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クルフィとキャンパ・コーラーー男の幻想を隈無く描く
『ランチ・ボックス』(「めぐり逢わせのお弁当」)の変奏曲。生まれも育ちも違う、そして歳も違う男と女。それぞれが自分の人生にある種の倦怠を抱いているが、何か別の道を追い求める勇気をついには持ちえない二人。それはつまりわたしたちでもある。二人が結ばれることはないが、この巡り逢いは生きていることの奇跡でもあって、そのことを映画は巧みに描き出す。一つ一つのシーン、一人一人の登場人物を、かくもおざなりにせずに愛情を持って丁寧に描ける監督はあんまりいないんじゃないかな。小津や是枝と似たテーマを扱いながらもまったく違った肯定感を感じさせられる。母や祖母、叔母さんや近所の女たちに可愛がられ、また彼女たちの自分の生を優先し得ない境遇を共感をもって見て育った男の省察ある視点ーーラティシュ・バトラ監督の佳作。
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この後どうなるの?!…いや、これでいいのだ。
なかなかテンポよく進まない映画ではありましたが、
何となくいい感じになって、その味わいが心地良くなった頃、
突然のエンドロールに「エッ?!…ここでおしまい?」。
しばらくは納得がいかず、頭の中で「?」が渦巻いておりました。
しかし、しばらくの間考えて、導き出した答えが以下のとおり。
「この後のストーリーは自分で作ればいいのだ。材料は沢山ある。
例えば、一番ハッピーなのは、キャンパコーラの工場を受け継いで、立派な青年実業家となった彼が、可愛い彼女と結ばれる、とか…」
それにしても、予定調和のくだらない映画が山ほどある中、この映画には大事なことをいくつか気づかせてもらいました。
とても面白い。
追伸
彼のバーチャン、何となくうざかったけど最後はビシッとかっこいいです。
すごく美しい話
余韻を味わう
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