「ミステリー映画、コナン映画、エンターテインメントで最高の作品」名探偵コナン 緋色の弾丸 みるくもちさんの映画レビュー(感想・評価)
ミステリー映画、コナン映画、エンターテインメントで最高の作品
最初に断っておくがこれは決して冗談などではない
ちなみにコナン映画に関しては無論全作みている。
今作はコナン映画の中でも上位に来るほどの作品。
今作は人気ドラマの「相棒」や劇場版名探偵コナン
-ゼロの執行人-などで知られている「櫻井武晴」
が脚本を手掛けた作品。彼の作品は私としても評価
できる点が数多くストーリーもミステリーも緻密に
作られてると感じる。
まずミステリーとして素晴らしく犯人探しやトリック
のセオリーも秀逸と言わざるを得ない。今回は容疑者
も5人と最近の中では多くミスリードが凄い。動機も
過去一面白いと言える。「瞳の中の暗殺者」のような
ドラマありの動機がまた見れた点でいえば凄く面白い
社会派エンタメらしい面白さがあり、犯人の人生背景
を考えると面白い。本作品で脚本家が掲げたテーマは
「過去の正義が現在の犯罪を生み出している」という
コナンにしては重いテーマだが大人が観ても面白さを
コナン映画にしては結構珍しくコナンらしさがある。
キャラ描写も名作の「天国へのカウントダウン」並に
キャラの活躍が描かれていてとても素晴らしい作品。
またサブキャラがメインでもコナンが主人公として、
蘭がヒロインらしく成り立っていてとても良かった。
江戸川コナン(工藤新一)、毛利蘭、赤井秀一(沖矢昴)、
灰原哀、赤井ファミリー、FBI捜査官、毛利小五郎、
高木刑事、佐藤刑事、少年探偵団各々の活躍があり
「これぞコナン映画」と言える作品が来たと言える。
演出もコナンらしい作品で音楽も大野克夫氏らしい
昔のコナンのような渋いBGMや宮澤謙氏が編曲した
クライマックスのカッコいいBGMがあり素晴らしい。
またシリアスかつ緊迫感のあるBGMが多い印象だった
今回の監督である「永岡智佳」は幼少期の頃コナンを
1巻から原作を集めてた我らの大先輩。彼女のような
コナン愛ある監督なら山本監督のコナンらしい作風と
静野監督の劇場版らしさが等しく合わさった完成系の
コナン映画がまた見られるかもしれない。
また永岡氏は「今回の注目ポイントは[コナンの正義
とFBIの正義の差]です。この想いの差をきちんと表現
したいと思っています。」と語っている。永岡監督は
この作品における重要な焦点を理解していると感じた。
またこの映画は小ネタ的ではあるが「ゼロの執行人」
の続編になっていると考える。上記らしく言うならば
ゼロの執行人は「コナンの真実と公安の正義の差」を
テーマにした作品あり且つ櫻井氏の脚本の中には毎回
「登場人物の成長」が描かれておりゼロの執行人で
「コナンの正義の認識」が変わり「緋色の弾丸」で
そのコナンの正義が赤井らFBIの正義と対立する。
まさに少年漫画らしい成長物語の構成。
しかもゼロの執行人をご覧に頂ければわかると思うが
櫻井氏の脚本は最先端のモノを使うので当時2018年の
コナンのスマホが5Gとなっており緋色の弾丸のWSG
が東京で行われたこの年が2020年である伏線の回収
(というかこれは小ネタなのか?)も実に素晴らしい。
僕は緋色の弾丸とゼロの執行人は相乗効果により名匠
「こだま兼嗣」監督の作品と同等。いや半分は越せる
ほどの価値はあると思う。
ちなみに僕のコナン映画の評価は
A. 瞳の中の暗殺者 ベイカー街の亡霊
B. 時計じかけの摩天楼 14番目の標的
世紀末の魔術師
C. 天国へのカウントダウン 迷宮の十字路
D以下は省略させてもらう。
ゼロの執行人と緋色の弾丸は単体だとD〜Cの部類だ
がこの二作品を一つの作品だとみなして評価すると
B〜Cくらいである。そのくらいの評価はある。
正直次回予告だけは聞きたくなかった。
いや見るんですけどね。
最後に私の経験不足な映画レビューをご覧くださり
ありがとうございました。
前回の作品と合わせて評価するということ自体がナンセンスなのではと感じます。
コナンの劇場版はそれぞれに独立しており、原作とも独立して一つの物語を形成しているものと認識しております。(劇場版からの逆輸入は考えないものとして)
コナンの正義とFBIの正義が違うというのも、本編を通して良く伝わらなかったと思います。容疑者を殺さなければいいのか?捜査権すら持っていないFBIが日本でライフルをぶっぱなし、コナンは容疑者の肩に風穴を開ける手伝いをする……。
違いを語る前の段階ですよね。正義、どこにあるんでしょう。
来年については全く同意見です。