「四姉妹端麗団」ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
四姉妹端麗団
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ジョーが出版社に原稿を持ち込む場面から始めたことで、これは“「若草物語」ができるまで”というような趣きの映画になった。作中でジョーが編集者に言われてやむなく主人公を結婚させたように、現実にはオルコットは生涯独身だったようだ。
19世紀の四姉妹の話なんて本来なら食指が動かないのだが、役者としてのグレタ・ガーウィグのファンなので。時間があちこち飛んで混乱する箇所もあるが、編集のリズムは小気味いい。原作未読なので、わかりやすいものはないかと思って、ウィノナ・ライダー版の「若草物語」も見てみたが、オーソドックスではあるものの、凡庸な作品だった(役者陣は豪華)。同じジョー役でも、ウィノナとシアーシャ・ローナンでは、受けるイメージがかなり異なる。後者の方が思索的で作家っぽく見える(ウィノナは好きだが)。
南北戦争は国を二分し数十万の死者を出したはずだが、彼らの町ではダンスパーティを開いたりして結構のんびりしていたんだなぁと。マサチューセッツ州まで戦乱は及んでいなかったのだろうか。
原題とまるで違うカタカナの邦題をつけるのはいい加減やめてほしい。既に巷間に流布している「若草物語」で十分。
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