劇場公開日 2020年10月9日

  • 予告編を見る

「宗教詐欺師にコロリと騙され、喜んで大金を奉納する家族の話」星の子 お水汲み当番さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0宗教詐欺師にコロリと騙され、喜んで大金を奉納する家族の話

2020年10月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

内容的には、宗教詐欺師の手口が1割、残りは家族の話で、第三者から見れば悲惨だけど、本人たちはそう思っていませんということを淡々と描いていて、それだけの痛い話です。

宗教詐欺師側の全貌が(あるいはその一部だけでも)まったく明らかにならないし。
家族の話はカットバックが無節操に入り混じり、観客にとって状況把握が困難になるばかり。
鰯の頭も信心から、という古いコトワザもありますが、信心しながら家族の小さな幸せを見つめました、というだけの終わり方にしても、なんだかなぁーという感じで。
これはいったいなんの映画なのか、監督の目的も狙いも不鮮明なまま、ぼわぼわーっとしたままでエンディングを迎えます。

もしも監督が感動を目指したのなら、残念、感動のカケラもない作品でしたとしか言葉がなく。
もしも監督が警鐘を鳴らそうとしたのなら、残念、その警鐘は割れていて音はちっとも響きませんでしたとしか評することができません。

土曜日の映画館で、観客が私たった一人だけ、というのが、評価のすべてを物語っているのではないかと思いました。

お水汲み当番