ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男のレビュー・感想・評価
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誰も味方ではない世界
外側からの視点で描かれた「ミナマタ」も良かったけれど、静かに重く苦悩の15年(継続中)を描いた今作にはやられました。法廷活劇というわけではなく地味な展開が延々と続くのだけれど、画面はしっかりと映画サイズで撮られているし、録音も気持ち良かった。ちゃんと映画として作られた社会派ドラマという所か。エンドロールのネタバレ映像もビックリと共に、この作品に皆が込めている思いが伝わってきて、何か大事な魂を頂いた気がしました。
ティム・ロビンス。相変わらず最高です。
MINAMATAと構造は同じです。企業って、組織って、「人間」より偉いのか。
デュポン社にしてみれば、リアルタイムなこともあり、とんでもなくスキャンダラスな作品だ。わが家のキッチンにもいくつもある、フッ素加工のフライパンは「断捨離か〜?」って、煽られた。新年早々(汗)
友だちの少ない変人熱血弁護士と、村八分も厭わない捨て身の原告が偶々出会わなかったなら、今もみんな泣き寝入りし続けたのかな。アメリカって、もっと一人一人人権に敏感な国かと思っていたけど、甘かったなあ。
わかりやすい化学兵器だけでなく、防水防火加工、自然の理に反するものの多くは戦争が産んだ。必要は発明の母。それは確かに人類の英知だけど、やっぱり安全性が担保されてこその金儲け、って人として当たり前のことをさっさと捨象できる異常さ。一概には言えないけどやっぱり当時のビジネス社会=「男社会」ゆえの暴走もあったと思うなあ。
アン・ハサウェイが無駄に美しいように思えたけど、彼女の作品に対する意思が演技ににじみ出ていたと思う。
主人公を支える上司役のティム・ロビンスがいい味出していた。
冒頭で汚染された池で泳いでいた若者たちの体、どうなんちゃったんだか気になる。
タイトルなし
企業が利益優先で起こした公害は高度経済成長下の日本でたくさん起こったわけで、教科書で習った。そういう愚かなことは、二度としない、ましてや大企業は、という教訓をたくさん得た国だ、と思っている。
こちらの公害は70年代に起こって2000年代まで解決してないという。
テフロン加工のお鍋やフライパン、子供の時、家にあった、使ってた、CMしてた。
私も見てたCMやるような世界的に大企業が。しかも、日本の公害が明るみになったあとに。
今時、公害なんて起こさない、というのは過信かもしれない、と思ったのと。
大企業を叩くことはそこの雇用を失うことなんだ、根も闇も深いし被害者が足を引っ張るし、全然裁判進まないし、地獄だと思った。
最後、事件の当事者が主人公含め数名していることがわかって、少し救いだった。
誰の幸せのために生きようか
大企業の社会悪を赤裸々に描いたドキュメンタリー寄りの作品。未だ現在係争中のため、軽々しく「面白い」と口にするのは憚られるけど、2時間とにかく惹き込まれた。
結局ヒトが自分のことしか考えずに動くと傷付くのは地球。ヒトが他人のことを思いやって生きれば地球も喜ぶ。ただ、それだけの事なのに利便性やマネーゲームが絡むと複雑怪奇になってしまう。かといって今流行のなんちゃってSDGsではなんの意味もない💦
あぁ無情……。
アン・ハサウェイ演じる鬼嫁がとにかく嫌いでイライラさせられっぱなしだったけど、終盤やっと旦那さんのやろうとしてる事の偉大さや苦しみを理解し、本当の意味での夫婦になれたように見えた。うん、夫婦ってそうであって欲しい💕ロブの周りの人たちも時間をかけて理解して納得・協力姿勢を見せ始める。人間っていいもんだ✨
「ノマドランド」みたいに当事者たちがカメオ出演してるのもimpressive😊
思わず握り拳でティムロビンスに同化
「MINAMATA」に続く公害訴訟映画を観たけど、アメリカでは俳優が先導してこういう映画を作っているのが素晴らしい。配役も豪華過ぎて「え」となったのには訳があるのだと思う。
デュポン、テフロン、そうか、こんな俺でもテフロン加工は知ってるもんな、そして巨大企業に揉み消されている悪行はもっともっとたくさんあるのだろう。やっと公開された本作で、とにかく体制側のやり口の卑怯さは万国共通なのだと思った。とにかく被害者側の精神的苦痛を強いるやり口に長けているのは時まさに年末の自民党安部政権下の卑怯極まりないケツのまくり方をみているから握り拳に力が入る。牛飼いのおっちゃんの「犯罪じゃないか!」やティムロビンスのやったれ!宣言に目頭が熱くなる。
そしてこれをトッドヘインズというのが意外だけど、きっと彼も黙ってられなかったのだろう。心意気の映画だと思う。どこで終わるかと思ったら、、ラストカットも鮮やかでした。
身近すぎて怖い…
実名企業あげて実話ベース。しかもまだ継続中の企業裁判をわかりやすく簡潔に展開させて面白い。水俣訴訟を思いだすが大企業と地元住民の関係は切ってもきれないだけに一枚岩ではいかないし…。マークラファロの熱量もひしひし伝わるがアンハサウェイの奥様ぶりもすごい。メークの威力もあると思うが普通の主婦にしかみえん…。
巨大企業の卑劣な隠蔽に戦慄!権力や金の不文律に圧殺される市民は悲惨極める
骨太な社会派ドラマ。しかも40年前にこのウエストヴァージニア州・北部のこの問題の工場のあった近くに住んでいたことがあります。しかしこの州は米国の最貧州の一つで、我々がいた頃も石炭マイニングと森林伐採で段ボール製造がメインの産業でしたが、その後シェールガスでニュースに出る位です。このテフロン有害・発がん物質高濃度工場廃液垂れ流しのニュースは2019年にNHK「クロ現」でたまたま観た記憶がありましたので、まさかこの舞台がウエストヴァージニアだったのか!と頭を殴られるような気がしました。「クロ現」以後日本では全くこの手の報道がされてませんが、この映画は2019年に米国で公開されるも日本ではこのタイミングまで遅れたのは、環境条約のためだと思います。オハイオ州の境付近に確かにドイツ系移民が多い寒村がありました。(ワシントン工場はこの辺り)巨大な権力が温和しい住民を虫けらのように扱う、しかも健康被害のデータを密かに取りながら握りつぶす、これは東日本大震災、福島原発被害の我慢するしかない辛さに通じます。因みに私は福島県出身(元薬剤師)、成長した奇形の男性がガソリンスタンドで傷心の主人公と偶然出会うシーンでは涙が止まりませんでした。ウエストヴァージニアの風景の町並み、牧場などは我々の当時と何ら変わらない、まるで時間が止まったような何も変わらない映像でしたので、本当にこのエリアは置いてけぼりなんだ、何も産業がなくてヂュポンの工場が出来たことで一時は城下町化し住民も喜んだのかも。蔑称される無力な住民自身が”金”で右往左往させられるのも、米国の底辺をあぶり出した本質を見事に描いていたように思います。構図が明確で淡々と話が進められるので一気に鑑賞できましたが、持つ者と持たざる者の酷い仕打ちの恐怖、寂れるしかない打ち捨てられる田舎の惨状は、現在の我々への大きな警鐘を鳴らしていると思います。それにしても農場主の俳優さん、良かったです。
時の流れに身をまかせなかった男
信念の弁護士の話。
ネタバレになるし、一企業とアメリカにおける環境汚染の問題となると、根は深い。
レビューは書かなかったが、「ドント・ルック・アップ」という映画と前後してみたわけだが
旧態依然の本作と、コメディー仕立てで権力を揶揄する「ドント・・」では、どちらが問題の
本質により斬り込めたかは、早計に結論は出せない。
<企業も人なり>と弁護士間の話に出てくるが、つくづく弁護士という仕事は二律背反性
が強いですね。企業側にたつか原告の側なのかで、その人間性まで判断されやすい。
私はどちらも人の行う事なのだから、「愛」をもってお互いが助け合えばと思いますが、こと
社会の中では、信念を裏切ることもせざる得ない。だから弁護士がどうのというより、まずは
人を幸せにする行為なのかを基本に働いて欲しいと思いますね。
貴方は時の流れに身を任せる側か、信念に生きますか?
農場と化学企業、ブルーカラーとホワイトカラー、疑惑と隠蔽、命と金。これらの対比がバランスよく描かれ緊張感が持続する。
実話を基にしている場合は、「こんな悪を暴きました」ということよりも、登場人物の丁寧な描写がものをいう。その視点でも役者たちの演技、ラファロ、ロビンスはもちろん、とりわけ農場主ビル・キャンプが良い。
また、長年に渡る訴訟による弁護士事務所内での立場、家庭内での経済的困難、プレッシャーによる健康問題など、巨大企業相手の仕事に対する代償の描写も上手い。
トッド・ヘインズはキーワードをさりげなくシーンに映しこみ観客にヒントを与えるのが上手い。パーティなどではシャープな色調を、農場では荒れた土地を切り取り見るものを引き込む
マーク・ラファロはSNSでも積極的な政治発言をしているだけあり、実直な役柄にも説得力があった。
地味ながら骨太
骨太な社会派ドラマ。
私企業は幾らでも強欲に、酷薄になれるのだということを雄弁に証明する実話ベースの物語。
事実を知ることで態度を変える本人と、妻とボスが素晴らしい。
地味ながら、惹き付けられる…
アメリカの片田舎の公害訴訟の物語。映画自体はそれほど面白くはないのですが見る価値はあり。
アメリカの片田舎の公害訴訟の物語です(名曲「カントリーロード」の舞台であるウエストヴァージニア州での出来事)。
率直に言って、映画自体はそれほど面白くないと思います。
原告が負けた作品が映画化されるわけはないので、映画としては原告側勝利と言う結論が先に見えるのですが、結論に向かってのメリハリが今一つ弱いような感じがします。
(主人公が弁護を引き受ける動機も家庭崩壊の危機を免れるのも。)
見るべきは、世界的な巨大企業へ立ち向かう主人公たちの姿勢でしょうか。
巨大企業から恩恵を受ける人々は含めたくさんいて、その中には原告の地元住民・隣人もいて、原告側がそれらの人々から敵視されるのはこの話に限らず日本の水俣病においてもあった話です。
相手企業だけでなく隣人からも敵視されるのは辛いですね。
めげずに主張を貫いた原告・主人公に拍手です。
テフロンに限らず科学的に安全と信じ込まされているだけの物は他にもあるのだろうけど、被害が自分の身に降りかからない限り何も感じずに生きていくのだろうと思ったりしました。
見る価値はある作品です。
終わっていない問題
「ダーク・ウォーター」といえば、ホラー「仄暗い水の底から」のハリウッド版リメイクだが、複数形がついたこの映画はそれとは比較にならない本物の恐怖を描いている。
何しろこれは実話で、汚染規模は全世界で、更にまだ終わっていない問題である。
焦げつかないテフロン加工のフライパンや、撥水性の素材等に広く使われていた便利な化学物質PFOA。デュポン社はこの物質の危険性を知っていながら、PFOAを使った製品を作り続け、大量の排水を水道水の取水源に流していた、というのがこの映画の内容。
この映画におけるデュポンはまさに悪魔のような企業だ。とても実話とは信じられないようなことが次々に出てくる。PFOAによる汚染で牛が190頭も死んだとか、PFOAを含んだタバコを社員に吸わせて健康に影響があるか調べたり、PFOAの製造に関わった社員がガンになったり、30%もの子供に先天性異常が出ていたり、主人公の弁護士を妨害するためにあの手この手の汚い妨害をするとか…。
もちろんデュポンはこの映画の内容のすべてが事実だとは認めていないだろうが、少なくとも裁判で負けたこと、PFOAが有害な物質であること、現在は世界的に規制されていることはまぎれもない事実だ
デュポン社の日本のホームページを調べてみると、一応PFOAについての記述は存在していたが、すべて英語だった(こんな重要なこと、日本語訳を載せておくべきでは?)。映画で語られていることとの違いを探すために少し読んでみた。
まず、「デュポンはPFOAが有害だったことは当時知りえなかった」、としているので、明らかに映画の話とは違う(以下)。
Based on the available science, DuPont did not believe there were any adverse health effects and that PFOA could be manufactured safely.At no point did DuPont ever knowingly harm anyone or dispose of PFOA illegally.PFOA was not a regulated compound at that time, nor is it today, and our wastewater, air and solid waste disposal methods were permitted and legal.
また、メディアなどで報道されていることは事実ではない、もしくは完全な話ではない、としている(以下)。
DuPont’s historical use portrayed in documentaries such as The Devil We Know and as often reported by the media is simply not true or does not tell the full story.
健康への影響については、「因果関係がはっきりしているわけではない」「病気との関連についての証拠はほとんどない」というアメリカ政府とオーストラリア政府の見解を載せている(以下)。
“A large number of studies have examined the possible relationship between levels of perfluoroalkyls in blood and adverse health effects in workers, highly exposed residents, and the general population.Although statistically significant associations have been found, the studies do not establish causality.”
“There is mostly limited or no evidence for any link with human disease” and “there is no current evidence that supports a large impact on an individual's health.”They also report that “there is no current evidence that suggests an increase in overall cancer risk.”
PFOAやその類似の物質による汚染は非常に大きな事件だと思うが、日本ではほとんど話題にされていないことが不思議。在日米軍では今もPFOAは使用されていて、つい先日(12/28)も、沖縄の米軍施設でPFOAやPFOSの汚染水が漏れたことに対する調査結果が発表された、というニュースがあった。映画公開中でまさにタイムリーな話題なのに、テレビでは大きく扱われない。
特集番組らしいものでは、2019年放送のNHKのクローズアップ現代が最後っぽい。この番組では、主に以下の問題提起がされていた。
・日本の浄水施設の中で有機フッ素化合物の濃度の調査をしているところが非常に少ない(現状どのくらい汚染されているのか不明の状況)
・日本には有機フッ素化合物の濃度の基準値が定められていない
・有機フッ素化合物は低濃度でも胎児への影響がある可能性がある
・沖縄の浄水場の取水源となっている河川では、PFOAなどの高濃度の有機フッ素化合物が検出されている(アメリカ軍基地内で消火剤などに使われたものと考えられている)
・PFOAのような化学物質は規制されるとまた新たに同じ機能を持つ似た物質が開発される、というイタチごっこの状況にある(有機フッ素化合物は数千種類存在する)
これらの問題は改善されていないだろう。だからこの問題は解決済みの問題では全くなく、現在進行形の問題だ。今年6月のニュースでは、環境庁が全国の河川や地下水など143地点を調査したところ、12都府県の21地点で暫定的な目標値(アメリカの環境保護庁による、飲料水の健康勧告値を参考にしたもの)を超えていた(大阪市の地下水が最大で、110倍)ことが分かったという。汚染されている場所がいくらかでも分かったことは一歩前進だが、全国の浄水施設は6400箇所以上あるので、調査が足りていないことは明らかだ。
映画の公開時期もちょっと謎だ。アメリカでは2019年11月公開で、日本では2021年12月公開。なぜ日本の公開はこんなに遅かったのだろう? もし2019年公開だったら、5月に国連の国際条約でPFOAの製造・使用の禁止が決議されたばかりなので、タイムリーでもあったのに。
この映画を見ると、大企業を相手に戦う、ということがどんなに困難なのかよく分かる。まさにすべてが敵になる感じ。
こんな戦いを誰もができるわけがない、と思ってふと気づく。ということは、世の中にはまだまだ明るみになっていない恐ろしい事実がたくさんひそんでいる、と考えなければならない、ということか。
大切なのは透明さ
汚染物質を埋め立てていると疑われる巨大企業に挑んだひとりの弁護士の物語。
農場の牛が大量死したのは、汚染された川の水を飲んだからだと訴える牧場主。地元の弁護士達は、相手が有力な巨大企業ということで皆尻込みをしている所、伝手あって主人公ロブに依頼が舞い込む。
懐疑的だったロブも、牛の暴走を見てから考えが変わり…。パーティー会場でのデュポンCEOの憤り様…これもう答え合わせは済みましたね。
資料開示を要請すれば、嘲笑うかのように膨大な量を。。しかしそれでも諦めないロブ。その姿には熱いプロ魂と正義を感じる。
しかし、その真面目さが祟りロブは心身ともに…。家族との間にも軋轢が。確かに、いきなり汚染されてるなんて言いだした日には、奥さんだってああなりますよね。。でもそれが真実だなんて。
いよいよこちらの攻撃開始!!となっても、裁判はそうポンポンと事は進まず…。相手は町中を牛耳っている大企業。向こうに回せば皆の雇用問題も…。つくづく相手が悪すぎる。。
ロブ自身だって、テナントの訴えを他の弁護士のように無視していたら、憔悴することもなく普通に幸せな家族生活を送れていたかもしれない。それでも、巨大すぎる敵に立ち向かう正義感よ…。
「レセプター」の下りには身の毛がよだつ。良心はどこに…。
そしてそして耐久戦の泥試合に持ち込むとは。どこまでも往生際が悪い。
闘いは今も尚続く。科学的証拠があっても、強すぎる相手には有力者たちもひれ伏し…結局金を持つ者が正義なのか…。
改めて、正義とは何か、身を犠牲にしてでも巨大すぎる相手と闘う大切さを教えてくれる。それでも、ロブのように実際に闘う人はどれだけいるだろうか?
決して他人事ではない問題に、深く考えさせられる作品だった。
醜悪な人間の欲深さ
巨大なアメリカの化学メーカー「デュポン」。
この会社が数十年前に開発した、焦げ付かないフライパンなどに使われていた「テフロン」。このテフロンなどの原料となる人口の化学薬品「PFOS」「PFOA」が、人体や他の動物にも発ガン性などの悪影響を与えており、さらにデュポンは社内リサーチでその危険性を知っていたのに、そのまま使い続けて河川や土中などに廃棄し続けた。自社の利益だけのために。
(このPFOSやPFOAはテフロンだけでなく、撥水性のある服や様々な用途で使われている)
その被害者が原告となり、デュポンと戦った弁護士が主人公の作品。
こういった作品が映画として作られるのは、さすがアメリカと言う他ない。
ぶっちゃけ、アメリカが良い国とも住みたいとも全く思わないが、こういう問題に向き合うジャーナリズム精神というか、社会へのコミット度合というか、日本には全く無いリソースは羨ましく思う。
俳優陣もシブい。
主人公のマーク・ラファロは当然として、主人公の妻を演じたアン・ハサウェイも良かったし、久々にティム・ロビンスを観れたのも嬉しかったなー。もう、おじいちゃんです。「ショーシャンクの空に」とかもう30年近く前の作品だもんな。おじいちゃんにもなりますわな。
しかし、デュポンや、同じく発ガン性で問題となった除草剤「ラウンドアップ」を製品販売してたモンサント(現バイエル)など、化学薬品扱っているメーカーって、倫理観が欠如してる会社が多いのかね。。消費財だから影響が大きくて被害が大きく見えているのかもしれないけど、皆が使う消費財だからこそ、扱うメーカーには高い倫理観が必要なのに。
しかも、忘れちゃいけないのは、世界中で禁止されている「ラウンドアップ」が、日本ではいまだに使われてることだ。農家では普通に使っている。アメリカでは裁判で数百億円の賠償金支払われて決着してる問題なのに。日本は世界(アメリカ)のゴミ箱ってわけだ。このPFOSの問題も同じ結末を迎える可能性がある。
アメリカの要求を跳ね除けられない日本政府には期待できない。官僚も国民のことなど考えていないだろう。前2代の首相時に明らかにそちらに舵を切ったし、コロナ対応で実証もされた。しかも、その政治を担う政治家を選んでるのは国民だ。先月の総選挙の結果からもわかる。現状を変えたくない人ばかり、ということだ。つまり、この作品でも語られている通り、「自衛」するしかない。
その「自衛」に何が一番重要かというと「情報」だ。
こういった映画だ。
知らないと対処のやり様もない。
その情報を扱うマスメディアが日本では一番信頼できないので、自分で信頼できるメディアソースを探し、情報を取捨選択した上で、今後も自分の頭で考えていこうと思う。この映画を観て、その思いをさらに強くした。
テ◯ロン、ダメ
ホラーより、恐ろしい。。。こんなことが平然と行われているなんて。
これさ、人間のすることじゃないでしょ。この企業の人たち悪魔だわ。企業が恐ろしい怪物になってる😭
資本主義に毒されるこの有様よ。
なんと言ってもアンハサウェイ演じる妻が素晴らしかった。我慢して、色々と思うことや不満はありながらも、男の子3人育てながら彼を懸命に支えて偉い!彼女の演技に泣いてしまったよ。
ちなみに私は10年前ぐらいにテフロンのフライパンも鍋も全部捨てました。手入れ大変だけど鉄が良いです。
劇中のセリフにあったように私たちは情報を取捨選択しながら、自分の身は自分で守るしかないんだよね。
この様な作品を製作し、世界に知らしめたことに喝采を送りたい!良作です。もっともっと、多くの映画館で上映してほしいし、全国民に見てほしい。
この事件20年以上続いてるんだって
日本で言う水俣病
でも日本よりタチが悪いというか往生際が悪くなかなか認めない巨大企業vsそこで働いているウエストバージニア州の住人
巨大企業だからそりゃもう嫌がらせはするわ裁判を混乱させるわでたった一人で立ち向かっているロバートが可哀想になる
しかし、映画にすると言う形で世界に改めて問題提起をしている。映画に尊い意義を感じた。
私は当時を知らないがテフロンは日本でも大問題になっていたらしい
リアル
現実に基づく話だけあって重い。リアル。非常に淡々と進んでいくのではあるが、なんか目が離せない。
こんな大きな事件が実際に起こってるのか、、大企業や国がその気になったら、弱い個々人は負けるしかないのかとか、色々考えてしまう。自分のキャリアや家族やいろいろなものを犠牲にしながらも、戦う姿がカッコよかった。
アンハサウェイ綺麗だなぁ。。映画の中で年齢を全然重ねてないどころかむしろちょっと若くなってんじゃね?というのが少し気になったけど。。
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