「全てにおいて非現実的すぎる」名探偵コナン 緋色の弾丸 KTさんの映画レビュー(感想・評価)
全てにおいて非現実的すぎる
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コナン映画において非現実的な犯罪が起こるのは日常茶飯事ではあるが、それをあり得るかもと思わせるくらい犯罪者側のスキルは高くあってほしい。この映画の犯人は特に犯罪組織やテロ組織に属するわけでもないが計画性や犯罪のレベルが高すぎる上に、ごく簡単にリニアの試乗会のプレゼンターとして潜り込んでおりかなりのご都合主義である。しかもレベルの高い専門職になっている上にそんな人間がリニアに同乗する設定自体に無理がある。案内などで試乗前の説明会にエンジニアや客室乗務員が登場することはあっても、先陣切って司会のような仕事をしているのは違和感しか感じない。
赤井秀一も超超遠距離から狙撃する程度ならアニメの誇張表現として受け入れられるが、リニアに向かって弾丸を放ち超伝導の浮上や真空などで永遠に飛びつつけるという設定はやりすぎだと思う。リニアとはいえ高低差や多少のカーブは存在するし、ずっと完全な真空状態になるわけでもない。それをかいくぐってピンポイントで当てるのは人間離れどころか科学離れしてる現象だ。
最後のリニアの脱線からの生還は開いた口がふさがらなかった。
世の中には人間離れしたアクション映画はたくさんあるしそれが悪いわけではないけど、ギリギリあり得るかもしれないと思わせる程度の説得力は必要である。推理要素を入れるならなおさらだ。そこが微塵も感じられず、非常に残念である。
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