「史実、双方の見方がある」ミッドウェイ 零式五十二型さんの映画レビュー(感想・評価)
史実、双方の見方がある
戦争モノの映画は数々見てきた。
太平洋戦争においては殆どが日本映画。
アメリカ映画はほとんどない。
さて、どのように描かれたのか。
岐路となったミッドウェー海戦。
真珠湾攻撃に端を発し、アメリカの国民感情はHate Jap一色だ。
この戦争モノのというと日本のギリギリの戦いのイメージが強かった。
本作を観ると、アメリカも必死で彼らの日本のイメージは強い軍隊、負けるかもしれない相手という描かれ方だ。
ホントか!?と疑いたくなる。
日本映画もアメリカ映画も自国の美化のための情報操作かと勘繰ってしまった。
この映画を見る限り、アメリカも相当な損害と戦死者を出したのかと気付かされた。
結果が全てで圧勝の印象が強すぎる。
ミッドウェー海戦で日本の敗北がやがて特攻隊という奇策でしか戦えなくなった事実。
そしてこの間、アメリカは原爆を開発し、広島長崎へ投下。数十万の民間人の犠牲を出して集結。
悲しすぎる。
いつの時代も戦争になってしまえば、国力は資源と正確な情報を持つものが制するのだとこの映画でも気付かされる。
山本五十六は既にそれを理解しつつも陸軍と海軍のパワーバランスの違いで押されてやがては戦死する。
浅野忠信演じる上官の最後の言葉。
今のサラリーマン上司たちよ、よく聞け!と言いたい。
最後の責任は上官が取るもので、部下たちは総員退艦が最後の命令だ。
いつから日本人の上に立つものは責任転嫁と保身に終始する様になったのか。実に嘆かわしい。
戦争は決して正しい選択ではないが、その究極の中でこそ見えてる真理がある。
実に皮肉だがやむを得ない。
同感です。
日米両国の視点で描いて欲しかったです。
太平洋戦争というのは、客観的に捉えて、どういう戦いだったのか
描いて欲しかったです。
当時国である日本とアメリカが描くと主観が入るかもしれませんが、
戦後70年以上経っているので、客観的な太平洋戦争映画を作って欲しいです。
では、また共感作で。
-以上-