「男性監督には描けない」ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語 t2law0131さんの映画レビュー(感想・評価)
男性監督には描けない
グレタ・ガーウィグ監督の女優らへの素晴らしい演出が、少女たちの瑞々しい群像劇の傑作を生んだ。思春期前後の四姉妹の<女の子ならでは>の立ち居振る舞いや、嫉妬・羨望・葛藤・憎悪・憧憬・諦観がないまぜとなった、「男性では演出しきれない女性的なるエモーション(動機)による心のリアクションや行為」は女性監督ガーウィクでなければ描けなかっただろう。主人公ジョー役のシアーシャ・ローナンが演技賞の候補として話題になったが、母親役のローラ・ダーンをきちんと評価しなければならないだろう。扇の要として家族の佇まいをコントロールしていく役どころは、ガーウィク監督がきちんと造形した結果だと思う。
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