑ませたのだと思う。
(未来から来てる自分は、可逆性物質?に近づくと逆行の影響を受けて戦えないので)
確か、最後の方でニールの、あなたに雇われてずっと一緒にやってきた、という言葉と、最後のインド人武器商人とのシーンで黒幕は自分だと言ってた。
よね?
なんかド派手なんだけど…
冒頭からテンションが上がるシーンで始まるが、途中から大丈夫か?と思うほど下らない話になるのだが、ラストはうまくまとめたと思う。 でも、最後まで何と戦っていたのか理解ができなかった。なんかこじんまりとした話やなぁと睡魔と戦いながらの中盤でした。 一度だけでは全ては理解できないのがこの監督のいいとこなので、レンタルが始まったらもう一度見たい。レンタルで十分。
【ノーラン史上最低】観客が置き去りにされる映画
メメントやインセプションも設定が難しくてわかりづらい部分はある。 けどそれ以上に「怒涛の伏線回収」や「演者の魅力」などが上回って良作だった。 何よりキャラの内面を深堀りしていたからこそ感情移入できた。 百歩譲って、テネットもノーランお得意のどんでん返しや伏線回収で熱くなる部分はあった。 しかし残念ながら「ぴんとこなさ」「わかりにくさ」の方が遥かに上。 何よりキャラが立ってない。 勝手にストーリーだけが突っ走って行って置き去りにされていく感が凄い。 典型的なストーリー偏重タイプの作品。 とにかく「時間を戻す」設定が地味な上にわかりにくい。 加えて、目を見張るような視覚効果やスタイリッシュなアクションがあるわけでもない。 個人的にノーラン史上最低の映画。 これをオススメできるのは、セリフを逐一拾えて常に盤面整理できる頭の回転が速い人。 自分には無理だった。 インターステラーやダークナイトは、どんな層も魅きつける程の名作だった。 しかし今回は…少なくとも何となく見て楽しめる映画ではない。 まあそう毎回当たりはこないわな。
アクション、映像は大満足!ただストーリーが...
クリストファー・ノーラン監督の作品とあって、期待をこめて公開初日に見に行きました!相変わらずの大迫力の映像とアクションで、2時間半ずっと画面から目が離せませんでしたね。宣伝通り、時間巡行と時間遡行を組み合わせた今までにない全く新しい映像美が楽しめる素晴らしい映画だと思います。 ただ、ちょっと残念だったのが、私の理解が及んでいないだけかも知れませんが、いかんせんストーリーの主軸がわかりにくいところがありました...。まだ公開初日なので、詳しい解説が出ればそれを読んで理解してからもう一度見に行ってみたいと思います。
IMAXでもみたい!
早速観てきました。 映像も音楽も素晴らしいです。 ただ思うのが「逆行」してるときにトイレに行ったらどないなってまうんやろということですが、観賞中はそんな気にならなかったです。 TENET TOILET 失礼しました。
やっぱり
やっぱり、1回観ただけでは理解できないノーラン作品。 『インセプション』をイメージして観ましたけど、それ以上に不可解で理解しがたい作品でした。 やっぱり、理解するためには もう一度観ないといけない😉 作品は、面白くないことはなく、ノーラン世界に浸れて満足です😉
どうやって撮影したのか、想像しただけでも気が遠くなる作品。
本作は、『メメント』(2000)で時間を断片化し(既に時間の逆行も演出に取り入れている)、『インセプション』(2010)で時間の主観性と重層性を描き、『インターステラー』(2014)で時空の超越にまで至ったノーラン監督の試みの、一つの到達点となっています。 ノーラン監督は「本を逆から読み進めて、結末に至る過程を知る」という独自の読書スタイルということですが、これが本作の構造に影響を与えていることはまず間違いないでしょう。 150分の上映時間だけど、中だるみは全くありません。なにしろ「時間」そのものがあれしてこうなるんで。この頭が混乱すること必至の状況を、ある場面ではCGも使わずに一つの画面に収めていることが信じられないほど驚き。予告編にも使われていた航空機が建物に突っ込む場面も、恐らく規模からみて一回こっきりの撮影なんだけど、この場面に何重もの意味を持たせるために、どれだけの綿密な計画のもとに何台のカメラで撮影したのか、想像しただけでも気が遠くなります。 間違いなく一回では理解できないほど複雑な内容だけど、救いは基本的にジョン・デイビッド・ワシントン扮する主人公の視点で物語が展開していくこと。これで複数人の視点を切り替える構成だったら、もはや全く理解不可能な作品になっていたことでしょう…。絶対それも想定して脚本を作っていたと思うんだけど、さすがに自制したのかな?だとしたらノーラン監督の自制心に感謝。 とりあえず藤子不二雄先生のSF漫画と、『映画秘宝 10月号』、『同 11月号』は読んでおいた方がいいかも!パンフレットには本作の構成や時間の論理について詳しい解説があるんで、強く購入推奨だけど、かえって解釈の迷宮に入り込む可能性も…。
複雑に見る事なく感じながら見ると
期待通りの見応えある作品で非常に興奮する時間だった。
ノーラン作品らしく作品の世界観、ルールといったあたりに細かい説明などはない為あまり深く考えすぎるとストーリー展開に追いつかず残されてしまう恐れがある。
冒頭でポエジーの説明にあったように逆行の世界観を頭で理解しようとするのではなく感じながら慣れていく、これはこの作品を観る際にも言えることのような気がした。
作品内容としては個人的には当初予想していたよりは見やすいかったかなという印象。一度で全てを理解できたかと問われればもちろんそれはできなかった。そもそも何度見ても全てを理解できるのはノーランくらいしかいないのではないか。
全ては理解できない上でも、自分なりの理解や脳内修正はまぁできる展開が多かったように思える。
150分と時間自体は長めだがあっという間に時間は過ぎ、常に何かある裏切る展開があるのではないかという空気を漂わせ時間を感じさせない点は過去の作品と同様さすがといったところだった。
内容としては個人的には意外と予想できた展開が多かったといったところか。特に序盤から中盤までのワシントンとパティンソンに立ちはだかる逆行する者が早い段階で未来から来た彼らというのは読めてしまう。
その彼らが逆行する事で何か深い意味があるのかというとその辺は特になかったのは少し物足りなさは感じた。
加えて悪役のブラナーのキャラクターもイマイチ魅力に欠けてるようにも感じてしまった。
個人的にはストーリー展開よりもこの世界観に没入し観てる側も謎に挑み続けるいわば体験型のような作品であったように思えた。自然とそういう見方をしていた自分にとっては非常に楽しい映画ではあった。
もちろん初見では見落とした部分もあったかもしれない。それらをもちろん補う為にもう一度見たいというのもあるが、それ以上にこの逆行する世界にもう一度没入したいと鑑賞直後にも思わせてくれるそんなクセになりそうな作品であった。
ある意味『ダークシティ』?複雑怪奇な展開の向こうに透けて見える作家性に圧倒される150分
キエフの国立オペラハウスをテロリストが占拠。館内に特殊部隊が突入、ある人物を救助しようとした隊員の一人がテロリストに捕らえられてしまう。彼が昏睡状態から目覚めるとそこにはフェイと名乗る男がいた。フェイから告げられたミッションは未来からやって来た敵が時間を逆行する装置を使って第3次大戦を引き起こして人類を滅亡させようとするのを阻止するというもの。この不可解なミッションのキーワードは”TENET”、何から何まで訳の解らない状況でミッション遂行できるのか? これはとにかく難解極まりない。予告でも告げられていた通り「理解しようとするな。感じろ」の燃えドラ主義で鑑賞するのが正解。理解しようとすると物語に置いてけぼりを食らってしまいます。ただ目の前で起こることに身を委ねるとぼんやりと作品の全体像が掴めます。何を書いても野暮ですが、かろうじて言えるのは数日前に『インターステラー』を再鑑賞しておいたのが功を奏したということ。主人公クーパーの娘マーフィーの部屋にあったある書籍の背表紙を見つけた時にピンと来たことが本作のバックボーンにあるのは間違いないかと。『メメント』、『インセプション』、『インターステラー』等で追及されていたテーマをまた新しい視点と複雑怪奇な展開で繰り返すクリストファー・ノーランの揺るぎない作家性に圧倒されました。 とにかく実写に拘るノーランをがっつりサポートする撮影監督ホイテ・ヴァン・ホイテマがエストニア、ノルウェー、デンマーク、イタリア、英国、インドといった国々で捉えた映像はどれも優雅で美しく、とにかく出来る限り大きなスクリーンで鑑賞するのが吉。一度の鑑賞で全てを把握するのは困難、鑑賞中に疑問に思ったことを憶えておいて何度も鑑賞することで補完していくような作品だと思います。個人的にはエリザベス・デビッキの凛とした美しさが魅力的。全然作風もあらすじも異なりますが、アレックス・プロヤス監督の『ダークシティ』のヒロインを演じたジェニファー・コネリーを思い出したことも申し添えておきます。 (2020/9/27 2回目鑑賞) 4Dxで再鑑賞。やはりIMAXと比較すると映像が圧倒的に物足りない。水や熱風噴射他の演出はライド感覚で楽しむ分にはいいですが初鑑賞でこのフォーマットを選択すると気が散って仕方がないかも。疑問点を整理して答え合わせをしに来ましたが、ロータス社の名前の由来等気になっていたことがすっきりした半面、オペラハウスの座席下の銃痕、BMW右サイドのドアミラー、予告にも登場する上下で爆発が前後する廃墟ビル等一体どうなってんだ!?とさらに気になってしまう点も多々出てくる始末。とはいえ主人公がのび太だと思えばほぼ劇場版ドラえもんだし、ある意味劇場版クレヨンしんちゃん的とも言えるシンプルな話ではあるので、まずは1回IMAXで観てあとは適当にフォーマットを変えながら繰り返し鑑賞するといいのかなと思います。結構混んでるかもと思って警戒している人もいるかと思いますが杞憂です。今回の鑑賞は日曜午後なのに6人しかいませんでした。
想像を遥かに超える映画体験がここにあり
グランドシネマサンシャインで鑑賞。IMAXレーザーで!最速上映鑑賞ですよ! オペラハウスでテロ事件が勃発。特殊部隊として館内に突入した主人公の任務は『プルトニウム241』だった。しかし彼は仲間を救うために身代わりとなり捕らわれる。拷問を受け自決カプセルを飲む主人公だが、目を覚ますとある組織に保護されていた。そしてそこで未来からの敵が人類を滅ぼそうとしていることを知る。人類を救うために、時間を逆行する。キーワードは『TENET』。 ついに公開となったTENET!待ちに待った“天才”クリストファー・ノーランの最新作。冗談抜きで前作のダンケルクから3年間、この日を心待ちにしてました。コロナ渦で、ほぼ全ての大作が公開延期してる中、無事日本で公開してくれたこと、ノーランには感謝としかいいようがないですね。 さて、満を持して公開となった本作ですが、正直にいうと過去最高レベルで難解です。クリストファー・ノーランの作品は面白いって噂だけで、例えば普通の作品の面白さを求めて見ちゃうと火傷しそうなくらい難解ですね。インセプション見た時も、わけわからんかったのを強く印象に残ってますが、本作はあれを軽く超えました。 今回ノーランが挑戦したのは、『時間の逆行』。この時点でわけわからんですよね。祖父殺しのパラドックスのように、過去に行き、タイムトラベルやタイムリープの世界で物語が進む。ってのはよくある映画のパターンです。しかしノーランは、時間を順行する世界と時間を逆行する世界、これを平行で描くという凡人には絶対理解できないことをわかりやすく(人がなんとか理解できるレベル)映像化したんですわ。何書いてるかわからないって?そりゃそうですよ。見たボク自身、たぶん半分も理解できてないですから。 理解できないんじゃつまんないんじゃないの?って。普通の作品じゃそうでしょうね。でも違うんです。半分も理解できてない。でも映画の世界に引き込まれるんです。いや、ノーランのトリックに少しずつ気づいていく楽しさ、快感が半端ないというべきかな。 これもノーラン作品の特徴なんかわからないが、基本難解なので特に冒頭とか何やってるかさっぱりわからんのですよ。これはインセプションもそうだったし、メメントも、インターステラーも、ダークナイトも、ダンケルクも。でも徐々に気づいていく。本作をトリックに気づいていくっていう快感に近い作品はやはりメメントとインセプションかな。途中から話の構造、あるいは世界観のルールを理解していく様は凄かったですね。 中盤もだけど、終盤なんかは逆行と順行がどう入り混じってるのかもうパニックだし、これを初見で理解知ろなんて無理な話。解説をつけて欲しいレベル(笑)それでも、あっ、そういうこと?え、もう一度時間を意識して見たい!あのシーンってどういうこと?話がわかったようで、理解できなかったところをまた見たいと思わせるんですよね。これ絶対3回観に行っちゃうな(笑) ただしこの満足感は、理解できてなくても理解しようとする人にしか味わえないでしょうね。上に書きましたが、理解しようとしない人には火傷レベルの案件で全く面白ないと思いますね。少し見逃すだけでチンプンカンプンというか。長いけどトイレ禁止ですw一瞬でも油断して見逃したら痛い目あう。でもホント、ボクがそうなように、ノーラン好きには釘付けになってしまう作品です。逆行する時間と順行する時間を平行で描くなんて、そんな発想なぜ出てくるんだろうか。スゲーの一言だわ。見終わった瞬間、思わず拍手して絶賛してしまったし、すぐもう一回見返したい思いで一杯になりました。連休絶対見返しに行こう。 本来5点満点で映画の感想は書いてますが、こんなの見せられたらたまったもんじゃないですね。10点でも足りないくらい。それくらい僕らが見てきた映画を遥かに超えた作品がここにあります!住んでる場所によって見れる見れないがあるのは仕方ないことかもしれませんが、グランドシネマサンシャインのIMAXレーザーで見れたという感動は格別ですわ。だってフルサイズのIMAX画面だもんな。 さぁ、ノーランは次、どんなマジックで我々を驚かせてくれるのか。前作から3年間心待ちにした本作ですが、今日からまた次作に向けて心待ちにする日々が始まります。きっと数年後、今日のような感動体験がまたそこにあるはず。 最後に、ホント映画界のために、公開に踏みきってくれたこと本当に感謝します。映画界のために動いてくれたノーランの素晴らしい言葉でTENETの感想を締めようと思います。皆さん、是非映画館で映画を見ましょう。映画はそのためにあるものです! 『映画館は闇に包まれてしまった。だが、決して映画がその価値を失うことはない。この危機を乗り越えた時、人々の集まりたいという想いや、ともに生き、愛し、笑い、泣きたいという願いは、かつてないほど強くなるだろう。映画館はそのすべてを、私たちにもたらしてくれる。だから、私たちには映画が必要なのだ』by Christopher Nolan
見所満載だが難しい
銃撃戦、カーアクション、大型貨物機の爆破、などなど、見所満載だが、とにかく難しい。
時間が進むのと逆行するのが入り混じり、1回の観賞では何がなんだかさっぱり理解出来なかった。
ヒロイン役のエリザベス・デビッキって大きい女性だなぁ、って調べたら身長191cmらしい。それで高いピンヒール履くんだから2m超えてたんだろう。どうしてこんな高身長の女性をヒロインに使ったのか、ちょっと疑問だった。
綺麗な人だとは思うけど。
ともかく、パンフレット買って内容確認して、もう一回観に行こう、って思った。
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