「爆破シーンがすごい」サイレント・トーキョー Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
爆破シーンがすごい
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オープニングが《私をスキーに連れてって》っぽいというか、バブルっぽいというかで、期待薄で観始めたのね。でも石田ゆり子が『30kg以下になると爆発する!』ってやるシーンあたりから怒涛の展開で面白いの。
それで渋谷の爆発シーンはすごいね。ここまで血しぶきがとぶ描写をするのは、この頃の映画で観たことない。爆破の迫力もすごい。それに巻き込まれた人たちの人間模様も。
「ここから、どれだけ面白くなるんだ」と期待して観るんだけど、この映画は、ここで終わりなの。ストーリー的には続いててオチまでいくけど、もう、ただ撮っただけね。
実際のところ、爆破シーンで予算使い果たしたんじゃないかな。尺も短いし。
真犯人までたどり着くけど、ものすごく呆気なくいくしね。
動機の説明となる過去のPKO(かな?)でのできごとも描かれるけど、良く解んないのね。回想シーンは役者を変えてるから、誰が誰だか解らないんだよね。それで、話も今ひとつ。
総理が「戦える国にする」って言ってるのもキーポイントなんだけど、その辺のことは余り描かないので、動機が曖昧。
井之脇海も矜持を通して、契約社員に甘んじるんだけど、そこも背景を描いてないから「ふーん」以上の感想はない。
これ本当は庵野秀明がやった《巨神兵東京に現る》みたいに、爆発シーンだけの作品にした方がいいね。やりたかったの、そこだけでしょ。
ストーリーに観るべきものがなくて、役者さんは可哀想だったけど、爆破シーンはすごい。それを観るためだけに、観てもいいと思うよ。
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