「エメリッヒ氏は理解が浅い。!」ミッドウェイ 西海一久さんの映画レビュー(感想・評価)
エメリッヒ氏は理解が浅い。!
日米双方の視点から描いた作品が謳い文句だったはずだが見事に裏切りられた。
アメリカ映画だから仕方がないかもしれない。
ミッドウェイ海戦の日本側の攻撃シーンは、ミッドウェイ島のほんの僅のシーンのみ。
指揮官達のやり取りだけの日本側のシーンでよく日米の視点と言えたものだ。
赤城、加賀、蒼竜無き後、飛龍の小林艦爆隊、友永雷撃隊のシーンを描がいてこそ日米双方の視点と言える。
特に友永雷撃隊の指揮官友永大尉は方翼の燃料タンクを損傷しての出撃。
ミッドウェイ島攻撃隊指揮官だった彼は、「再度攻撃の必要有り。」の無線を入れた事により各空母艦載機の兵装転換をさせた要因を自分自信の責任と考えての出撃となった聞く。
彼は、何を思い何を考えての出撃だったのだろうか?(胸がつまる)
燃料タンクをどうにかしようとする整備兵に対して「もう、いいよ」と言って出撃したと聴く。
(片道燃料の出撃とも言われているが事実は?きっと兵力か1/4になった事により反復攻撃を考えていたはず)
※友永雷撃隊の戦力
友永小隊。97艦攻5機。
橋本小隊。97艦攻5機。
護衛戦闘機。零戦6機。
(少ない戦力である。)
出撃した友永機は、敵機の攻撃により被弾したが、何とか魚雷を発射。
魚雷は、外れたが友永機はヨークタウンの艦橋へ突入した。
ヨークタウンは友永機が発射した魚雷の回避行動により橋本隊が絶好の攻撃位置となり魚雷2本を命中させ致命傷を与えた。
これを描かずしてミッドウェイは語れない。
旧作では描かれていました。
後、戦闘シーンはCGに頼り過ぎです。
実際の飛行機を使用してこそリアルと思います。
(海面にドーントレス急降下爆撃の翼が接触しているのはオーバーな映像でリアル感がない。)
エメリッヒのミッドウェイにはリアルさがありません。
約50年前の作品「トラトラトラ」の凄さを改めて感じました。
エメリッヒ氏はかつて同盟を結んでいたドイツの国の人。
(同盟のよしみというものがないのか)
本当に日本のファンの事を考えるなら
飛龍の反撃は外せないはずである。
残念である。!