劇場公開日 2020年1月3日

  • 予告編を見る

「外国で上映するには描写不足」マニカルニカ ジャーンシーの女王 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0外国で上映するには描写不足

2020年1月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

戦に負けても、その生き様から「教義と民族の誇り」を体現したと、後の世に英雄視された伝説の人物を、CG多用で映像化したために、新興宗教の陳腐な宗教映画のようになってしまった。
『KESARIケサリ21人の勇者たち』や、『パドマーワト』にもあった「民族性」「宗教性」の要素が、本作では強く前面に出ていて。

(あらすじを読めばわかることだが)本作は1857~ 1858年、イギリスからの独立運動「インド大反乱」における女性指導者「ラクシュミー・バーイー」を描いた作品。
インド版ジャンヌ・ダルクともいわれるほど、女性ながらに勇猛果敢な武人で、戦争における戦略も、政治家としてのカリスマ性も持ち合わせていたという伝説があり、1947年にインドが独立した後に、英雄として再評価された。

民族国家の誇りを反映したキャラとして、インドでは有名で説明の必要もないのかもしれないが、日本を含めた諸外国で公開するならば、カリスマ性については異国人異教徒でも納得できる描写が欲しかったところ。

また、バーフバリほどの超人ではないにせよ、女性としては異例の強さで、現実離れした戦闘力が絵空事に見えてしまった。
観てるこちら側がインド映画に慣れてきたせいで、強さの表現のインフレに、飽きてきたのかもしれない。

コメントする
コージィ日本犬