グッドライアー 偽りのゲームのレビュー・感想・評価
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百合の花で気づいてほしかったよね…
いやぁ、老人が主人公の映画もいいですね。それも善人ばかり出て来るような映画ではなく、一癖ありそうな人たちが幅を利かせているこんな映画が… ヘレン・ミレンがだまされるだけの女なんか演じるはずがないと思っていた。だから、自分なりに想像してみた。彼女も詐欺師でだまそうとしている⁇ それともなかったら、彼を捕まえようと、潜入捜査を行なっている⁇ そんな自分の想像をはるかに超えて、意外な展開になって、すごくおもしろかった。しかも、『黄金のアディーレ』と同様、ベルリンという町が鍵となる。ロイがベルリンを訪れたくないのはなぜか? ベティがロイとのセックスを拒むのはなぜか? その答えは⁇ 映画で見つけてほしい。
deepな物語ですが、突っ込みどころも多い
演技力は圧巻
何重にも嘘が張り巡らされていて、観客も踊らされる
何が真実で何が偽りか最後まで観ないと分からない!
だました相手の人生なんて知ったこっちゃないと言い放つ冷酷な詐欺師をイアン・マッケランが、
夫を亡くし莫大な遺産を持つ寡婦をヘレン・ミレンがそれぞれ演じる。
英国を代表する大御所俳優の演技のぶつかり合いがすごかった。
イアンが演じる詐欺師ロイが本来の騙す側、
ヘレン演じるベティが騙される側のはずだったのに、「悪女」ベティによって実はその手で踊らされていたのはロイのほうだった。
ここまでは予告編で把握していたから覚悟して観ていたのに、
いったいどこまでが嘘でどこにそっと真実が隠されているかが最後の種明かしまで全く分からなかった。
悪女ベティことヘレン・ミレンに観客もまんまと踊らされていたような感覚。
ラストの彼女の笑顔は晴れやかなのに、観る人によっては(倫理的な意味で)もやもやが残る内容だったのでちょっとスコアマイナス。
その点も含めて、下の方にネタバレ含む感想・考察載せます。
以下、ネタバレの感想
オープニングすら観客をだましていたのではないかと2回目に鑑賞して思った。
黄色じみた紙にタイプ音とともにキャストやスタッフの名前が刻印されるオープニング映像とベティとロイがPCのキーボードを打ってチャットする場面が交互に映し出されるから、キーボードの音に合わせたオープニングの演出だろうと理解してたんだけど、そのオープニングに重大な嘘が隠されてた。オープニング映像をよく見てみると、黄色じみたただの紙じゃなくて、所々に文字が書かれていて、途中ではっきりと「1948年10月」って印字されているのを発見。
「1948年」は、はっきりと物語で語られ、重要なエピソードが起こる年なんだけど、オープニングで既に出てきていたとは・・・
見事に復讐を果たして、籠の中から解き放たれた「ベティ」の晴れ晴れしい笑顔がラストを飾るけど、「ロイ」は全身麻痺の車いす生活になってしまうので、「復讐のためなら何でもして良いのか?!」と考えてしまうところ。
Liar Liar!!
夫と死別し、息子も事故死。今は孫に会えるのだけが楽しみの資産家ベティと、その資産を騙し取ろうと近づく詐欺師ロイの交流を描いた物語。
まずはこの映画の噛ませ犬とばかりに、おばかな男たちをコロッと騙すロイとその仲間。しかし、頭脳明晰なロイも、ベティと出逢って以降、どうにもウマの合わない孫や、まわりをチラつく不振な人物にあまり良い気分ではない模様。
更に話が進んでいくにつれ、ロイの残忍さも見えてき、最後に語られた物語の真相は、ベティの言葉を借りれば、思ったより深い。
本作に関して特に良いと思ったのが、予告編の時点でちょっとしたネタバレというか、ベティもただ騙されるだけのウブな老婆ではないことは提示されていたことが逆に◎。
話の展開等々とても考えられた作品だけど、予告編を見ずに観賞してたら、途中で話が見えてきて「何だかオチがあっさりよめちゃった」的な感想になってただろうけど、ベティの素性をある程度ネタバレしていることで、どうやってそこに辿り着くか、話を持っていくかを考察しながら見れたのでとても楽しめた。
しかしヘレン・ミレンさん、70歳をとうに過ぎているというのにとてもおキレイ。
そりゃ皆深く想いますわ。
演技勝負
プロットのアイデアに頼りすぎ
オスカー女優のヘレン・ミレンが出るというだけで、簡単な詐欺師物ではないとは思っていた。そもそも原題が「The Good Lier」である。詐欺師の話なら、長澤まさみ主演の邦画と同じく「Confidence Man」でなければならない。しかしタイトルはGood Lierである。ということはつまり、この物語はコンマン(詐欺師)に対峙するライヤー(うそつき)という構図であることが解る。であれば、結末も凡その予想がついてしまう。邦題に「偽りのゲーム」という副題をつけてしまったから、もはやタイトルがネタバレさせている映画なのである。
従って興味はイアン・マッケラン演じるロイとの掛け合いがどれほどかということになるのだが、これは両者とも流石にベテランの名優だけあって、台詞のひとつひとつに裏の意味を含ませているようで、それなりに面白い。暫く観ているうちに、登場人物が嘘ばかりを言い合っているという前提で観客に鑑賞させるためのタイトルであることが解る。おもしろい試みではある。
気になるのは登場人物の年齢である。通貨がポンドであり、インターネット・バンキングが一般に浸透していたりスマートフォンを持っていたりするということは舞台は現代のイギリスということになるが、75年ちょっと前の大戦時に20歳前後だとすれば老人たちの年齢は95歳くらいとなる。どう計算しても辻褄が合わないが、これも作品のネタなのだろうか。
疑問を抱かれたときのロイの咄嗟の言い訳も微妙で、詐欺師らしく見事に切り抜けるとまではいかなかった。またベティの動機に関する伏線がひとつもないから、ラストシーンの唐突感は否めない。まさに詐欺師が下手な言い訳をしているようなラストである。
プロットのアイデアに頼りすぎた作品で、ネタバレを前提にした名優二人の台詞のやり取りは楽しめたものの、人物への掘り下げがないから登場人物の誰にも感情移入できず、なんとなく鑑賞してしまったというのが正直な感想である。★ふたつが精一杯だ。
グッドライアーはどっち!?
名俳優の共演を楽しむ
大道のコンゲームもの。展開は大方想像がつく通り。
二人の国宝級ベテラン俳優の、偽りの人格を演じるという【演技】は見応えたっぷり。メイク等の助けはあるといえど、姿勢や仕草、表情で、年齢さえも一回り二回り違って見えてしまう。正に名人芸。
二人の老人の人生が背景に深く関わってくるのだが、戦争、性犯罪、老いなど、色々な要素が、あまり掘り下げなく絡まってくるので、何処に焦点を絞っていいのか、よく解らない。共感も同情も反発もなく、ただ淡々と成り行きを見守って、ふーん、と思って終わってしまった。
また、【欲】と【復讐】の対決という構図なのだが、どちらが勝ってもあまり清々しいものではないし、かといって両者自滅という訓戒的な結末でもないので、ちょっと後味が悪いというか、スッキリできない。
コンゲームらしい、騙し騙されのスリルや爽快感、或いは虚しさや空恐ろしさなどの余韻を期待していると、当てが外れた気分にさせられる。
名優の名演技で十分満足出来た、と思えるかどうかが評価の分かれ目だろうか。
動機のくだりはちょいやり過ぎ
前情報0だと良い
結末知っていると退屈かもしれない。
原作知らず、予告編すら見ていない状態で観賞。
ヘレンミレン見たさ。
詐欺師が純粋な女性に感化され、心変わりしてハッピーエンド的な流れを創造していたが、そんな話では無かった。
心変わりはあったが、
どんでん返しで終わるとは。
自業自得ではあるけれど。
グロいシーンはまああるような
そういうシーンないのかな?と勝手に思ってたのでびっくりしました。血が苦手な方はやめた方がいいです。
内容としては最後のオチの伏線が何も無かったのでえ?となりました。なんとなく、オチの予想としては散りばめていた伏線を最後で回収して、もう一個でかい想像つかないようなやつが最後にきてほしいなー来るかなと思ってました。そしたらただのふっつーのオチで、これってオチなのか、、と思いました。伏線ないオチってヘェ〜としかならないです!!!
でも、オチに至るまでのストーリー感?とか好きでした。老人のクズっぷりが分かりやすかったです
英国紳士と淑女の競演
予告編から楽しみにして作品です。予告を見る限りでは老いた男女がSNSのマッチングサイトで知り合って年甲斐もなくいろいろ嘘つきあってドロドロになる話かと思ってましてが詐欺グループや戦時中のお話など複雑に絡み合って面白かったです。なにせワイルドスピードやザ・レッドのヘレン・ミレンと、2度のオスカーノミネートを誇る「ロード・オブ・ザ・リング」のイアン・マッケランという、2人の名優に加えて「ダウントン・アビー」の名執事チャールズ・カーソン役でお馴染みのジム・カーターというイギリスを代表する熟練の名優達の演技が素晴らしい作品です。特にヘレン・ミレンは本当に美しいですね。日本でもこんな風に素敵に歳を重ねていく女性が増えていくと素晴らしいですね。娯楽色の強いハリウッド映画と比べて英国映画って本当に深みがあって素晴らしい。
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