「チャドウィック・ボーズマンの勇姿を目に焼き付ける」21ブリッジ よしえさんの映画レビュー(感想・評価)
チャドウィック・ボーズマンの勇姿を目に焼き付ける
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わたしはチャドウィック・ボーズマンの姿をMCUでしか見ていない。彼の死を悼むにはいささか資格が足りないという忸怩たる思いもあるが、それでもその姿は、特に『ブラックパンサー』で目に焼きついている。だから、この映画も見てみようと思った。
ただ、映画の出来は正直に言ってそれほど満足のいくものではなかった。いや、だって21本の橋を封鎖するんだよ? 邦画ならレインボーブリッジ1本封鎖しても大騒ぎなのに、マンハッタンを文字どおり陸の孤島にするってどんな規模だよ、と思ったのに、そっちはほんのちょっと触れた程度で終わりなんだもん。
で、話は結局よくある警官汚職もので終わりだし。分署ひとつでまるっと汚職してました、署長もグルです、っていうところがちょっと見どころかなって程度で。うーん。。
チャドウィック・ボーズマンの演技は真に迫ってリアルだったので、なおさら惜しい気がした。正義を行うのに揺ぎがあってはならない、とでもいうように、ブレずにまっすぐ追い詰めていく姿は、立ち居振る舞いの端正さも相俟ってただただ美しい。実際、ストーリーの展開上ほぼ全編何かを追い続ける構成になっていて、その間銃撃もあればアクションもあり、駆け引きもあり、という、なんとも見せ場の多い構成にはなっていて、それは楽しめたのだけど。
なお、テリー・サバラス似の渋いおっさんがいると思ったらJKシモンズだったよ。あの口ヒゲがないと誰だか分かんない。
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