ある娼婦の贖罪のレビュー・感想・評価
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エクアドルの現実?
エクアドルの映画を観るのは始めてだったのかも。興味深かった。意外に?洗練された映画だったように思う。
なのに、ここ(映画.com)ではタイトルだけ出て来て、他の情報が一切載っていない。少しガッカリ。
ただ、題名のとおりの内容で、後味がいい映画ではなかった。
これが単なるフィクションでなく、この国では珍しくない現実? そう思うと内容が重く感じる。
さらに、グローバルな時代、日本は大丈夫か?とも思う。
ダナの可愛さ、心のひたむきさ、優しさは、とてもいい。それがすばらしい分、取り巻く厳しい現実が重く感じられ、閉塞感がつきまとう。
後味は悪いけれど、インパクトがある映画だった。
ラストは割と好き・・・かもしれません。
売春組織に誘拐された幼女を救うため、娼婦が組織に戦いを挑む物語。
サスペンスやアクションではなく、人間ドラマ。そして社会派ドラマです。
エクアドルの貧困、女性に対する性搾取。これらを真正面から映そうとした映画です。
その意図は凄く感じることが出来ましたが、映画としての面白みを感じるには難しいものでした。
変にサスペンス色を押し出さない方が、映画の完成度は高かったかもしれません。
タイトルから結末が…
何となく娼婦の運命がわかってしまって残念。娘の医療費を稼ぐため、娼婦として働く。組織のボスからは医療費の負担や、年齢を重ねたことによって、若い時のように稼げず、滞納金の即納を脅されている。薬にも手を出し、どうにもならない状況で、必死に生きている。娘だけが生きる糧だがその娘も死んでしまい、自殺を図るが、客の一人である医師に助けられる。医師は家庭がうまく行かず、安らぎを求めて娼婦に通い、恋人感覚を味わいたいが、それは男の身勝手であり、結局は金銭関係あってのもの。一命を取り留めたが、生きる糧を亡くした娼婦は組織の人身売買のため囚われている女の子を救うため、医師から薬をもらい、アジトに乗り込んでいく。女の子は助けられたが、自分は捕まり、殺されてしまう。近くで車待機していた医師は助けず、逃げ出す。結局、男は情けない、それまでの関係だった。エクアドルの地震は知らなかったが、そこまで詳細に描かれていない。不幸な人は更に不幸という、これが世界の現実かと思った。
性的搾取される被害者は世界で2100万人!
エクアドルの映画という珍しさのため、ついwowowの放送を観てしまいましたが、エロだけじゃなく社会派要素満載の映画でした。
熊本地震の起きた2016年。同じ時期にエクアドルでも大地震が発生し、死者600人以上という被害が出た。被災地で活躍していた小児科医フリアンは幸福を感じていなかったため、娼婦ダナと関係を続けていたが、彼女が何者かに襲われ頭部に怪我を負ったことで病状を調べてみた。すると、強力な鎮痛剤の薬物中毒患者であり、人身売買業者に借金を返せない状況だとわかる。
やがて、母親に預けていた娘が亡くなったことを知り、業者のアジトに自分の娘と同じ年頃の囚われていた少女を救おうとフリアンに頼み込む。即死効果のある注射薬をもらい、単身乗り込んだのだ・・・
地震被害の映像と、堕落した女の美貌。被災地で懸命に働く医師フリアンも、同情と愛情が交差して積極的に協力する姿がいい。薬物に溺れてしまった娼婦にも立ち直ってもらいたい一心。全体的にも血が美しく描かれているが、痛さと哀しみに溢れているのだ。エクアドル映画、なかなかやるなぁ・・・と今後にも期待したい。
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