「王道を征く冤罪&人種差別映画。 一から十まで展開が読めるのに、やっぱりこのジャンルの映画は感動しちゃう🥲」無実の投獄 たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
王道を征く冤罪&人種差別映画。 一から十まで展開が読めるのに、やっぱりこのジャンルの映画は感動しちゃう🥲
冤罪で刑務所に収監された黒人青年のコリンと、彼を救い出すことに人生を賭けた親友KCとの友情を描いた、実話を元にしたヒューマン・ドラマ。
第33回サンダンス映画祭において観客賞を受賞!
『無実の投獄』というド直球な邦題っ💦
10秒くらいでタイトル考えただろこれ…。
冒頭でおもっくそ車泥棒しているから、完璧に無実でもないし…。
…もうちょい頭を捻らんかいっ!!😅
とまぁそれは置いといて。
原題は『Crown Heights』。
「Crown Heights」とはニューヨーク市ブロンクス区にある地区の名前であり、本作はそこで起きた殺人事件の犯人として誤認逮捕された青年・コリンの半生を描いた映画となっている。
冤罪×黒人差別の映画。
この言い方が適切かどうかわかりませんが、ハリウッド映画における人気ジャンルの一つですよね。
実話をベースにした映画も多く、如何にアメリカにおける黒人差別が深刻なのかがよくわかります。
大体このジャンルの映画ってパターンは同じ。
①軽犯罪者の黒人男性が殺人の罪で逮捕される。
→②いい加減な裁判で長期刑or死刑を宣告される。
→③刑務所内では囚人や看守から暴力を受ける。
→④信頼できる友人や弁護士が事件の真相を解き明かすため奔走。
→⑤事件の真相を解き明かし、それをマスコミにリーク。世論が動く。
→⑥再度裁判が始まり、主人公の無罪が確定。晴れて自由の身に☀️
本作も例に漏れずこのパターンを踏襲。
一から十まで物語の展開は予測できるが、それでもやっぱりクライマックスには感動しちゃう🥲
冤罪ものにはベタベタなエンディングが必要不可欠っス。
ただ、本作の主人公コリンが置かれた状況は他の黒人冤罪映画とはちょっと違う。
というのも、コリンは真犯人の共犯者として捕まっているから。真犯人はわかっていて、ソイツも既に逮捕されている訳です。
この状況の最悪さ🌀
普通の冤罪事件なら真犯人を見つけることでコリンが無罪であることを証明出来るのだが、この状況ではそれは不可能。
警察による差別意識が、全く逮捕する必要のない人間を余分に逮捕してしまった。
そして誤認逮捕であることを認めたくない警察により、多くの黒人青年や少年が偽証させられる事になる。
この不条理さは本当に地獄です…。
コリンを救う事に命を賭けるKC。
彼の戦いは単純に親友を救うというだけではなく、もっと大きなもの、言うなれば世界の深奥に蔓延る「悪」への反抗である。
彼の情熱に最大級の賛辞を贈りたい。
そして、我々一人ひとりが「悪」に屈することのない精神を手に入れるため励まなくてはならないと強く思いました。