劇場公開日 2020年12月25日

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「物足りない」映画 えんとつ町のプペル ゆんけさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0物足りない

2021年3月8日
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鑑賞方法:映画館

「面白い、泣ける」という噂を聞いて映画を鑑賞しましたが、一言でいうと微妙です。

●ストーリー ★☆☆☆☆

・ありきたり。この一言に尽きる。
よくある感動的なシーンや展開をとりあえず詰め込みましたって感じ。先が読めるし“ストーリーに関して”は「おおっ」となる瞬間はなし。
ありきたりな演出に冷めてしまう。
・特に冷めた演出は、途中の挿入歌+映像という演出。
それ自体はいいと思うが、3回もいらん。
挿入歌に使われてる歌はいい歌だと思うが、なんか「取り敢えずいい感じの歌でいい感じの映像流しとこ」感が否めない。
安っぽく感じてしまう。

その他に細かいところで気になった点としては
・ギャグシーンがつまらなすぎ。よくあるようなギャグシーンだが、使い方がなんかズレてる。寒い。
・冒頭のあのハロウィンのシーンは引き込もうという算段だと分かるし効果的な気もするが、単純にくどい。逆に引いてしまった。
・その後のアトラクション的な展開もくどい。2人だけのグータッチからのおててパンパンみたいなやつも長いくどい。
なんだろう、冒頭に関してはとにかくくどかった。

●テーマ性 ★★☆☆☆

テーマについては、言いたいことは一応伝わってくるし、実際そのテーマについては賛同出来る。
しかし「夢は自分の力で掴む」「周りの声など気にするな。信じて貫け」
的な感じの今まで色んな作品で語り尽くされたようなテーマなのに、キャラクターに感情移入しにくい&シナリオがありきたりなせいで非常に薄っぺらく語ってるように感じる。

●キャラクター ★☆☆☆☆

・完全にストーリーの進行のために動いているようで、先ほども書いたが感情移入が出来ない。
キャラクター自身の考え、個性が取ってつけたようでイマイチ見えてこない。
それぞれのキャラの性格がブレブレ。

主人公は「心優しく素直で一直線」って感じだと思うけれど、主人公要素だけを詰め込んだ感じで
何かもっと性格自体に特徴的な欠点というか、そういうのが無いとキャラとしての強さが足りない。
プペルのキャラが立ってるだけにそう感じる。

特に気になったのは3人組のうちの、あの目が隠れ気味の子。あの子は一体なんなんだ。
立ち位置はサブキャラくらいなのに、通りすがりのキャラレベルのモブ感。
男2女1の構図をつくるためにとりあえず作ったけど持て余してる感が否めない。
あのポニテの女の子や、ボスみたいなイカしたおじさんもキャラを生かしきれてなくて勿体ない。
ストーリーの構成上、ありきたりなキャラを作りました感がすごい。
キャラデザは好き。

●演者 ★★★★☆

・声も合ってるし、演技も素敵でした。
誰が声を当ててるかなどの事前情報は知らずに観ましたが、主役の芦田愛菜さん、窪田正孝さんどちらも感情の込め方が丁寧でした。
その他のキャラクターも全体的に良く、違和感なく観れました。

●映像 ★★★★★

・とにかく綺麗で臨場感もある。キャラクターの表情も良く、素晴らしかったです。

●総評
声優や映像は良かったが肝心なキャラやストーリーが物足りなさ過ぎる。
普段から映画とかアニメとか、そういうのあまり観ない人だけは感動するだろう、というところです。

ゆんけ