「知らないはずのクセ」血筋 omochiさんの映画レビュー(感想・評価)
知らないはずのクセ
わたしはドキュメンタリーが苦手だ。
自分の人生だって重たくて直視できないのに、他人の人生まで自分のことのように背負ってしまうから。
本作も紛れもなく、わたしの人生に入り込んできた。小さい頃から会っていないはずなのに、何故かまるで鏡写しのような仕草や表情をしてしまう親子。わたしにも心当たりがある。居心地が悪い。
どこまでもプライベートな作品でありながら、同時に多くの人にとって共感を覚えさせる、不思議で強靭なパワーを持っている。一層物語をドラマチックに引き立てる、美しく切実なヴァイオリンの音色が今も耳から離れない。
わたしはドキュメンタリーが苦手だ。
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