ジョン・F・ドノヴァンの死と生のレビュー・感想・評価
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現代らしい題材
ドラン自身、ドラン作品のファンです。
やっと公開したーー!しかもTOHOシネマズでやるんだ!なんか期待しちゃうな…と思いつつ本日鑑賞しました。
母と息子の関係、同性愛、音楽、色彩、スローモーションなど、ドラン作品見てる感が個人的に楽しかったです。
正直ストーリーはありきたりで少し物足りなさもあったけど、芸能人のゴシップなどでメディアに翻弄される今の社会について改めて考えて欲しいみたいなことを今回一番伝えたいのかなと思います。
人の前に立つ仕事をしてるひとが見たらまた違った見方になるんだろうな。
とはいえ作品に散りばめられたあらゆるセリフや描写は心に刺さるものが多くありました。
結論、見て良かった🤪
大衆受けに自然とシフトしていっている印象
ドラン節は健在しつつも、以前のMVような冗長なシーンや、何か含みのあるシーンは減っているように思う。(そこが良さでもあったのだが、眠くなるのが欠点)
それがよく表れているのが"スタンドバイミー"のシーンだと思う。誰もが知る音楽を使って、分かりやすいストーリーを描いている。
やはりドラン作品の肝は母子愛だった。
今回の作品はいつも以上にそれが伝わってきて、感情移入しやすく、心に響いた。言ってみれば、今までの作品は、そこか近づきがたい印象があった。どうも介入できない域を感じた。本作は距離がずっと近い。
おそらく、今までのドランを俯瞰してみる子供からの視点があるからだろう。
いわゆるドラン的作風と大衆的作風が交互に入り乱れることで、より理解しやすう出来ているのだろう。
そしてどちらもそれぞれの母子愛を築いて、映画は終わる。
スーザンサランドン演ずる母親よ。なんてリアルなの。実家帰った時のあの恐ろしく嫌な雰囲気を体現しておられましたな。
なんでドラン映画の主人公たちはみんな若くして死ぬんだろうね。
キャストも良かったですなあ。
ナタリーポートマンもハマり役でしたな。
キットハリントンも本当に実在したんじゃないかと思えるような、演じ方でしたな。
そして、ジェイコブトレンブレン。すごいのひとこと。TVの前で興奮して騒ぎ倒したと思ったら、どこにも吐き出せない感情を必死で母親にぶつけたりする。もうこちらも本当にこういう子供がどこかにいそうだっていう雰囲気。
キャシーベイツもあの出演だけでだいぶ印象に残る演技をしていましたなあ。
過剰摂取
2006年ニューヨークの自宅でTVのアイドルジョン・Fドノヴァンが死んだ。
彼が死ぬまでの5年間、文通友達で当時11歳の少年だったルパートが、2017年に当時のジョンのことと自身のことを記者に語る体でみせていく話。
ジョンとの物語と、ルパートの物語の二つが行ったり来たりしながら語られて行く展開で、ジョンのパートは手紙に書かれていたことと言う割にはやけに詳細が語られていて、子供に判る内容という割には男娼がどうたら言っちゃうし、登場人物がヌメ~ッと言いたいことを言ってるばかりで物語というほどのものを感じず何が言いたいのか良くわからない。
一応ラストで補完した感じだったけど。
更には、自殺か事故か、あるいは事件か何て謳い文句が踊っているけれど、その辺は結構どうでも良い感じだし。
当時のルパート少年の物語は寂しさとか健気さとかが感じられてなかなか面白かったけど、それだけかな。
映画の醍醐味。
わたしはこのカメラワーク大好き。
35mmフィルムで撮影しているところも大好き。
文通という要素も大好き。
心を通わせられる人は、
必ずしも、近い人・仲良しな人・家族・恋人である必要はない。すごく素敵じゃないか。
何かが足りないのか、
それか、
何かが多い気がして、
消化不良ではあるんだなぁ…
2回目の方がストーリーがぐっどはいる
ゲームオブスローンズのファン。キットハリソンの繊細な演技は必見だし、子役もよいね。
子供時代の残酷さもよく出てたし、キットが何より良かった作品。
最後のオマージュ泣きそうになったな。
女優陣ナタリーポートマンキャシーベイツ、スーザンサランドン豪華キャストが脇を固め、良い作品だった。
ルパートはジョンを超えて生きていく
ジョンが選んだ生き方なのか?
どうしたらもっと彼らしく生きていけるのか?
色々考えたけれど、大人の彼が事情はどうあれそう決めたのだから、仕方ない事かもしれない。
ルパートは残された手紙を出版し、彼を悼み彼がどうしても手放せなかった何かをフッと手放し、そうしないと得られなかった自分と向き合い、生きていくんだなと思った。
ジョン、ルパート、それぞれの母親、家族、恋人や友人、表情が豊かにセリフ以上に語っていた。その語りが重なり、一人の死と生は、良いことも悪いことも織り成されたたった一つの大切なものと語りかけていた。
最後のシーンが全ての物語
まだまだ母と家族を描くんだな。
監督が大好きな物で埋め尽くされた画面は、もちろん素敵で、切り取られた画面だけでドラマティックな空気と世界観を感じる。
今回も自分を投影するスタイルでセクシャリティを描くが、思いが強いのか、継ぎ接ぎな流れの悪さを感じながら観た。
一変、最後のシーンでパッと広がる感じがした。
もう、その表情反則!!
泣き笑いしちゃう粋なオマージュ、そしてエンドロールで浸る。やっぱり好きだな。
"ヘルサム学園"
グザヴィエがディカプリオに宛てたファンレター、確かに「タイタニック」での人気と美少年ぶりは凄まじく、その後の「太陽と月に背いて」をグザヴィエが観ていたら!?
ラストは「マイ・プライベート・アイダホ」のシーンを思い起こす、監督はガス・ヴァン・サント、主演はもちろんリヴァー・フェニックス、本作の劇中では"Stand By Me"のカバーも流れる。
ルパートの少年時代を今一番勢いのある?現役子役なジェイコブ・トレンブレイ君が、母親を「レオン」で鮮烈な子役デビューの印象がいつまでも薄れないナタリー・ポートマンが演じ、主演のキット・ハリントンはTVドラマでスターにタイトルロールまんまな役柄で、キャシー・ベイツは「タイタニック」にも出ている。
グザヴィエ自身や本作の役柄と似通った役者たちの共通点が多く目立ち、それらに関連性がなかったかのように全カットなジェシカ・チャステインが悲しい!?
音楽と映像を印象的に魅せるそのセンスが素晴らしいグザヴィエ・ドランのイメージが、本作に限っては今までの作品からの焼き直し感が否めない!??
スーザン・サランドンが演じる母親、ジョンと家族の関係性が前作の「たかが世界の終わり」から何も進んでいない同じことを繰り返しているようで、親子三人での風呂場のシーンは「Mommy/マミー」で三人が熱唱するセリーヌ・ディオンの"On Ne Change Pas"とダブるような?雨のロンドンで流れる"Stand By Me"は女性ボーカルのカバーではあるが観ているコッチが恥ずかしくなるベタ過ぎる選曲と過剰にも取れる感動場面、同じく「Mommy/マミー」でオアシスの"Wonderwall"が流れるシーンにベタさを感じたが、曲の良さを再認識し感動も絶頂に込み上がる名シーンと個人的に。
自分が好んで聴かないジャンルや知らない曲、知っていてもベタなヒット曲などの音楽を劇的に斬新な映像描写で映す手腕が魅力でもあるグザヴィエの特に「わたしはロランス」や「Mommy/マミー」に「たかが世界の終わり」この三作品で感動したりテンション上がる高揚感を味わった分、本作には期待したが、し過ぎたせいか?期待度がボロボロと剥がれ落ちて!??
ジョンの家族関係は映された事実だけで後は観る側が想像するしかない反面、ルパートと母親の関係性は丁寧に説明される描写があり、ジョンの死の真相はルパートとの手紙のやり取りに全てがあり、手紙の内容は描かれない。
グザヴィエの監督全作品を通して本作でも父親は存在しない、同性愛としてのパートナーや家族である兄、そこに父親像があるように、母親の存在は絶対的で関係性が良くも悪くも常に葛藤や意志の疎通が取れない難しさを提示して来る幼さ?に甘え??
"シド・ヴィシャスが死んだ部屋みたい"ってナイスな台詞が一番の上がりポイント!??
いっぱい詰まった良い映画
無駄が何もない映画。
しかも心のデリケートな部分にガンガン訴えてくる。
主人公は言うに及ばず、いろんな立場の人がそれぞれの立場における痛みや苦しみみたいなものが巧みに描かれているのが流石です。
感情の機微を描くのが上手い。
やっぱグザビエ・ドランは天才やわ。
天才子役の名演技は心に残った
個人評価:3.0
たんたんと続く会話劇で全編を構成している為、登場人物たちの人間関係を整理するのが大変で、頭にすんなり入ってこない。抽象的な台詞が多く、物語に入り込めないのは、読解力の無いせいなのか、監督の独りよがりのテーマのせいか。
スターの葛藤と母親との関係を、11歳の俳優になりたい男の子とその母とを対比させ、マイノリティと母親との関係を掘り下げる。よくあるテーマで、特に共感できる部分や、秀逸な演出は感じなかった。
ただ予告編にも使われている幼少期のルパートがTVドラマに熱中して大騒ぎするシーンは、さすがの天才子役、ナタリー・ポートマンもたじたじな名演技だ。
天才の迷い道
グザビェ・ドランの初期作品(いつまでが初期というかは不明です)の熱い熱情、憤怒という感情は、時に空回りしていても好感を感じ観ていました。
かれのカナダ人そしてゲイである点。母親との関係性。友人たちとの親密性。そして人はそれぞれに素晴らしく、その人なりに人生を謳歌してほしい(主に「私はロランス」において)というメッセージは快く受け取れていたと思う。
しかし「たかが世界の終わり」そしてこの「ジョン・F・ドノヴァン・・」である。
時あたかもアウト・ブレイクからパンデミックへ進んだ世界を、ドランならどう描くのか
迷いつつ生きている私たちの個への発信という点でこの作品は疑問符だらけだ?
たとえて言えば、相変わらずの母との関係性、人を小ばかにしたような言葉の羅列。終盤でジョンと老人の会話が出てくるが、先の世に君は何を成し遂げられるだろう?(そう言い切ってしまうが・・。あくまでも個人の見解です)
そんなドランに興味は深々である。
コロナの影響でガラガラの映画館でそんなことを思って観ていました。
交わされる言葉
(少し加筆しました)
手紙だけではなく、散りばめられる会話を含めた、交わされる言葉は、僕達のものにひどく重なる。
インタビュアーとルパート。
当初は都合が気になって、真剣に話を聞こうと云う姿勢ではない。
ジョンと母親。
ジョンと父親。
ジョンとゲイの友人。
ジョンと俳優仲間。
ジョンとマネージャー。
皆、ジョンのことより、自分や自分の話題のことを優先して話そうしたり、相手を傷付けるかもしれないとか慎重な言葉選びや、思考のフィルターなどなく、時には聞くに耐えないレトリックも使われる。
子供時代のルパートへの学校の友人の言葉は残酷であからさまだ。
子供時代のルパートと母親にも似たような状況はあったが、学校の先生の言葉で救われる。
そして、
ジョンと子供時代のルパート。
きっと誰にも話せないようなことを密かに二人は手紙でやり取りしていたのだ。
ほかの誰にも話せないことをやり取りしていたのだ。
二人の間だけで様々な理解は深まっていく……が、
しかし、外に知られた途端、意図や意味が異なってしまい、解釈に悪意が込められたりもする。
離れていく友人やマネージャー。
見知らぬ老人の言葉の方が余計に心に響く。
受け入れようとしてくれる家族。
ルパートは、ジョンとの手紙のやり取りを話したことの重大さに気付く。
ジョンのルパートに宛てた最後の手紙は、最後であることが示唆され、死を暗示するようでもあるが、老人の励ましを受けて、再出発を決意し、ルパートにも強くてあって欲しいと願うものだったようにも思える。
ネットには言葉が溢れる。
交わされる言葉の真意が伝わりにくかったり、意図せぬ表現が口をついて出たりすることはある。
知っている人よりも、匿名性の高い見知らぬ誰かの方が話しやすかったりするのかもしれない。
また、それは第三者の解釈だと違ったものだったり、悪意がこめられることもある。
真意が伝わっているか、常に考えてるか。
身近に相談できるような人はいるか。
更に考えてみると、
文字制限をさもルールのようにして、言葉足らずになること安易に受け入れていないか。
面白おかしくすることに傾倒して、本来の意味を逸脱していないか。
考えれば考えるほど、この作品のなかで語られるやり取りは、やっぱり、ひどく僕達に重なるような気がする。
予告編からミステリーやどんでん返しを期待して観てしまうとハズレとい...
予告編からミステリーやどんでん返しを期待して観てしまうとハズレというか、貧乏くじ引いたみたいになると思います。
ただ素直に「なるほど、少年とイケメンの文通物語ね🤔」と思って観ると大満足できます。
物語の情報量としてはさほど込み入った話ではなく、ドノヴァンとルパート少年の人生が交互に映し出されて、最後にはそれらが統一されていきます。タイトルはジョン・F・ドノヴァンの死と生ですが、彼の描かれなかった生はルパートが引き継ぎ、その不幸な死もルパートの本と記者の取材によって真実が形成されていく…という部分をどう読み取るかで評価が分かれるのでしょうね。結局なんで死んだんよ?というのをハッキリしてほしい人には向きません。というかそういう映画ではない。
興味深かったのは、政治記者である聞き手に青年ルパートが芸能界のゴシップみたいなネタを聞かせている構図です。最初はギスギスして記者の人も聞きたくなさそうでしたが、結局中東やらアフリカの紛争も、欧米のゲイの悩みも、我々が生きているのはこの世界なんだ!全て我々の問題なんだ!という主張はグッときます。単に美しい演出で監督好みのイケメンを堪能する映画ではないです(ただしそういう面もある。ドラン監督は第二のビスコンティかと思いました)。
あと音楽がめちゃくちゃいい。
「たかが世界の終わり」を観てから3年。 たかが世界の終わりが...
「たかが世界の終わり」を観てから3年。
たかが世界の終わりが消化不良だった自分にとって、期待より不安が大きくて…
観終えてみれば、某PRONTOであったかいポテりこをつまみ酒を飲みながら余韻に浸る心地よい金曜日の夜になりました。ドラン様、ありがとう
それでもあるシーンまでは、ちょっとのりきれずにいたんですよね。
N.Yのビルを見ながら、あぁドランがなんだか違う世界にいるって感じて。
ジョン・F・ドノヴァンが放った2回目の
「I can't」
何故だかは、今も解らないんだけど、このシーンで自分のなかのドランが目覚めた感じ。もうそのあとは冷静な自分ではいられなかった。
一つのシーンだけ観て違う世界にいるなんて狭い考えしかできず、ほんと、ドラン様ごめんなさい。
アップで録るカメラワークは健在だし、スローで流れる映像や色彩は、こちら側の感性までも高めてくれるような美しさ。何よりも劇中で流す曲の良さとそのシーンの良さ。「Stand by me」のシーンは一生忘れないし今思い出しても泣ける。
そしてセリフ一つ一つが印象的で、それはキット・ハリントンであったり、ナタリー・ポートマンであったり、ジェイコブくんであったりとキャスティングの良さと相まって、心に刺さる言葉。
先生の言葉も忘れられない。。
ドラン初の英語作品とあってキャスティングがより豪華になったわけだけど、
キャシー・ベイツ、スーザン・サランドンの目で語る演技。彼女達がメインキャストではない所にこの作品の深みがあるのかも。
ジェイコブくんは思っていた以上に凄い
セリフも佇まいも素晴らしかったけど、「ルーム」でみせてくれたあの「目」を再び見られるとは。ジェイコブくんを観るだけでも、この作品を観る価値はあると思う。
サラ・ガトンと、のむコレで観た「Boys ボーイズ」のヘイス・ブロームくんが出てるのが個人的には嬉しかったけど。ダンブルドアには本当に驚いた😲
全てのキャスト陣について書きたいくらい素晴らしかったんだけど、長くなるからやめときます。でもジェシカ・チャステインについては書いちゃう。本作のキャスティングが発表になった時、一番嬉しかったのはジェシカが出ることだったから。だからジェシカのシーンがカットされると聞いた時はショックだった。
当初の作品が4時間あって本編を短くする必要性から関連のシーンを削るしか無かったそう。多分、完璧なものを求めるドランは苦しかっただろうし、ジェシカもしかり。
ジェシカの写るシーンを少しだけ観たけど、やはりいつかは4時間の全編を観たい。
「母と息子」ドランのフォーマットの一つだけれど、二つの視点からそれぞれの母親との関係性を描き出したのはドランならではな気がしたし、それを文通という観点で見せるセンスが凄く好きだった。大切なものをつかむのは自分次第なんだよね。ルパートはもう手に入れてたからね
う〜ん
ナタリーポートマン目当てに鑑賞
予告編を見て、面白そうという前向きな姿勢で映画館へ行ってきた。
決してつまらない作品ではなかった。2時間飽きることはなかった。雰囲気自体は大変良かった。
ただ、ストーリーに関してはどうなんだろう感がある。冒頭でジョンが死んだという事実を提示して興味の持続を促している点はいい。しかし、いまいちジョンという俳優の死がどれほどの大きな事件なのかが分かりづらかったように感じた。
特に主人公の少年との文通。
これ、明確に文通していると判明するのが後半なため「え、本当にこの主人公の文通相手は本物のジョンなのだろうか?」と余計な思考をしてしまいイマイチ話に乗れなかった。またどんな内容の手紙なのかも最後の最後の手紙以外はよく分からず、「文通」それ自体が正直それほど重要なコミニケーションツールとなっているのかよくわからない作りになっているように感じた。
手紙のやり取りをもっと明確に描写しないのは、どういう意図だったのか一度見ただけだと、わたしには分からなかった。
死が生をもたらす
例えば、私の好きなあのアイドルは、本当にあの人自身の望む「あの人」なんだろうか。
そもそも、あの人の家族だって、「あの人」をちゃんと知っているのだろうか。
依存気質のオタク、ぶっ刺さりました。
器と中身の違いにズレに、疲弊してすり減っていくジョンを観て、私はだれかを苦しめてはしないかと、こっそり自分を戒めつつ。
ドランの作品て、必ず、「息子を分かりたい母親」が出てきますよね。
私の気持ちはあなたにだって奪えない、という母親像。
それは実際の彼が投影されたものなのか、願望なのか。
母親と分かりあえないと思いつつも、手紙を書いて、分かり合えるように努力した仮定A(ルパート)と、最後までその壁を越えることができなかった仮定B(ジョン)、という見方をしました。
私は、どっちの生き方をしているんだろう。
今までの作品と比べて、自分がルパートと境遇が似てるせいか、感情移入しやすくて、多用されるアップのシーンは、
「お前にこの母親の気持ちがわかるのか」
「お前はルパートのようにピュアなのか」
そう突き付けられてるみたいで、
同じくアップのシーンが多かった、「たかが世界の終わり」と、違った質感がありました。刺さるやつ...!
ラストシーン、仲睦まじく走り去るルパートとパートナーは、ドラン作品では珍しく前向き(?)な解釈ができて、
ジョンの死が、ルパートの生き方を選択できるものであってほしいなぁ、と思ったのと同時に、
ドランが今、明るい気持ちでいたらいいなぁ、と、思わず願ってしまいました。
音楽と演技力
音楽は良かった。どの曲も背景を感じさせる雰囲気とかあったし、好きなものが多かった。
子役の演技力もさすがとしか言えないものだった!
ストーリーやこの映画で表現したいものはきっとこう言うこと?ってのは何となく分かったが、のめりこむこともなく、ふぅんって感じです。
文通がこの物語の大事な部分だが、文通の内容はほぼない。彼らが背景が似てると言うが、母子家庭の俳優希望。それくらいではないだろうか。
そんな人世の中たくさんいる。
そもそもジョンがどうして文通をしようと思ったのか、
文通のことをジョンが否定したのか。
その辺りが全く分からなかったし、理解できなかった。
そして、何よりも本を出版しているのに、
さらにインタビューって何で?
本で訴えきれない何かが。分からなかった。
本当に映画館でたくさん予告編を観て、期待しすぎだのかもしれないけど、久しぶりにガッカリ。
子役の演技力がもったいない。
うーん
グザヴィエ・ドランの作品は7本目なのですが、どの作品も内容や描写が似ている様に感じてしまい、『またかー』と飽きてしまいました。センスは良いと思うんですよ。「胸騒ぎの恋人」「わたしはロランス」の初期作品は、色彩感覚とか音響とかもっとハッとさせられたのですが。自分と母親と恋人を分かってくれな作品ばかりだからな。
全96件中、61~80件目を表示