「親と子とは」血筋 rolipopさんの映画レビュー(感想・評価)
親と子とは
誰しもが持っている、親子像。
自分の親、子はその親子像に当てはまっているだろうか。理想の親、子。現実の親、子。あまりにも生々しく映し出される、ある1組の親子の姿。そこには冷たいようで温かい、温かいようで冷たい感情、溢れ出しているようで、溢れ出していない感情、悲しいようで、悲しくない、そんな様々な感情が73分間ずっと交錯する。
世界中どこを探しても”普通”の親子なんて見つからない。しかし、この1組のユニークな親子の姿を見ていると、美しいようで、汚い、汚いようで美しい人間の本質が見えてくる気がする。この映画は単純な親子の再会物語ではない。様々な感情が行き交い、人間の姿を見せられ、自分のアイデンティティまで考えさせられる。
親子というものをいつも1組の離れがたいペアのように考えてきた価値観を覆された。
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