ファーストラヴのレビュー・感想・評価
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観賞直後にレビューを投稿して、「いいね」もついたはずなのだが消えている。
映画に関係のないことも書いたから消去されたのか?
「いいね」の付き方も最近おかしいし、どうなっているんだろうか。
単なる備忘録として書いているだけだから「いいね」とかどうでも良いのだけれど、
消されるのだけは困る。
印象が希薄な映画だったので、何を書いたかかなり忘れてしまっているが、
思い出しながら書いてみる。
予告編から期待していたそれとは別物の映画だった。
芳根の狂気にさらされた北川がダークサイドに堕ちていく、
それに中村が絡んでいくサイコサスペンスと思っていた。
スリリングで背筋がゾクゾクするような興奮を期待していたが、
ストーリーが展開して行くにつれてそれはどんどん萎んだ。
かなりありがちな朝日や毎日辺りがわらわら湧いてきそうな社会派映画の側面が強く、
と言って突き抜けたものでもなかった。
中途半端感をずっと引きずったまま、すっきりしない落とし損ねたような結末。
窪塚だけが超越して良い感じだったのが印象的だった。
公私ともにぶっ飛んだ印象しかなかったので、最初は誰かわからなかった。
結局、一番印象に残ったのはメインのストーリーよりちらっと映った東京スカイツリー。
権利関係が面倒で使えないと聞いていたが、どうなんだろうか。
また、北川が車に轢かれそうになったシーンではまた?と思わず笑ってしまった。
映画の内容に加えて周囲の観客にも恵まれず、散漫な感じしかなく大いに期待外れ。
予告編のできが良すぎた?
ファーストラヴというタイトル
なかなか
演技派の芳根 京子さんが怪演。主演は北川景子さんの設定だが、凌ぐ存在感。
辛いことから解放されるのは血を流した時だけでした。
何かいわくあり気な関係と過去。それも、次第にそれをかかえているのは一人や二人じゃないのが明らかになっていく。ほぼ全員、なにかしらのトラウマか癖を抱えている。環菜の母だって、我聞だって。何かにすがりながら、どこかに寄りかかりながら、誰かにもたれながら、自分の弱みを隠して生きてきた人たち。彼女の過去を知ったうえでまだサイコパスと言い切れるのか。彼女を追いつめていった大人たちばかりを責めることは容易いが、もしかしたら、彼らがそうなった訳を辿っていけば、環菜の過去を知ったときと同じように、何かしらの真実が隠されてはいないか。
罪を責めることではなく、彼女自身を知ろうとしてあげたときにはじめて心を開いた環菜。自分を知ってくれる人がいるということが、これほどうれしく心強いものなのだ、と震えた。
ただ、タイトルはちょっと違うと思う。
意外だった堤監督
堤監督の作品には当たり外れがあるって、誰かが書いていた記憶があるけれど、これはちょっと意外だった。
①映像がすごく綺麗だった(他の作品が綺麗じゃないという意味ではない!)
きっと、どこかの、誰かの、「ファーストラヴ」が、どうぞ幸せなものでありますようにって、そういう気持ちにさせてくれるからかなあ〜?
②女の人は見ておいたほうがいい
途中から感情移入させられて、ハンカチ投入。
自分を大切に思いたくなると思うなあ〜
③あの窪塚くんが素敵だね
男の人は年齢を重ねてカッコよくなる、男って得だな・・・
女はそういう生き物じゃないんだよね・・・だから「ファーストラヴ」か・・・
④堤監督は投げ出さない
映画の中身があんななのに、見終わったあと口が嫌じゃない。
私、「万引き家族」とか「パラサイト」とかあと口が悪いから、好きじゃないんですよね〜〜〜
*星5個じゃないのは、ある意味、極めて個人的な映画だから、つまり、みんなに同じように求めていない映画だから。
原作読んでこそなのかな??と。。。
ファーストラブ
予告を観ていた時に『ファーストラブ』
なんでこのタイトルなんだろうなぁと不思議でしたが
何となくですが理解できたような気がします。
人によって感じ方は違うかもしれませんが、ワタシ的
迦葉の事なのかなぁー?と ん?違うかなぁ?
迦葉のユキを影ながら支えてくれていた事
泣けてきました。
そして我聞の人間力。素晴らしい。
私は原作を読んでないので、勝手に【窪塚洋介さんだから何か怪しいなぁ】と勘違い。
最後の最後まで優しく思いやりのある人でしたね。
皆様の素晴らしい素敵な演技、最高でした。
今日も素敵な作品に出会えて感謝です。
主役は、芳根京子・・☆
父親殺しの女性、公認心理師、弁護士のほぼ三人の物語。
しかし、芳根京子演じる被疑者の女性が主役になっているように展開していく。
接見時の狂気にまみれたような芳根京子の演技が素晴らしく、原作では北川景子、
中村倫也の話しがもとになって進んでいくが、完全に芳根のほうが上回ってしまっている。
脇を固める木村佳乃の母親役も相変わらずの安定感であるし、我聞役の窪塚洋介は
「最初の晩餐」を思い出させる存在感で迫ってくる。
どの小説を映画化するのも同じかもしれないが、島本理生の小説の映画化は
「ナラタージュ」・「Red」とともに難しい。
それでも、今回は良く描けていたのでは・・
学生時代の真壁由紀を演じる北川景子の透明感に魅せられてしまった。
【哀しき少女が、手首から血を流しながら訴えていた事。児童虐待問題を取り上げつつ、様々な家族のカタチを描いた作品でもある。】
◆子を持つ者にとっては、劇中の様々なシーンで、
”何をしているんだ!”
”親としての自覚は無いのか!”
”子供の心の悲鳴が聞こえないのか”
等と心の中で、何名かの”親”を罵倒する事、数知れず・・。
◆島本理生の原作は読んでいたので、プロットは分かってはいたが、
”原作と映画は別物”
といういつものスタンスで鑑賞する。
<Caution! 以下、内容に触れています。>
◆沁みたシーン
・公開心理士、由紀(北川景子)が”父を刺殺した”環奈(芳根京子)と謁見する際に、言った言葉。
”沢山の大人たちが、貴女の心を殺した・・”
由紀の自身の過去ともリンクする言葉が心に哀しく沁みる・・。
- ”幼児虐待”と言う、大嫌いな言葉が頭をよぎる。
”自分の子を”躾”と称して虐待する親とも呼べない、人間以下の輩は、
【極刑にしろ!】
と言うのが、私の持論である。” ー
・父親から強制された”辛い事”から、逃げるには血を流す事しか方法がなかった・・、と語る環奈の涙する姿。
- 幼い頃からの自傷行為は、自分の心を守るためだったのだね・・。 そして、愚かしき母(木村佳乃)の手首にも、自傷行為の跡があることを、由紀が見てしまうシーン。-
・裁判に、由紀が”慕っていた”小泉雄二が証言台に立つシーン。
彼の言葉”贖罪・・・・・・。きちんと、あの時、環奈ちゃんのために、適切な対応をしていれば・・”
- 彼も、若い頃は愚かしき行為に走りそうになったが、家庭を持ち、子を持ち、かつての行為を償うために証言台に立つのは、相当の勇気がいるであろう。 元々、根の優しき真面目な男なのである。 -
<世に、自らの子を虐待をする親の問題が多発してから、随分経つ。
この作品が、その”負の連鎖”を遮断する小さな切っ掛けになればと、切に願うばかりである。>
■蛇足
・芳根京子さんは、ドンドン良い女優さんになられていく。特に、美しい顔に笑みを浮かべながら、滂沱の如く涙を流す姿には、凄みさえ感じるのである。
頭のどこかに、蛇口が付いているのであろうか・・。(すいません・・。)
・最近、窪塚洋介さんが良い。
「沈黙ーサイレンス」で、マーティン・スコセッシ監督に鍛えられたのが良かったのかな。(重ねて、すいません・・。)
・2021年2月15日、追記
幾つかの言葉を追記し、イロイロと考えて、評点を3.5⇒4.0に変更しました。
演技は見応えありました。
予告編と芳根京子が出演しているのが魅力で見てきました。
ベテランの堤幸彦監督らしく安定して落ち着いた演出はとても見やすくてストーリーもダークで重い部分も多かったですがわかりやすかったです。北川景子は相変わらず美しい。しかし前作のドクター・デスの遺産 の印象が強く少し演技力が不安でしたが、見終わってみると芳根京子、木村佳乃の怪物達に何とか負けずに頑張ってました。中村倫也と窪塚洋介は相変わらず器用で安心して見れます。
哀れで幼い女性だけが被害者という面が強すぎる印象はありますが、裁判で証言したアルバイトの店員の言葉は心に刺さりました。
幼い時の周りの大人達の対応は慎重に考えるべきというところでしょうか。
子連れ家族で見るのはお勧めしませんが大人が一人でじっくり見る作品としてお勧めします。
清々しくも考えさせられました
原作を読まずに鑑賞しました。
メインビジュアルや予告編から、もっとダークな結末を予想していたのですが、ラストには光が見え、なんだか清々しい気持ちに。
多くの方もレビューされているように、美しい映像や、芳根京子さんはじめとする俳優の方々の演技に引き込まれます。ハラハラというよりは、役者さん達の表情や言葉をじっくり味わえる作品でした。
と同時に、親や周りの大人が子どもに与える影響の大きさについて考えさせられました。幸い自身には劇中に出て来るようなエピソードはありませんが、確かに幼い頃、特に思春期においては、親との距離感や大人の異性の視線など、いま想像するよりも遥かに心に作用していたはず。
少女時代の環菜ちゃんを観ながら、我慢しなくて良いんだよ、と応援する一方で、声を上げても誰も助けてくれない・助けてくれたと思ったら…みたいな環境にいたら心を壊すしかないよね、という無力感も。そんな中、法廷で既に家庭のある「初恋の人」が証言台に立ったのは(償うには遅過ぎですが、そして自分のしたことは言わずじまいでしたが)よくぞ!と思いました。
作品の中で主に取り上げられたのは大人の男性対少女でしたが、性別や年齢、立場は様々に、こうした歪んだ関係性は、見えない・見ようとしていないだけで、現実のあちこちにあるのだろうな。自分がその当事者だったら?周りの一人だったら?
個人的にはサスペンスというより、社会派の印象が強く残りました。観て良かったです。
【視線】
迦葉がエンドロールで話す言葉も、実は重要なメッセージだと思う。
原作にもある。
この原作は、島本理生さんの、ぐいぐい引き込まれる文章のリズムもあるが、様々な問題提起を物語の中に含み、それが一つひとつ、実は見落としがちだったり、敢えて見て見ぬふりをしているかもしれないことだったり、向き合えなかったり、封じ込めようとしていたり、社会全体や、個人の心の内にも焦点を当てた内容がとても印象深く、あっという間に読み切ったのを覚えている。
映画は、この作品を映像化するにあたって、本当に苦労したのではないかと思う。
確かに自分の抱いていたイメージとは違う部分もあるが、決して、失望さるようなものではなく、映画をご覧の人がもし、原作を読んでいないようだったら、読んでみても楽しめると思う。
(以下、ネタバレあります。)
この作品の秀逸だと思ったのは、(もしかしたら、僕だけかもしれないが)、この父娘の間には、もしかしたら性的虐待があるのではないかと想像させながら、それを裏切り、しかし、この社会システムに潜む異常性や危うさをいくつも明らかにして物語として見せていることだと思う。
対比も重要だ。
刺した事実と、不明な動機。
由紀と、環菜。
環菜の父の那雄人と、母の昭菜。
由紀の父と、母。
由紀と、迦葉。
善意と、小児性愛への興味。
迦葉と、我聞。
デッサン会の男性たちの視線と、アナウンサー試験の男性たちの視線、そして、個展の写真の被写体達の視線。
二つのリストカット。
様々な孤独や葛藤、そして異常性や危うさにフォーカスが当たる。
ここに描かれるのは、紛れもない僕達の社会の現実なのだ。
エンドロール冒頭の迦葉が発する「疑わしきは罰せず」は、重要な刑事裁判の精神だ。
舞台挨拶で、板尾さんが、トイレを濡らしっぱなしにしとくのが悪いんや、と言って皆の笑いを誘っていたが、実際に同じ事件があったら、どのような判決になるだろうか、裁判員はどう考えるだろうかなども考えさせられた。
原作で、由紀がストーリーテラーとなるところが、読んでいて心地よくて、それには及ばないかと思って少しポイントはマイナスにしました。
窪塚さん、舞台挨拶では滑ってだけど、映画じゃ、かっこ良かったよ😁
あと、個人的には、個展の写真が、安田菜津紀さんなどから提供されてたのが、なんか好感された。
賞を取ったことになっている、穴から視線を向ける子供の写真も含めて、本当にいい写真だったと思う。
何故にファーストラブ?
エンドロールで曲が流れた時、涙が出た。
予告詐欺だが面白い。特殊なミステリ映画
映画の予告では、父親を殺害した女子大生が「動機はそちらで考えてください」と言い放つサイコサスペンスであるかのように描かれていた。が、その女子大生環奈と面会してすぐに「動機はそちらで考えてください…なんて私そんな挑発的な言い方してません。本当にわからないんです」とちゃぶ台返しを食らう。
予告では二転三転する供述、思い出してはいけない初恋の記憶、などとも宣伝されていたが、とてもではないが間違っていないとは言い難い。というか、この映画の紹介としては全く間違っている。
この映画はある種の推理映画であり、カウンセリングそのものである。人間は自分自身のことがよくわからない。だから無意識に嘘をつくことも、無自覚に嘘をつくこともある。その理由の根本がどこにあるのか探る、推理していくのがこの映画の特色だ。
探偵役は公認心理士の由紀。彼女が解き明かすべき真実は「犯罪の真実」というよりも「目の前にいる傷ついた少女の本心」。その本心は本人すらわかっていない。気づいていない。だから平気で噓をつく。嘘をついていることすらも自覚せずに。
由紀は環奈に翻弄されるものの、それは供述が二転三転しているからではなく彼女が”一貫して”嘘をついていたからだ。父を殺した動機がわからないのも、自分が何をしたのか何が起こったのかわからなかったからだ。その点では「姑獲鳥の夏」に似ているかもしれない。
ただ、由紀が環奈の隠された心に気づくまで彼女自身の過去話が挟まるのだが、それが長い上に物語には関係ないのが大きなマイナスだった。だが裁判シーンでフラッシュバックのように挟まる由紀のトラウマにドキッとしたのも事実。いい演出だった。弁護士との過去話をもうすこし削ってくれれば…。
一枚ずつ剥がされてゆく心の深層
目の光
心が壊れた二人の女性の描き方が鬼気迫る(実は三人目がいるんだけど、それは映画を観てのお楽しみ)。
苦しみを抱えて澱んだ目の光が重い。
その二人(芳根京子、北川景子)に加えて、中村倫也、窪塚洋介……どれもすごい演技と、それを引き出す素晴らしい演出だった。
なにより、娘の精神を追い込むDV芸術家オヤジを演じた、板尾創路の異常者にしか見えない、これまた目の光が素晴らしい。
ライティングやカメラワークも秀逸なのだ。
現在のことと、過去の記憶とで光の具合、色調を変えているのも良かった。
タイトルになった「初恋」については、環菜被告(芳根)は重要な意味合いだったけれども、由紀(北川)の方はちと蛇足感が漂う。
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