劇場公開日 2020年9月11日

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「臆病なアメリカ人の強さ、青くて痛くて脆い日本人のカラ勇気」ミッドウェイ グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5臆病なアメリカ人の強さ、青くて痛くて脆い日本人のカラ勇気

2020年9月11日
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鑑賞方法:映画館

アメリカ人は臆病で怖がりだ❗️

という説があります(とどこかで聞いたことがある)。ここで言うアメリカ人とは、長らくエスタブリッシュメントを形成してきた支配層の人たちのことです。
何もかも桁違いに大きくて強い超大国というイメージが先行している私にはどういうことかよく分からなかったのですが、ソ連や共産主義を極度に恐れた故の〝赤狩り〟であったとか(いまだに映画でもロシア系ギャングとかロシアのスパイ養成機関とかドラゴとかの取り巻き連中を異様に怖く不気味に描いていると思う)、差別意識だけではなく、黒人が怖いという心理から白人警官が過剰に暴力的なことをしてしまうという側面も否定できないという説(もちろん、だから情状酌量の余地があるということにはならないけれど)。
銃規制が進まないのも、憲法修正第2条(安全保障のためには武器の保有を認める)などの歴史的な経緯とは別に、やはり持ってないと怖いから、というシンプルな理由もあるのかもしれません。

戦国時代を描いた小説とか映画なら、色々な解釈があるのに、中国や英米との戦争については驚くほど情報の少ない日本。
この映画がある程度、当事者の記録や証言が反映されているのだとしたら、とても意外でした。
こんなに、日本が怖かったのか、と。
そして、実際に情報戦での差があったにせよ、戦い自体は紙一重の差だったというのも、真実に近いもので、決して映画を盛り上げるために、アメリカ側の逆境度合いを意図的にかさ上げしたわけではないのかも、と思いました。

怖いからこそ、リーダーは士気を高める言葉を探し、怖いからこそ、家族への思いも一層強くなる。
アメリカ映画の感動要因のひとつには、その臆病さに正直に向き合う姿があるのだと思いました。
もっとも不安心理が行き過ぎて、イラク戦争に突き進むことの一因にもなったという人もいるので、関心ばかりでは済まされないのですが。

本当は怖くてたまらないのに、貴様っ!それでも日本男児か‼️と上官に言われたり、世間の同調圧力的空気の前では弱さを見せられない、という動機から発するカラ勇気はなんだかとても〝青くて痛くて脆い〟ものに見えてきます。

(余談)
日本側があれだけ俳優陣を揃えていたのに、セリフ回しや演技が拙く見えたのはなぜなのだろう。
監督が日本語とか、雰囲気がよく分からないので、『カーット、取り直し❗️』とかしないで、すべて一回目の撮影でOKとなったからなのでしょうか?

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グレシャムの法則