ミッドナイトスワンのレビュー・感想・評価
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新人、服部樹咲が素晴らしい
草彅剛のトランスジェンダーも素晴らしいが、新人女優の服部樹咲が良かった。
蒼井優に似てて手足が長くスタイル抜群。全国レベルのバレエの実力はもちろん、ブチギレてイスを投げるシーンなどの演技も迫力有った。
これから大注目の女優さんです。
9/30追記、原作読んで解ったこと
・りんちゃんは屋上から飛び降りてどうなったのか?
→死んだ。後で一果が墓参りをしてた。
・凪沙はいつ死んだのか?
→一果と海に行った時、一果が海に入る前に死んだ。
・一果はどこの国へバレエ留学したのか?
→イギリス
草彅剛の仕草の妙
トランスジェンダーものを見るといつも思うのだが、女性らしい仕草は女性だから、男性らしい仕草は男性だから自然にしてしまうものだという文化が、映画の底流を流れていて、その文化を役者が越えていく矛盾が面白い。
鑑賞者を、「凪沙は中身は女性だから、当然女らしい動作をする」というふうに思い込ませるために、男性である草彅剛は、女性らしい動作を研究して、映画の中だけであれ見事に再現している。でも、そんなことができるなら、仕草って実は性別によって規定されているのではなくて、自分のジェンダーアイデンティティによって自然に学習したことの表出なのでは?と思わせてくれる。ここにこそ、トランスジェンダーへの奇異な眼差しを和らげてくれるヒントがあるのではないか?悲しい物語だが、この作品でトランスジェンダーへの理解がさらに深まって欲しい。スターでありながら、難しい演技もさらりとこなせる彼だからこそ、多くの人に訴えかけることができると思う。本作を娯楽作品と思うなかれ、マイノリティーへの貢献は計り知れない。
涙がとまらない
全体的に重めなトーンです。
表現は嬉しいも悲しいも、どの場面も断定的にしていない印象でした。各々色んな捉え方ができるなと感じました。
ただそれが『?。意味不明!』と思ってしまうのではなく、ストーリーが理路整然としているからなのか『こうなのかな?』と各々の想像でみれる感じでした。
後半はずっと泣いていました。
目を背けたくなる場面もありました。
ですが今の時代に大切なメッセージが沢山入っている作品だとも感じました。
露骨に否定する大人が結構出てきます。
色々考えさせられました。
主題歌?なのか、ピアノのインストゥルメンタルは各場面にバチッと合っていました。
個人的には田中俊介さんが出演されていて感慨深かったです。めちゃイケで一番体張って頑張ってたよなぁと、懐かしく思い出しました。
ストーリーは、現代版「チャップリンのライムライト」です。でも喜劇仕立てではないけど。
After in the dark
そんなに事前に知っているわけでは
ありませんでしたが何やら話題になっているようなので観賞
草彅剛に関してはSMAPのメンバーでも俳優としての
技能は一番じゃないかと前から思っていたのと
調べてみると全裸監督のメガホンを取った監督
と言うことで期待して行きました
感想は
スゴいもん観たなという感じ
ここ最近の邦画では一番かも
どこかドラマの延長線上の緊張感の域を
出てなかい作品の多い邦画とは一線を画すと思いました
トランスジェンダーを取り扱った映画はこれまでにも
あったと思いますが今作は置いているテーマが
トランスジェンダーに母性愛はどう生まれるか
性転換まで思い立つ時はどんな時か
といった一歩掘り下げたテーマを描いていました
親子愛といった紹介が予告等でもされていましたが
むしろ自分は凪沙が一果のバレエの才能に魅せられ
それまで自分の気持ちなんて誰にも理解されないと
思って生きてきた凪沙が他人を支えようとしたときに
母親という存在の壁にぶつかりそれを乗り越えようとして
悲劇へ向かってしまうところはやりきれませんでした
またバレエ教室を通じて知り合ったりんが
バレエの実力をメキメキ伸ばす一果に対し
自分はバレエ生命をケガによって絶たれ
一果への思いが愛にかわり…こちらも
衝撃的な結末を迎えてしまいます
愛が至上なのかといえばそれだけ人を狂わせて
しまうものでもあるというメッセージを感じました
映画の作りも演技力よりも表現力に重きを置いた
感じで一果役の新人の子の飾り気のない演じにも
よくハマっていたと思います
徐々にバレエが上達していく動作の変化も見事
とにかく凪沙と一果の冒頭から終盤への変化の
付け方が絶妙でこれも話に引き込まれた部分でした
今年の邦画でも屈指の一作だと思います
草彅剛の真骨頂
今日までに何度も15分予告を観てきていて、すでに私の中では剛くんというより凪沙になっていっていたのだけれど、映画ではもう冒頭から剛くんではなく凪沙その人だった。凪沙はとても優しい人。優しさに溢れた人。でもとても孤独な人。そんな凪沙が、従姉妹の娘で、虐待をされてきたやはり孤独な一果と暮らすことで、母性に目覚め、愛と優しさがより一層溢れ出す。過ぎるほどに。
今は色んな人や媒体が、自分らしく生きることが何より大切と声高にいうのが当たり前のような風潮で、実際私も私らしく生きたいとか思っているけど、じゃあ実際自分らしく生きるって何?本当の意味ではどういうこと?と、ものすごく考えてしまった。自分らしく生きるのであれば、凪沙は性転換手術なんてしなくても、一果の母になれた。でも、どうしてもそうしなきゃ納得できない気持ちが、凪沙にはあったのだろう。自分らしく生きるのであれば、一果はあのとき、本当の母親を振り切って凪沙と一緒に東京に戻ったんだろう。自分らしく生きるのであれば、早織はあんなに一果に執着せずに済んだのであろう。自分らしく生きるのであれば、りんはあんな風に一果を陥れようとも、自分の命を絶つこともなかったのだろう。結局、みんな自分らしく生きるつもりが、周りの目、自分以外の人間がどう思うかに惑わされてしまっているんだなと。みんな、惑わされて、そうせざるを得ない状況に自分を追い込んでしまっているんだなと思った。凪沙に伝えたい。そんな危険な手術なんかしなくても、身体なんか男性のまんまでも、おかあさんになれたんだよって。そうしたら、もっともっと一果と一緒にいられたのにって。しかし、とにかく、この映画全般を通して、凪沙のあの表情や立ち居振舞い、胸を露にするところとか、股間から血が滲んでいるおむつ姿とか、それをいかにも役を演じています、という雰囲気ではなく、その役その人になりきって演じることができるのは、世界中探しても剛くんだけだと思う。一果とりんの、少女ならではの危うい関係性もリアルだった。剛くんが凪沙そのものだったように、一果も、ほかの出演者もそれぞれその役そのものだった。そうか、なるほど、観終わった後、なんだかどうにも説明のつかない気持ちだったのは、まるでドキュメンタリーだったからか。
凪沙の、どうしても、なにがなんでも一果にバレエを続けさせたいという気持ち、それが未来の一果に繋がって、まるで凪沙が歩いているかのような姿で歩き、素晴らしい舞を魅せる一果。それがリンクしたとき、涙が止まらなかった。
なんて素晴らしい映画。なんて素晴らしい演技。たくさんの役者が嫉妬した、あるいはするだろう、否、嫉妬の前に自分にはこれほどまでに演じきれないと降伏するだろう。そう思うほどに剛くんの演技は凄まじかった。
観終わって、何時間も経つのに、半日くらい経つのに、まだ興奮と感動が冷めやらない。15分予告をまだ何度も観てその余韻に浸っている。凪沙を思って涙が出てくる。こんな映画、初めてだ。
上映終了になる前に、もう一度観に行きたいと思う。
本当に観てよかった、胸を鷲掴みにされる映画。
好きじゃなかった。
開始3分で刺さらないと分かった。
草彅剛の演技が好き。
『ホテル・ビーナス』では、こんな表情のできるジャニーズがいたんだーと驚いたと同時に震えました。
今回も期待して劇場に足を運びましたが、期待外れでした。
草彅剛の演技がとかではなく、単純に監督の描く人間が好きじゃない。
まず、トランスジェンダーである必要性がない。
子どもの踊る姿を見て、母性が目覚めるとか意味わかんない。
一果に才能が無ければ、見向きもしなかったんじゃないの?
自分の人生なのに、子供のためとか母になるためとか大そうな屁理屈並べて性転換しても、独りよがりでしかない。
子どもは犬や猫じゃないんだよ。
なんだろう。
登場人物に誰一人として大人がいないから、大人として子供に接してくれる存在がいないから気持ち悪い。
登場人物みんな自己中で自己完結しているのに虫唾が走る。
狭い世界の中で、狭い価値観に縛られて、ただ生きたんだな。
自分の不幸自慢ばかりして、生きる理由すら他人に依存する話だった。
称賛してるレビューも多いけど、私は好きじゃなかった。
人としてどう生きるのか、どうやって人と関わる、社会と繋がるのかって、性別は関係なくて、人間性だと思うんだ。
なんで、性的マイノリティーとか障碍者を題材とした作品て、「さぁ、泣け」って感動の押し売りをしてくるのか。
別に生きる世界も価値観も周りにいる人が違えばルールだって変化していくものなのに。何をもってして「普通」を定義してんだろう?自分の生きる社会が当たり前の普通だと思ってるんだろうか?
異常も毎日やってりゃ日常よ。
なんか、ほんと、好きじゃない。
必見
衝撃と感動。良くも悪くも胸を打たれました。
文春に凪沙として掲載!など、触れ込みが多くて何となく興味がわき、コロナ禍になって以降実に半年ぶり?に映画館に行きました。
特筆すべきはふたつと思っています。
それは描写の生々しさと、息を飲むような演技力。
まずは描写の生々しさ。ロケットマン、窮鼠はチーズの夢を見るなどLGBTを描写した作品は昨今増えてきている印象ですが、これはその中でも随一のものがあると思います。
トランスジェンダーの苦しみ、『落ちたら落ちるだけ落ちる』リアルさからか、ひとつひとつの言葉の重みもずしりと来るものがありました。
正直、展開は生々しいゆえに優しさが少なくとてもハードな気がします。
バレエ描写も素晴らしいです。私はバレエはさっぱりですが、それでも美しい。美しさだけじゃなく、その裏の苦労などもしっかり描かれているのが好印象でした。
そして、演技力。前評判通りだったのは、主演の草なぎ剛さん。
ショーパブで働き、そして母として生きる草彅剛の女性らしさたるや。すごいのはショーパブのシーン以外でも、どんな姿になっても彼が凪沙であることです。立ち振る舞いをここまで女性らしくできるのか…彼の役者としての本気を感じました。
そして、一果役の服部樹咲さん。
ルックスは、誰が見てもすごくかわいいー!!とかでは、ないかもしれません。ですが、いえ、だからこそ一果であり、ルックスなんかではないバレエだけでもない彼女の内面から溢れる魅力のようなものを感じます。
バレエは言語のない世界共通の芸術ですが、そこから培われたのであろう表現力が遺憾無く発揮されているのだと思います。
終盤の展開は、少し物足りない、補完が欲しいという気持ちもあります。ですが結末を観客に投げるより作品としての答えをくれているので、後味が悪いわけではないと思っています。
題材が題材で、かつハードなのであまり万人受けするような話ではないかもしれませんが、私は好きです。
美しさと醜さ、これぞ映画
主役のおふたりは素晴らしい。
音楽も映像もストーリーも。涙。
ほんとうにありがとう切ない。
ちょっとわざとらしい演出がありますが。
ネタバレしない主義なので、どのシーンかは言いませんが、久しぶりに映画館で「ハッ」と声が出てしまったかも。それほど衝撃的でした。
最近はLGBTQの映画多いですね。
私はストレートですが、私からすると、、、
この映画は、
LGBTQの人=行きにくい=可哀想
という偏見がテーマになっているかと。映画なのでしょうがないかも知れませんが、差別や偏見にまみれています。ただ、ストーリー自体も偏見があるような気がします。
草なぎ剛はさすが。美しさもありながら、気持ち悪さもある。この主人公は女性としての美しさだけではないので。
そして、この映画は直視しにくいグロテスクさもあります。
また、いちか役も同じで、闇の部分と光の部分が入り交じります。
そういう清いものと濁っているものコントラストが良かった。
そしてなぎさは幸せだと思います。
自分の不運を嘆くだけではなく、他人の幸せを優先できたのだから。
ただの感動作とかそういう映画ではない。
そして、テレビドラマでは作れない。これぞ映画と思わせてくれた。
草彅剛、特に後半は凪沙という役が憑依して完全に凪沙としか思えない。見事。映画の内容にはやや既視感があるが、草彅剛の名演とあの新人の女の子の存在感で心に残る映画となった。演出もなかなかよろし。
①元SMAPメンバーの中では一番影が薄そうで、でも実は一番色んなことが出来そうなのは草彅剛じゃないか、と思っていたのが当たりました。『まく子』『台風家族』、そして本作と全く違う役なのにどれも違和感がない。何をやっても木村拓哉な木村拓哉とはホントに違う(まあ、それはそれでスターの資質ではあるんですけど。木村拓哉キライなのでファンの人、お許しを)。②海外ではLGBTQ+の役をLGBTQ+でない役者が演じることはいまやご法度みたいになってきているが、日本はまだその土壌ができていないのでシスジェンダーの役者がLGBT+の役をやるのは仕方がない。マイノリティーの人達が抱えているものを描ききれているとはまだ思えないけれども草彅剛というスターが演じることで一歩前に進んだようには感じる。③マイノリティーの人たちと心に傷を抱える人たちとが疑似家族又は家族以上の絆で結ばれるという話は今までも結構作られているので新味は少ないが、草彅剛の名演(特に目の演技がよろしい)とあの新人の女の子の存在感で心に残る映画となった。④助演では、水川あさみは悪くはないが広島弁が板に付いていないので聞き苦しい。佐藤江梨子の成り上がりビッチぶりはなかなかよろしい。根岸季衣は1シーンだけの登場ながら、息子が女の体になっているのを見てヒステリーを起こして地団駄踏むところが実にリアル。さすが。田口トモロヲのママもなかなかよろし。バレエの先生もただ者ではないと思ったけど宝塚の人だったのね。納得。⑤LHBTQ+の問題もテーマの一つだけれども、お金さえ与えておけばよいというりんの佐藤江梨子演じる母親も「あんたのためにこんなことしてるんやないか!」と恩を押し売りする水川あさみの母親もよく似たもの。愛し方が分からず知らずに子供を苦しめる母親像も同じ様に重いテーマだ。⑥ラストのバレエの決めシーンは『愛と喝采の日々』や『ブラックスワン』のバレエシーンに劣らないと言ってしまおう。⑦考えてみれば凪沙が死んだのかどうか映画では明確に描いていないんだよね。そういう曖昧な幕のひきかたも余韻があって宜し。
自然体の演技
草彅剛も新人の服部樹咲も自然で素晴らしかったです。表情だけで演技できている。もちろんバレエも素晴らしいけど。親の愛ってなんだろう、、幸せってなんだろう、、トランスジェンダーの生きにくい世の中、、いろいろ考えさせられます。飛び降りるシーンは綺麗すぎて怖かった。。ぞくっとしました。あの子も存在感あるいい演技でしたね。
マスク着用鑑賞で本当に助かった。
本編が終わっても・・それぞれの愛故に
事前の好評価レビューを受け期待し鑑賞したものの、余韻が酷く捉え方が大変難しい作風でした
映像化前提で作られた監督オリジナル脚本
その難役を演じて見せたキャスト人
関わったスタッフの方々
最高の評価は獲るべきことは当然ながら、人それぞれの考察は自由であるべきとも思う
彼女達が生きた世界は必然としてどこかに存在していて、その暗闇を見てしまったが為に、私は苦の感情を直球に受けてしまった
ですから、好きか嫌いかでは後者になってしまう
私は全編通し泣くことはありませんでした
ただこれだけは確か
彼女達は素直に生きたかっただけ
凪沙、一果 、瑞貴、りん、早織、、、
そこに幸せも不幸も見えない
あるのは見返りのない愛だけ
本当のところなんて鑑賞したものが心に秘めていれば良いのではないかと思う
最後に、一果役の樹咲さんのバレエシーンはとにかく美しく可憐でいて力強く、この作品を輝かせていた、ずっと見ていたかったです
草なぎさんの素晴らしさ
とにかく草彅さんが美しい。
びっくりしました。草彅さんが男性の見た目になった時も、そこに立っていたのは凪沙だった。
タイトルの美しさ、そして音楽の美しさ。
ただ、少し展開が急な感じの雑さがある感じがしました。
繊細な物語だからこそ、凪沙と一果の歩み寄りも丁寧に繊細に描いて欲しかったが、けっこう二人の心情の変化が急で分かりにくかった。一果に関しては心の変化が特に分かりにくかった。
凪沙と離れて暮らしている間に一果は随分と明るくなっていたけど、その間母親とは上手くやっていたのだろうか?凪沙をあんな追い出し方をしておいて、虫のいい話になっていないか?友達は飛び降りたまま?
いろいろが処理されていない感じが。
あと個人的には田中俊介さん素敵でした。めちゃかわいかったし「なんで私達だけがこんな思いをしなくちゃいけないの」←セリフ間違ってたらすみません。
グッときました。
追記
もう一つ好きなところを思い出しました。
バレエの先生が凪沙の事を「お母さん」と呼ぶところ。
きっとバレエの先生だけが最初から凪沙に偏見も何もなく感じ、接していたのだと思う。それは先生も経験してきた表現者ゆえの感じ方なのかなと思いました(説明下手ですみません)学校の先生や、一般的な社会人の方はなんの疑問もなく、自分の道を歩んできたと思う。そこに少し色の違ったものが入ってくる違和感に戸惑い、接する事も出来ない。
バレエの先生はきっと一筋縄でいかないような道を歩んで違いない。凪沙の事を「お母さん」と呼ぶ役がバレエの先生で良かった。その一言だけで、先生の人となりや、歩んできた人生が見えるようでした。
悪くはないけど、万人受けはしない作品
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