ミッドナイトスワンのレビュー・感想・評価
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演技は良くとも演出に疑問あり。。
思い切り賞賛するには所々荒が目立っていたように思う。演技は素晴らしいのだけれど、説明的な台詞やカットが多すぎて、重要なシーンがギャグのように映ってしまったことにとてもショックを感じた。監督はトランスジェンダーの抱える問題を身体的なところでしか捉えられていないのでは?と思うくらい、精神的苦悩が(描いていない訳ではないが)薄っぺらくしか伝わってこず、エピソードを厳選してでも、同じ人間として丁寧に描いて欲しかった。シスジェンダーとは別の生き物であるという描き方だと、永遠に差別的距離は埋まらないと思う。その点、友人リンは絶妙な距離感でいたので強く印象に残ったし、必要な存在だと思えた。うーん...惜しい....
かなり感じる
過酷な運命
賛否両論あると思いますが、私は感動しました。
難しい題材に取り組んだ監督、スタッフ、俳優陣の皆様に大きな拍手を送ります。
特に草彅剛さんの演技に驚きました。
思いどおりにならない境遇、苛立ちを瞳だけで表現する演技力。
瞳の奥から訴えてくる悲しみや苦しみ。
後半から芽生える母性が宿った温かな眼差し。
見事でした。
最後は草彅さんの演じた凪沙の変わり果てた姿にも度肝を抜かれました。
涙が止まりませんでした。
新人の服部樹咲さんも一果そのものでした。
水川あさみさんの迫力も凄かった。
日本アカデミー賞「最優秀主演男優賞」は草彅剛で決まりでしょう?
第39回の最優秀主演男優賞なんて誰が演じてもイイような演技で取れた人もいたんだから。
演じるを越えて憑依している
素晴らしかったです!
凪沙さんの、心の辛さや、優しい所、腹立ち
沢山の感情が 最初から最後まで 私の身体の中をスッと通り抜けていきました。
そして、今もなお残っています。
金魚に優しく餌をあげるシーンが
本当に何気ない事が胸を強く打ちつけました。
もう少しだけ一果ちゃんと、暮して欲しかった。
現実
冒頭、賑やかな音が漏れる、ミラーの前に座る白鳥たちが楽しそうに話しながら同じタイミングでリボンを結ぶ。今度は違う賑やかさのある店に母親を迎えに来た制服姿の中学生が登場する。
ミラーの前に座っていた白鳥たちと違い、ボサボサでピンで留められただけの前髪。
母親からの暴力を受けた後、謝罪をしながら寝る姿を見てさっと手を抜いて立ち上がる少女はまるでいつもその一連の流れをしているようだった。
そんな一果が乗っているバスのシーンで初めてピアノ曲が流れる。もうすでに胸がざわついて、苦しかった。
一果と2人、広場でバレエを踊る凪沙。
踊り終わった後、傍のベンチで眺めていた老人が一果に声を掛けたとき、凪沙は一果のもとへ行き肩を抱き寄せる。それは一果が内緒でしていたバイトの一件があった後で、怖いことに巻き込まれないようにと、自分が守るんだという気持ちの現れではないのかと思った。所々に親戚だからという理由ではしないような言動が散りばめられている。
別々に盛り付けられたハニージンジャーソテー、仕事終わり、階段に座る一果に掛けた「帰ろ」という一言、健二の見た目になったかと思えばもう次見たときには凪沙になっている。コンクールで周りの親が話す一果への褒め言葉を聞いて誇らしそうにする凪沙の横顔。お金がないからと断っていた手術を外国に行ってまで受けた勇気。
どのシーンも見逃してはいけない。どのシーンも抜けてはならない。
見てはいけないと思うほど、あまりにもプライベートなシーンしかなかった。見て見ぬふりをしてきたところを全て見せられた気分。
ずっとつらくてしんどくて、目を背けたくなるような、でもこれはフィクションじゃない。現実だ。
凪沙も、一果も、早織も、りんも、ミズキも、みんな確かに居る。ただの感動映画じゃない。
どんどん綺麗になっていく一果と対照に、どんどんボロボロになっていく凪沙。
一果の肌荒れがなくなったかと思えば、広島に戻ったときまた出来ていたり。
綺麗好きだった凪沙の家が数年後には場所を変え、あんな部屋に独りでいるのを信じたくなかった。
自分は世界を知っていたつもりでいたけれど、全然知らなかった。凪沙がどうしてああなってしまったのかわからない。
多くを説明しない、だから鑑賞者は知ろうとする。
母親とか娘とかじゃない。そんな型にはめる必要なんてない。
自分は一果に似ていないし、母は凪沙に似ていない。
でも、観終わった後、母親に会いたくなる、そんな映画。
全てが現実故に重くて受け止めきれない。
言葉が何一つまとまらない。
ただどうしても残したかった、彼女たちと出会った1人の人間として、自分がどう思ったのか。自分一人で整理するだけでは、この心のざわつきが抑えられなかった。
凪沙さんと一果ちゃんが教えてくれる
惜しみない愛
惜しみない愛に、まんまと感情をベリッと持っていかれましたわ。
求めるのでなく、理屈抜きで与えてしまうのが愛よね、と。
草彅剛がとにかくすごい。
新人の服部樹咲も魅せる。
なにより、脚本・監督の内田英治氏にやられた!
『全裸監督』の脚本・監督の人やん!
2か所だけ嫌な部分はあって(途中の自殺シーンと、最後の流れ)、きっとここが賛否両論となり、否定派から叩かれることになると思いました。
私は、映画としてのあざとさと理解しつつ、驚かせる仕掛けなのだと容認できましたが、世間ではどうか?
理屈ではなく、二人の役者が醸し出す空気を感じて楽しめばいいと思うのです。
白鳥の湖のストーリーを知っていると、より染みると思います。
心が揺さぶられる映画
初見で心を鷲掴みにされ、小説を読んで朝イチで観てすぐにおかわり。
凪沙や一果が徐々に寄り添い変わっていく姿、りんと一果の危うさ
凪沙の優しい眼差し、心に残るシーンばかり。何度観てもまた凪沙の世界に浸りたくなる。そんな映画です。兎に角 観て感じて欲しい。素晴らしい映画です。
良かった
なんで
トランスジェンダーや育児放棄ばかりに目が生きそうになりますが、お金を貯めてるけどなかなか貯まらないとか、なんで私ばっかり不幸なのって思ったりとか、友人を大切に思ったりとか、小さなところでいくつも共感するポイントがあります。
登場人物それぞれが、嫌な奴であり、良い奴でもあって、みんなに幸せになって欲しかったです。
草彅くんはさすがと言うべきか、自然体の演技で、まるで凪沙が現実世界に存在するかのようでした。
醜い世界で美しいものに憧れる、その心こそ美しいのかもしれませんね。
そして母になる
皆様、いきなり寒くなって参りました。日中は丁度良いですが、朝晩は寒いです。北海道の大雪山系は冠雪が記録されました。
さて本作「ミッドナイト スワン」ですが、草彅剛の渾身の演技が堪能出来ます。と、映画の感想に行きそうですが・・・
私は週刊文春を長い間、読んでいます。辞めたいのですが和田誠さんの表紙を見ると堪らず買ってしまいます。大好きなんです。和田誠。
最近の事です。冒頭グラビアに妙齢の美女。あれ?見た事がある。富永愛?違う!後半のページで、正体が判明。そうです。
草彅剛です❗️
取り上げてくれてありがとう。と・・・同時に複雑な思い。だって文春がSMAP解散のトリガーを引いたのは間違いない。お前だよ!余計な事をしやがって。週刊新潮の中吊り広告をカンニングしやがって❗️テキトーにごまかしやがってよー‼️このセンテング スプリングめ‼️
はっ❓❗️失礼しました。言い過ぎました。
詫びろ、詫びろ、詫びろーー‼️
ごめんちゃい🙏
でもカンニングはカンニング。かもめはかもめ。ダメですよ。
はい。枕終了です。ここから本作の感想です。まずは簡単なストーリーを・・・
トランスジェンダーの凪沙(草彅剛)は新宿のショーパブで働いています。そこに東広島の親戚の娘の一果(服部樹咲 はっとりみさき)が同居する事になります。もちろんお金目当てです。
一果の母、早織(水川あさみ)は水商売。金髪。
元ヤンキー。養育の資格がないと引き剥がされたのです。
水川あさみは凄味が有ります。しかし私はワクワク。何故か?いや切れのある広島弁が気持ちいいんじゃ❗️逆に叱られたい。広島の人はどう思うんじゃろのう。
広島弁は本当にいいのう。「父と暮らせば」で
宮沢りえちゃんが広島弁丸出しで紙芝居をするんじゃ!悶絶じゃ❗️みてくんさい。
草彅剛はSMAP感を消して凪沙になりきっています。近作のだらしない大人感を消しています。せつないのう。でも好きじゃ❗️しかし大事な事は・・・
主役は一果じゃ。虐待を受けて育った子供。喜怒哀楽のベクトルを極限まで抑えて育った子供。しかし・・・一定のラインを超えると爆発する子供。
正直、難役じゃろ。まず、なかなか喋らん。最初の台詞が「嫌じゃ❗️」こっちはズッキューンじゃ!
まあ題名にスワンが入っているんで、バレエが
大切なモチーフになっているんですよ。一果のバレエスキルの上達。表情の変化に注目して下さい。とんでもない!
あっ?この感じ。リハウスの宮沢りえじゃ❗️
大物じゃ❗️
とりとめのないレビューですみません。
読んで頂き有難うございました。
じわっと泣けた
まあまあだった
主人公の選ぶ道が険しすぎて気の毒になる。それほど母親になりたがっている感じは伝わらない。気合を入れれば海に遊びに行けるくらいなのに、普段寝たきり状態なのは変だ。
私、こわい? 私、気持ち悪い?
切ない。そして、儚い。
草彅剛の演技はどうか、と聞かれれば、どうも男が抜けていない、と感じた。例えば肩が張った歩き方とか。でも、まったく女にしか見えないトランスジェンダーを演じ切るよりもリアリティはあった。そこに、世間からゲテモノ視されながら生きている悲哀が漂っていたからだ。
そんな、一人で生きてきたナギサの目の前に、一人ぼっちにされてきたイチカが現れる。どん底同志の二人ながら、一人は夢を自らの手で掴んでいき、一人は我が身を捧げながら朽ち果てて行った。でも、二人とも同じ思いだろう。幸せかと言ったらそうでもないだろうけど、少なくともお互い自分の出来ることに精一杯向き合い、結果としてイチカの夢を叶えられた(ようとしている、が正しいが)のだから。だから、僕にはハッピーエンドに思えた。
主演はもちろん草彅剛なのでストーリーはナギサを追いかけるのだが、これをイチカ視点で物語を進めてみてはどうだろう?とも思った。・・・笑顔が素敵で、社交的とは言えずとも凛とした、NYで成功した日本人バレリーナがいる。さぞこれまで恵まれた環境で英才教育を受けてきたのだろうと周りは才能と出自を誉めそやす。しかし、彼女はその過去を語らなかった。そんな彼女の成功の陰には、身を削って尽くしてくれたトランスジェンダーの親戚のオジサン(!)と、イチカの人格すべてを愛してくれながらも失意のまま去っていった友人の存在があった。的な。イチカの華やかさだけでなく、人間そのものの強さが際立つと思う。
それにつけても、イチカとリンの二人のキャスティングの絶妙さ。草彅の存在はもちろんながら、この映画のクオリティは、この二人がいてこそだと言って過言ではない気がする。
正直、トランスジェンダーの方々の本当の気持ちなんてわからない。むしろ、わかっているっていうのは偽善だと思っている。だけど、それで生きている人がいることの事実はわかっている。そして彼ら彼女らが、苦しみながら生きているということも。
救われないシーンが多くて、場面はぶつ切れ感があるけど、とても良い
服部樹咲の一果役も多少のぎこちなさをぶっ飛ばして良かったけど、草薙剛のぎこちない生きざまの演技が良かった。 自分の人生でつらかったことを思い出してきて、数十年ぶりに泣けてきた。 人生って、思うようにならないな。
鳥肌もの...
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