TENET テネットのレビュー・感想・評価
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難解さを超えたメッセージを読み解く
2回目鑑賞で追記 (9月26日)
2回目にして、おおよそ理解出来るようになったものの、最初のオペラハウスのテロの部分が、まだ完全に理解出来ず。
ただ、2回目鑑賞後にパンフレットを熟読みして、かなり理解は深まった。
パンフレットでも書かれていたのだが、ノーランの物理学的なSFは、ドラえもんに通づるところがあるとのこと。
今までドラえもんをそういう視点で見ていなかったけど、確かに考え方としては、物理学的な要素はあるのかも。
もう1回見ないと、回転ドアの部分とかも一瞬なので見逃してしまいそうになるが、
ノーラン自身も言っているように この映画は感じることが大事。
逆行する世界の時間の流れを体感するという、この映画でしか得られない経験を楽しみたい。
2020年9月23日1回目鑑賞
正直、1回目では、まだまだ全てを理解しきれていないと感じるけど、まず、この時点での感想としては、ノーランはものすごいものを作ってしまったということ。
まず、1つ目は、時間軸という概念を順行、逆行させるというストーリー展開により、観ている私たちを混乱させながらも全く飽きさせないという練りに練られた構成。
次にIMAXカメラを使った、極限までの実写主義による映像。いったいこれは、どうやって撮るんだろうという映像と、世界を渡り歩く様々な美しい景色に圧倒され、観ているものが、リアルにその世界に感動してしまう。
そして、このストーリーの中にあるノーランの信念。この世界に向けての問題定義。私たちは、未来の人類の住むべき地球を破壊して自由という名の自分ご都合主義で生きてはいないか。
とにかく、1回観ただけでは理解しきれないのがノーラン映画。
賛否両論はあるものの、ノーラン沼にはまった人にはたまらない映画だと思う。
途中でアタマぶっ飛ぶ!!
狂ってる!こんなことを考え、映像化したノーラン貴方は狂っている!!
そもそも1回見て理解出来るように造られていない。メメントを思い出した。
話自体は理解出来るが、起こっていることに対して人間の頭では恐らく整理出来ないだろう。
特にラストの戦場は頭真っ白になり考えるのをやめた。
何回みたら理解できるとかではなく、紙に書いて整理しながらとかじゃないと理解するのは無理。
こんな体験は初めて。ありがとうノーラン。
ただ前半007的なノリが少し退屈だったし、テンポも早く誰が何なのか分かりにくかった。
傑作。これからこれをマネしたつまらない映像作品が出来るのも容易に想像できる。
正直わからんかったけど!
ノーラン監督…SF…これはヤベー映画だな?と思いながら観に行ったらやっぱりわからなかったですね!会話も展開も速く、情報量が詰まりに詰まっています。正直半分も理解できていないと思うので、変なことを書いてしまっていたらすみません…。理解できないことも含めてレビューだと思って書かせてもらいますね!
時間の逆行に対して、物理的な独自の解釈をつけているのが興味深いですね。火が氷に、とか。私は物理や科学はてんでダメなので、どのくらい事実に即しているのかはわかりませんが。
よくあるドラえもん的なタイムスリップならわかりやすいんですけど、本作は逆行が地続きというか。これがまあ本作の肝、そして混乱の元で。ドラえもんは現在の1点から過去および未来の1点への逆行(時間と空間を飛び越える)ですが、本作は現在の1点から過去へ向かって線を逆走する、Uターンして過去に戻っていく、という感じ。で、自分が逆行している間も世界の時間は未来へ進んでいく。つまり1年間逆行し続けていても1歳歳を取る、ということみたいです。
ドラえもんは過去や未来に出たらそこからは順行だけど、本作は回転ドアにもう1度入らないと順行に戻れない、と。
順行視点で弾痕が見えている、ということは、逆行側が行ったことが先に結果(未来)として決定づけられる…ということですかね?カーチェイス時に逆行した主人公がクラッシュしたことから、順行視点で起きたことは変えられないようです。
こんなに壮大な挟撃作戦は初めて見ました。このアイデアを映像化できたことだけでも結構な価値があるんじゃないかと思います。でも最終決戦もごちゃごちゃしていてわかりにくかったなあ…。ただただ圧倒されていた記憶しかありません。
気づけていないところたくさんあるんだろうなあ。鑑賞中にピンと来たのはキャットの回想にあった、船から海に飛び込んだ女性が実は未来の自分だったっていうところくらいです。
カーチェイスの場面とかも速くってどうなっとんねんって感じでしたね。私自身が逆行して見直したくなりました笑
逆行のバトルは映像として凄くおもしろかったので、もっと見たかったです。
時間逆行のギミックと映像は素晴らしかったのですが、人物面がちょっと弱いかと思いました。私は物語において登場人物の魅力を重要視しがちなのですが、その点では特に悪役セイターはいまいち刺さりませんでした。
好きだったのは、おそらく皆さんも好きだろう、ニールですね。最後の一連のセリフは涙腺に来ました。『ダンケルク』での時間が1点に重なるシーンと同じような感動を覚えました。主人公の方は知らないっていうのも切なくてグッときますね。そんで過去を作りにって。なんかもうずるい。格好よすぎか?未来への想像の幅を持たせる意味もありますね。ニール視点も作ってもらえませんかね!?
キャットも綺麗で格好いい。セイターの前での冷徹な顔と息子に接する優しいお母さんの顔のギャップが好きでした。
主人公も中盤の「老衰で」なんかのユーモラスな会話とか作戦前にエスプレッソ貰っちゃうところとか好きですね。
ラストで爆発は起きなかったってナレーションが入りましたが、あれは未来が変わった=パラレルワールドに入ったってことでいいんでしょうか?するとTENETもなくなる…?それとも未来人とのイタチごっこになるのか…?あれ、でも起きたことは変えられないんでしたよね?私の勘違いかもです。
BGMも映画館だと重低音がガッツリ身体に響いてよかったですね。冒頭のオペラハウスからいきなりドンッときて、ずっと引き込まれっぱなしでした。次は何が起こるんだろうって全然気が抜けないし、飽きる隙もなかったです。
初見じゃ正直わからんことが多すぎましたが、これからまた皆さんの解説や考察を読んで理解を深めて、楽しみたいと思います。理解できた点が増えれば増えるほど好きになる作品だと思います。難解な作品の醍醐味ですね!
他の方のレビューとか色々読み漁らせていただいて書きたいことが増えちゃったので加筆しますね…!
まず、TENETという題名。挟撃作戦の10分間の5分地点で順行と逆行で挟み撃ちって意味だったんですね。お洒落ですねえ。
順行が赤、逆行が青というのは、カーチェイス後の回転ドアの場面でも照明の色で表していましたね。そしてなんと、WBのロゴがオープニングは赤で、エンディングは青だと気付いた方がいらっしゃいました。言われてみれば確かに…!
セイターとキャットの息子のマックス=ニール説が結構有力みたいですね!これは、熱い…!セイターの「人生で唯一の失敗は息子をもうけたこと」的なセリフも気にはなっていたんですよね。主人公は何度もニールに救われましたが、マックス=ニールなら、主人公も図らずもプリヤからニールを救っていたことになるんですね。
「無知こそが武器」ってどこで初めて出たか忘れてしまいましたが、元々未来の主人公が掲げたTENETの合言葉だったのかもしれないなあと思いました。実際に生き残れたのは、逆行のことや作戦に無知であった主人公とキャットですから。その経験から「無知こそが武器」を合言葉にしたのではないかと。
「俺の?」「我々の」みたいな会話もありましたよね。あのシーン、主人公がニールを相棒と認めた瞬間ですよね。2人が親友になる未来が垣間見える、仲良さそうでお気に入りのシーンです。
ニール視点だと作戦とそれまでの流れは大まかにはわかっているわけですよね。なんらかの記録は残っていそうですから。今思えばいつも結構冷静だった気がします。だけどそのことを主人公に話してはならないと。そして主人公も未来でニールに会った時に、何も教えずに送り出さないといけないと。うわあ考えただけでしんどい。
何度も観たくなるか否か、それが分かれ目だ。
過去のノーラン作品の分類で言うなら、「メメント」や「インセプション」寄りと言える。「インターステラー」を例に挙げる方もいるが、理解しにくさの種類が異なる。インターステラーは現象に対する謎解きなのに対し、テネットは話が分かりにくい。
いきなりの超展開で謎が謎を呼ぶが、それはあくまで観ている我々が理解出来ない(しにくい)のであって、作品中の人物達は理解したまま物語が進む。この主人公と観客の「理解度の乖離」が、実は映画を観る上でのストレスに大きく関連する。
同じ「謎の多き映画」でも、例えば「ミッドサマー」の様に、主人公も観客と同じ視点で「謎」を共有してくれる作品は、観客のストレスは少ない。こういう作品は何度も観て、自分のペースで理解を深めることが楽しくなるだろう。
しかしテネットはやや異なる。作品中の人物達は、今回のテーマである「時間の逆行」について既に理解しているし、主人公も驚異の理解度で事態を把握する。しかし観客側は理解が追いつかないまま、ジェットコースターは速度を上げる。徐々に観客は焦る。
やがて作品は、物語を理解している前提で、次々と伏線改修やどんでん返しを展開する。観客は、何やら凄いことが起こっているのは分かるが、どう凄いのか分からないまま置いてけぼり。これが更なる焦りとストレスを生み、やがて「もういいや」となって理解するのをやめてしまう。「伏線回収ドヤァ!!」ってされても、此方はイマイチ理解できておらず「お、おぅ」。感動も半減、そんな感じである。
ノーランはセリフや映像が大変緻密な為、無駄なシーンやセリフが殆どない事は分かる。しかしこと我々人間は「タイムパラドックス」モノを理解しにくい脳の構造をしており、それをアクション映画のスピードで説明されても、瞬時に飲み込めないのである。
つまり、何度も見れば意味が分かるのだろうが、展開は知ってしまっている為、それによるカタルシスはもう得られないだろう、という事である。ライムスター宇多丸氏の言葉を借りるなら、「知らなかった頃の自分には戻れない」のである。
時間を逆行できても未来は分岐しない、この映画のテーマそのものである(皮肉)。
さて、この先起こる展開やアクションを知った上で、どれだけこの作品を何度も観たくなるだろうか。何度か観てようやく意味が分かったとして、どれだけ感動が得られるだろうか。
PROレビュアーの方々が軒並み高得点を付けながらも、内容について解説してくれず「理解するのは云々」と書いてる辺り、お察しである。勿論、映像クオリティや、息をもつかせぬ展開の速さなど、高評価な部分も多々あるが、それをも殺してしまっているのが前述した部分である。
自分はノーランファンであるが、この作品については「観客へのアプローチの仕方」に疑問視せざるを得ない。
タイトルなし(ネタバレ)
序盤の伏線を張っていくところが、若干あれだったけど、伏線を回収して行くとどんどん面白くなっていく。逆行している時間の順行みたいな場面になってくると徐々に混乱してくる。特にマスクの設定が。
時間をかけて何回か見直したい。
デンゼル・ワシントンの息子ってビックリ。エリザベス・デビッキの大きさには目がいってしまう。
映画も壮大な回文か?
劇場の冷房が効き過ぎてただでさえ集中しなければならない内容が全く入...
ノーラン監督に伝えたいこと
ニール…!
前半に謎や違和感を散りばめて、後半に怒涛の回収という映画はとても大好きです。
ただ、今回は理解が追いつかない…追いつけないのが悔しいのでまた観てちゃんと理解したくなる、そんな映画。
ニールにとても強く心打たれました。空港で戦闘に入り、廊下の角で相手を見て去るニール。この時に裏切りじゃないの?と訝しんでしまいましたが、ほんとのほんとのところは最初から心強い味方だったと分かった時のあの胸に広がる感激。たまりませんね!
キャットが海に飛び込む未来の自分を見て羨望の目を向けるのも良いですね。あんたやで、あんたは自由になれるんやで!とお節介なおばさんとして背中を叩きたい。迷惑。
色んな人の視点で物語が観たい、とは納得。ニール視点お願いします…!
何度も観て理解を深めたくなる。一回で理解できたとは、私は言えませんでした。
不覚にも途中寝てしまった。
あらすじを読んで興味が湧き、とても期待して鑑賞しました。スタートからテンポも良く内容に引き込まれて集中して観ていたのですが、途中から私には内容が少し難しくて、眠くなりました。逆行っ!?っていうことを理解しようとしながら観ていたのですが、よくわからないので、戦いのシーンが分かり難くて、迫力が感じられなかったなぁ。進む目的はわかっているんだけれど、なぜか目標がわかり難いっていうか、必死で目標に向かっている感がないように感じ、どうなってもいいように思ってしまった。途中10分間ほど寝てしまった身なので、偉そうな事は言えませんが、ストーリーは悪くないです。ただ記憶からすぐに消えそうな予感。終わり方もいまいち、「えーこれで終わりそうっ!」って思った時、そのように終わった。主人公はとても優秀で強いキャラだけれど、ちょっと惹かれるところが弱いかなぁ。ヒロインの女性はとても綺麗だった。映像はいいけれど、演技が惹かれなければ面白さは欠けてしまうんだなぁって思いました。
アクション映画として面白かった!
ノーランワールドに君はついて来れるかな?
ついに洋画の超大作がやってきた!
しかも監督はダークナイトのノーラン監督!!
今作はインターステラー以来のSF作品。
これは完全にIMAX案件!!!
興奮マックスで鑑賞。
観賞後、私は今作を50%くらいしか理解できませんでした、いやもっと低いかも汗。
大まかな内容自体はシンプルで説明もしっかりしているし、ちょっと違和感感じたシーンも、あとでそういうことだったのかぁと分かる様になってるし、最後まで観て、そういうことだったんかぁとか何となく理解できた。
ただ、CMでGACKTも言ってたけど必死。ついていくので精一杯。映像の情報量の多さ、テンポの速さはもちろん、細かい部分が複雑で考え出したらキリがなく、オーバーヒート寸前になった。
時間の逆行アクションは意外と少ないなぁと感じた。でも最後の方の逆行と順行入り交じるアクションシーンはもう何が何だかだったけどめちゃくちゃ興奮した!
登場人物は主人公含め、あまり魅力がないなぁと思った。世界観に集中させるためにわざとそうしたのかも。
だけど最後まで見たらニールのカッコ良さ、屈託のない笑顔、その裏の覚悟、もう彼の虜になっていた😭
一回で全部理解するのは無理。何回も見ることで理解が深まるスルメ映画。コロナの影響でしばらく大作映画が公開されないから、リピートする人も多いだろうし、良い時期に公開したのではないかと思った。
IMAX鑑賞!
微妙。はっきりダメだと言えよ。
TENET 鑑賞から数日経ち、論理的な考察を色々としてみる。
まず俺の感想であるが、ぶっちゃけ眠かった。この映画が「失敗」だとは言わない(長期的な視点に立てば、今やっていることの何が成功で何が失敗か?は誰にもわからないのだ。)。しかしなぜ眠かったか?の理由は、後付けであるが述べることはできると思う。
(1)構造的な欠陥
ノーランといえば実写映像による体験型映画が凄いということで有名だ。しかしながら、本作ではその実写映像が活かしきれていない。本作のストーリーはかなりアップテンポで進む。アップテンポな映画では、実写の重量感のある映像の良さがあまり伝わらない。本作は「これぞ実写!」呼べるようなシーンがなかった。そもそも「アップテンポ」と「体験型映画」の食い合わせの悪さ、構造的な欠陥に問題があるように思う。或いは、ノーランの力量不足か。或いは、そこがチャレンジングな点だったのか。
(2)複雑なストーリー
眠くなる最大の要因はストーリーが分からないというところだ。本作はスパイアクション映画のテイストが強い。スパイアクション映画を楽しむためには、観客はある程度ストーリーを読み解いていくことを要求される。本作はストーリーを説明する気がないようだ。会話シーンは結構多いのに、内容がほとんど分からない(字幕だから分からないのか?は定かではないが・・・)。てゆーかぶっちゃけ会話シーンがつまらない。「インセプション」では辛うじて分かったんだけど・・・。本作はダメだった。アクションのテイストが強い映画でストーリーが分からないというのは最悪で、もうキャラクターがどうなろうとどうでも良くなる。
(3)単調なアクションシーン
アクションテイストの強い映画にも関わらず、アクションシーンがつまらない。まぁでも「つまらない」という以上のことは言えないんですけどね。
総じてダメダメだった。
これを見てから2度目の鑑賞をしてください😭
マックス(キャットの息子)はニールである。「映画の秘密マーク2」さんの考察を見て、2回目鑑賞しました。
「映画の秘密マーク2」さんよると、マックス=ニールの根拠は主に以下の通りです。
1. マックスのつづりは、Maximilien。
これを逆さまにするとNeilから始まります。逆行してくる時の名前なのです。
2. ニール役を演じたロバート・パティンソンは、この役を演じるためにわざわざマックスと同じ金髪に染めています。
3.ニールも、母親役のキャットもイギリスなまりの英語を話す。
などでした。
僕自身が発見したのは、ニールのオレンジ色の紐が付いたコインです。「ベトナム 御守り」で検索してみて下さい。震えます。
さて、マックス=ニールとして鑑賞すると一気に物語に深みが出ます。
物語上は夫婦の仲が悪い事を出来る限り息子には伏せていたと思います。つまり息子のニール(マックス)にとっての父親(セイター)は、決して悪い印象では無かったのではないでしょうか?最後は、海で事故死した父親として記憶され、その後、母親(キャット)に育てられていったのだと思います。
そして、キャットと「名も無き主人公」は関係性を保ちながら(結婚?恋人?友人?)、ニール(マックス)に、過去に逆行しミッションを遂行する運命であると諭されるのです。抗えない運命として覚悟するニール(マックス)は、名も無き主人公に過去の出来事を詳細に聞き、あのコンサート会場まで逆行します。
父の罪を一人で背負ったからこそ、10年以上の逆行に耐えることができたのだと思います。
この前提で「もう一度」映画を観て下さい。アクションとかどうでも良いです。途中から「涙」
運命を悟って、抗えない事実に淡々と向き合い使命をこないしていくニールの姿に感動します。「名も無き主人公」とのやり取り。「キャット(母)」に対する愛情(治療)。父親(セイター)が、「息子を作った事が最大の罪」という発言など。
壮大なアクションシーンに隠した、か頭ノーランマジック」が余りにも切ない。
個人的には、ニールの物語をノーラン以外の監督に作ってもらえないかと妄想します。
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