「もっとケロ先生(伊藤沙莉)」ステップ Don-chanさんの映画レビュー(感想・評価)
もっとケロ先生(伊藤沙莉)
連作短編形式で描かれた小説(著者:重松清)が原作の実写映画。
武田(山田孝之)とミキの二人暮らしは、『アイ・アム・サム』(2002年日本公開)を彷彿とさせるものの境遇やテイストも異なり裁判もしない、リアル路線の父子家庭物語。
ミキの小学生時代に登場したお母さんにそっくりな女性のエピソードは、『いま、会いに行きます』(2004年公開)が頭をよぎってしまった。
保育園のケロ先生(伊藤沙莉)が転んだり、シングルファーザーである武田が転びそうになったり、ミキがベビーカーから歩いたり走ったり、終盤の運動会ではリレーの練習をしたりと、タイトルが『ステップ』にふさわしく足どりをお面白く描いている。ミキの母方の祖父(國村隼)も高齢になり、いろいろとバトンタッチしなくてはならなくなる。
ナナさん(広末涼子)のことは感動ポイントだが、保育園のケロ先生のことが忘れられない。武田パパさえ早々と亡き妻への未練を断ち切れていたら、ミキの新しいママにケロ先生が良かったと思うのだが、そうはならず、武田パパの心もゆっくりステップアップするのであった。
ミキとパパの二人のやり取りに引き付けられた。
映画鑑賞は想像力を鍛えるものだと感じた。
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