「感動の追憶編」るろうに剣心 最終章 The Beginning おばさんさんの映画レビュー(感想・評価)
感動の追憶編
先月Finalを観て、この13日に観たばかりだというのに今日2回目のBeginning。
原作が大好きで、キャラクター達をどう動かしたのかと公開まで期待でいっぱいでした。
主演の佐藤健さんの“剣心の始まりが巴から“という言葉が鑑賞して物凄く伝わってきました。
思えばこれまでの3作とFinalの中にある剣心のふとした仕草にひょっとして感じる部分があったり、セリフに込められた深い部分に乗り越えてきた壮絶な過去を巡らせるものがあったりと、考えるほどこのBeginningが全ての始まりであると思い至ります。
あれ程原作を読んできたのに、ここまでの完成度でみせられ、この作品を制作したキャストやスタッフさんの想いは自分の予想以上だったと思います。
Finalまでの殺さずの剣心が、このBeginningでは伝説の殺人剣の抜刀斎として見事に描かれていて、禍々しささえ感じました。
だからより強く、新時代の剣心の“不殺の誓い“が伝わります。
奇兵隊召集の場に現れた若い剣心がまだ髪が短くて、原作ならまだ14歳頃なんですよね。
正直、双龍閃をちょっとだけ期待していましたし、桂さんの「京に欲しい」ってセリフも聞いてみたかったてのはあります(笑)
でも、アクション以外の静の動き、立ち姿や歩き方にも若い剣心を物凄く感じたし、巴さんも透ける程美しかった。そこに、これから起こる悲劇がとても助長されている様に私は感じました。
“有村さんでないと出来ない“と言わしめた巴は想像以上でした。
内通者の飯塚さんを藤原さんの志々雄さんで片付けるってのもちょっと期待してたり、まあ、そこまで豪華にしてはストーリー性的に霞んでしまうのかな(笑)
十字傷の付け方、あれは原作の方ではなくOVAの追憶編でしたね。確かにエンドロールに資料としての紹介も有りましたし。
あのシーンは当時色々物議があったそうですが、今作でとても印象付けられましたけど、作品のポスターがその悲劇のシーンですし、より悲しくより美しい演出だったと思います。
遊撃剣士として京ヘ戻っていく時、屋敷に火を放ち歩いてゆく剣心の姿、バックに流れる“飛天“の音楽で、映画1作目へと繋がっていくところに鳥肌立ちましたし、10年間が見事に繋がるこの作品のクオリティの高さを凄く感じました。
鳥羽・伏見の戦いで剣を置くところまでがその長い期間を感じさせない、とても巧く繋がって無限ループなんですよね。
ほんと素晴らしい!!
エンドロールに流れたワンオクの曲、和訳を読んだら又涙そそられました。
とにかく多くの人に観て欲しい!!
取り敢えずシリーズ3作はDVD持っているので、今回の最終章の2作も絶対揃えようと思ってます。
今は出来る限り映画館に通うつもりです。