劇場公開日 2021年4月16日

「華麗なる赤井ファミリー」名探偵コナン 緋色の弾丸 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5華麗なる赤井ファミリー

2022年2月25日
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鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

興奮

劇場版名探偵コナン24作目。
2012年の『11人目のストライカー』から興収が右肩上がり続け、2019年の『紺青の拳』が93・7億円。(作品自体はミステリーではなく、もはやスーパーバトルアクションだったけど…)
こりゃ次はいよいよ100億円…?!
と思っていたら、コロナでシリーズ初の一年延期。
昨春、満を持しての公開。が、コロナや一年ブランク空いたのが効いたのか、ここに来て初のダウン。
それでも76・5億円を稼ぎ、2021年度国内3番目の大ヒットは、やはり国民的人気シリーズ。

元々2020年公開だった為、明らかに“スポーツの祭典”を意識。(仲良く2021年にずれ込み)
4年に一度の世界最大のスポーツの祭典“WSG(=ワールド・スポーツ・ゲームス)”が東京で開催。
それに合わせ、最高時速1000キロで走る世界初の“真空超電導リニア”もお披露目。
この2つが交錯した事件に、コナンが挑む。

WSGのスポンサー企業のCEO誘拐から始まる今回の物語(=ミステリー)。
WSG絡みに手口…15年前にアメリカで起きた事件と酷似。それにはFBIが関与。
犯人は二人。“復讐”と“逆恨み”で明暗分かれた動機。
犯人を二重に用意し、FBIと司法取引へのシビアなサスペンスではあるが、それほど引き込まれるようなミステリーではなかった。今回も残念ながら。
だって、ミステリーより最大の目玉は明白。
リニア暴走。制御不能になり、閉じ込められたコナン。
絶体絶命といつもながらのブッ飛びアクション。
やれスポーツの祭典だ、やれFBIや司法取引だと言いながら、結局リニアを使った大迫力のスリリング・アクションをやりたかったようで…。

今回の目玉は、もう一つ。
“赤井ファミリー”集結。
『名探偵コナン』を見なくなって久しい。年に一回だけ、こうやって劇場版をレンタルで見ると、“アンタ、いつから出てきたの…?”と思うキャラをよく拝見する。
とは言っても、赤井秀一は知っている。その妹、女子高生探偵の世良も知っている。
天才棋士の弟は辛うじて知ってた。でも、しかと見るのは初めて。いいキャラしてた。
コナンと同じく身体が縮んだ彼らの母親は知らなかった。ミステリアスで強烈インパクトのママ!
にしても、一人一人の個性やクセが強過ぎる。赤井ファミリー!

確かに今回は、赤井ファミリーの活躍を見る為のようなもの。
世良はコナンと共に行動。CEO探しやリニアで絶体絶命…!
終盤、美味しい所を撃ち抜く赤井秀一。
でも、特筆すべきは天才棋士の秀吉。犯人を追い詰める“将棋チェイス”には唸った!
今回これが無かったら、またしても凡作コナンになっていただろう…。

近大