「テレビ本編の不満を全面解消した傑作。ちゃんとはじめからこう作っとけ!!(怒)」劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME みかんマンさんの映画レビュー(感想・評価)
テレビ本編の不満を全面解消した傑作。ちゃんとはじめからこう作っとけ!!(怒)
面白かった。そしてなにより、テレビ本編でずっと感じていたストレスが全面解消された。
そう、ゼロワンの一番の強みは『圧倒的なスピード感』なんです。
理詰めでもなければ、ドロドロした人間関係じゃない。様々な立ち位置の人間たちやヒューマギアたちが、それぞれの立場とプライドと尊厳をぶつかり合わせながらも、誰もが求めるであろう『正解』を求めて錯綜し、時にはぶつかり、そして、和解して、力を合わせて事態を解決する。
そして、正義の味方の仮面ライダーが人々を幸せにする。
それが仮面ライダーと言うステータスを満たしたうえでのゼロワン、と言うものだったと思うのです。この映画ではそれが解消されている。満たされている。ものすごい大満足です。
愚痴るなら、TV版では『正義の味方の仮面ライダーが人々を幸せにする』のくくりの部分にヒューマギアが入ってなかったんですよ。その最たるものがTVシリーズ終盤での『イズ破壊』
あれで落胆してしまった。その後、イズが再生されるけど、そこに魂もソフトウェアもない。外見はイズでも中身は別物。それ観て思った『それでいいんかよ? オイ!』
あれでめでたしめでたしだと言うから、TV版には失望してたんだけど――
『おかえりイズ』
心からそう言える流れが含まれていた。どうやってイズがほんとうの意味で再生されるかは本編映像に任せるとして――『あ、そう言うまとめ方したんだ!』とすごい納得させてもらいました。
ただ、一つ不満なのが、このイズ再生が狙って行われたものではなく、コロナ禍で公開延期になり、TVシリーズ以後の物語として変更になったことで、テレビ版ラストで再生されたイズ2号では、物語のシナリオが噛み合わないため、つじつま合わせとして行われたということだ。つまりは、この作品の好イメージは狙ったものではなく結果的にこうなったと言うだけに過ぎないという点。
もし公開延期がなかったら、人格や魂まで含めたイズ再生はなったことになるのだから――
そこは……うーむ
でもまぁ、クライマックスでライダー史上『夫婦ライダー』は傑作でした。
え? どう言うことかって? 見りゃわかる。