「2020-22」スキャンダル かいりさんの映画レビュー(感想・評価)
2020-22
それを自分の娘にもやるのか?
払われた退職金の札束でビンタしてやりたい。
新入社員の頃、倫理教養でセクハラについて教わっているときも、もうこんな現代社会でセクハラなんて絶滅したもんだと思ってました。
今はちゃんと報告して罰せられるシステムがあるから、みんな報告されてるんでしょ?もしやられてもやり返せると。
確かにそういう制度はある。でも、セクハラだと声を上げたら、ずっと噂され、そういう目でみられるという現実。被害者なのに、男性も女性も好奇心の目で見てくる、そんなシーンを何度か見てきました。
マゴロビちゃんの涙。あれはリアルな現場の声を映しているかのようです。
セクハラだと声を上げる者。
その状況を多少見守ってから、声を上げる者。
耐える者。
なびく者。
長いものに巻かれる者。
自身のキャリアを考えるのは、大人なら当然なので、それぞれの立場で行動が異なるのもリアル。
なるほどなぁと思ったのは、レズビアンでヒラリー支持のFOX社員。彼女は就活でFOXしか受からなかったからFOXやってますけど、FOX出身がつきまとって他局にもいけないし、しゃーないからレズビアンとヒラリー支持を隠している。
その子が友達のマゴロビを助けないんだよね。これ、日本でこの背景と理由で「助けない」描写にはならないでしょう。
眉間にシワ寄せながら、面白いと思った映画でした。
日本もこういう映画を作ってくれ。
かいりさんとのやりとり中にふと気付いてしまったのですが、
自分のレビューで、『マゴロビが雄弁に』と何も考えずに書きましたが、雄弁に、とは「雄(オス)が弁ずるさま」なのですね。長く続いてきた男性上位社会の中で作られた言葉は一般的に仕方ないのですが。女々しい、なんて今や男の方こそ当てはまるのに。男前な女性、というのも男が細かいことを気にせず果断な言動の取れる性格であることが前提なので、冷静に考えると???
こんなことで朝からすみません。
あの同僚は、同性愛のフリをして、男性によるセクハラから身を守っていたのかと思っていました。最後、写真を引き出しに戻すでしょ?
分かりませんけども。
赤坂のニューヨーク支局長が行った所業を映画化したらいいと思ってます。
日本のマスコミ村がなるべく触れないようにしてますからね。
クラウドファンディングするんだったら出しますよ。映画20本分くらいですけど。
だからちょっと冷静で賢い男は、こうやって口説き落としにかかるのです。
『君ってさ、他の女の子たちと違うよね。◯◯◯なところ、僕にはとても新鮮だったな』
成田凌あたりがそう近寄ってきたらどうしましょう🥰
いまだに根強いと思うのは、まだかなりの男どもが、女性について語るときに、『大体、女ってのはさ』みたいに一括りにしたがるということ。そもそも、ひとりひとり別の考え方を持つ個性として捉えようとする人が少ない気がします。
だから、個々の女性に対しての想像力が決定的に足らないのだと思います。
女性を理解するより女性から理解されたい甘えん坊の傾向が強い多くの男性としては、女性を理解した気になるために、いくつかのパターンに類型化したほうが楽なのだと思います。自戒を込めて。