ミッドナイトスワンのレビュー・感想・評価
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草なぎ剛が怪演!!!、、、のための映画だった
最初から最後まで、、、違和感しかない!
何故か?
脚本がクソ!、演出がクソ!
何でそうなる?となる所が何ヵ所もあって20分位でこの映画をあきらめた。
最も駄目な所は、キャラクターの心の機微や変遷を雑に撮っているので全く感情移入できない事。
それに、LGBTQの描きk、、、とにかく全てが雑だし浅い。
これ、草なぎ君の怪演すげぇぇええええ!!!って言いたいだけ(子役の子のバレエシーンも良かった)の映画だなぁーって感じていたところでエンドロール。
エグゼクティブプロデューサー=飯島三智
制作=CULEN
なるほどね!
ただ、映画としての体裁はしっかりしていたし、宣伝も上手かったからホントに優秀なんでしょうね。
ただ、映画の中身はクソ!それだけ
彼女の願いは叶わなかったが、彼女の希望は飛び立てた
どう言葉にすれば良いか分からない、そんなタイプの映画。
トランスジェンダーの凪紗が見出した希望とその果ての母性。その気持ちは何も間違いではないのに、一果は確かに救われたはずなのに。
どうしてこうも報われないんだろう。
「人は一度堕ち始めると堕ちるところまで堕ちる」
バーのママがそんなことを言っていた。
確かに、風俗に堕ちるとは言うけれど、彼女はその後真っ当に働こうとしたじゃないか。女性になるために手術をしただけじゃないか。母親になろうとしただけじゃないか。それのどこがいけなかったんだ。あまりにも報われない。
確かに、母親になることを、女性になることを急ぎすぎた。その代償なのかな。負の連鎖とでも言うべきか。
でも唯一の救いは、彼女の行動は自身にはマイナスにしかなっていないけれど、一果にはプラスに働いたこと。凪紗がいた事で一果は救われたし、愛を知っただろう。広島へ迎えに行ったことで一果は真っ当な生活を取り戻したし、バレエも再開した。
彼女が見出した希望は、彼女がいたからこそ飛び立てた。
久しぶりの映画
コロナ始まってからはほとんど映画館には行ってなかったけど、この映画は予告を観て絶対観たいと思った
レイトショーに30分遅刻、冒頭は見逃した…
軽い、エンタメかと思いきや、
(有名タレントが女装するという点で)
重厚な文学作品みたいな良作だった
多様性の時代とはいうものの、この解けない課題のような苦しさは、どこにもっていったらいいんだろう
作品の中で、好きなところ
面接官の女性 こうゆう人好き そして演者さんもきっと上手い人と思う
エンディングもいい 白黒ハッキリするだけがエンディングじゃない この作品をしめるのにはアレがいい
あと、配役
水川あさみ?別人みたいで分からなかった
本当に役の人みたいな雰囲気
ただ、佐藤絵梨子と役を入れ替えても合うなと思った
日本版チョコレートドーナツではなかった
観る前に15分の予告と評価が良かったので期待しすぎた。
チョコレートドーナツは新宿で観た。泣く映画とは知らず、不意を突かれ、嗚咽が止まらなくなり、引くぐらい涙がとまらないので、周りに迷惑をかけないためハンカチで強く口を押さえながら酷いくらい泣いた。
草彅剛のニューハーフの儚さは良かった。暗い雰囲気のまま進むストーリーのなかで、バレエ教室での優しい女の子、爺さんが2人をお嬢さん呼ばわりしたり、愛を感じるバレエの先生役がお母さんと自然に呼んでてホッコリして良かった。
なんでいちかを引き取ったんだ??と初っ端から疑問で観てた。最初は養育費目当てだったのは観終わってから知った。
あの親でなんでバレエができる環境だったのか謎。センスがあったとしても謎。
水川あさみの弾けっぷりは良かった。ブルー好きが謎だった。今時あんなバブルな見た目の母親いるんかと疑問だった。モンスターのシャーリーズセロンのようなリクエストがあったらしいけど、時間がないにしてももっと努力はできたでしょ。
脱いでこそ女優魂を感じる自分には残念。脱がない女優はもっと頑張れ。
真飛聖は宝塚だもん、ハマり役だし、レッスンシーンなんて上手よねぇ…と思って見てたけど、ほわほわする雰囲気が嫌味なくて、出演してるシーンずっと心地良かった。他の作品観てるけど今回は印象に残った。
面接帰りの月謝のシーンでニコニコ嬉しそうな凪沙が可愛くて観に行ったようなもん。
何気に演技の上手なサトエリのセレブママっぷりは良かった。「腑抜けども〜」は好きで何度も観てるので。
いちかが広島と東京を行ったり来たりする所や、あっさりネグレクトの母親に戻される所、母親がすんなり凪沙のもとへ行かせる所、術後のケアを怠ったくらいで悪化しすぎな所が観てて謎だった。
膣を作って癒着しないため毎日棒を突っ込んで、ケアがずさんな知り合いのオカマを知っている。メンタルは意味不明だったけど身体はピンピンしている。彼女が駅のホームで「みてみてー」と術後の写真を、嬉しそうに見せてきたときはギョッとした。
身体は弱い設定で金に困ってもあんな事になる?やたらよろよろ歩いてたのは身体が弱いのか、おかまだからなのかどっち?年がいってるからホルモン治療がきついの?
養育費目当てだった凪沙が、いちかのために自分の身体を売ろうと思うまでに至る気持ちも理解不能だった。
ニューハーフたちのキャピキャピしたやりとりを見るのが好きなので、そーゆーシーンは良かった。自分は國村隼人のオカマが好きだけど、田口トモロヲのママも良かった。ニューハーフたちの生きづらさ、葛藤、苦悩をもっともっと残酷でリアルに忠実にやって欲しかった。とってつけたような薄っぺらさを感じた。凪沙の親のしんどさは良く伝わった。
いちかとセレブの子が同時に演技をするシーンは良かった。あー、これ何かあるなと観てたら飛び降りるとは思わなかったのでドキッとした。あーゆーシーンが好きだけど物足りん。レズ描写必要だったか謎。セレブ親だけじゃ死ぬ理由が足りなかったから?
うーん、つまらん…と思いながらも、ラストにいちかが「みてて」と呟いて踊り出し、凪沙との思い出のシーンが蘇ると涙がでてきた。我慢してる訳ではなかったけど、涙がつたうまでにはならんかった。
突っ込みどころはいちいちあって、手抜き?ってくらい残念な所もかなりあったけど、まだ良い方なのかなぁ…。よくわかんない…。
いちか役の子は将来が楽しみ。
想像より衝撃作
何より草なぎさんの演技は素晴らしかった。
最近見た「まくこ」のだらしないお父ちゃん役も良かったけれど。
今回のなぎささんの目は慈愛に満ちて聖母マリアを思わせる程。
元々優しい目をした方ではあるけれど。
ただ、なぎささんの一果に対する思いは、
成り得なかった美しい女性の姿に対する憧れな感じがして、つまり投影?
全てを慈しむ愛というよりは、一果に果たせなかった自分の希望を課している気がして。
同じ舞台で白鳥を舞っても、一果みたいにはなれない。
本当切ないです。
それと一果ちゃん役の踊ってる様は、とても感情豊かで、本人は台詞は殆ど無いけれど、
ダンスからは多くの言葉が聞こえてきました。
特に海岸で踊るシーン。
ノンバーバルコミュニケーション素晴らしかった。
りんちゃん役の子の役所も人生も凄まじくて、脇役で良かったのか、、とは思いました。
評判通り
親子って何だ?
いつもの調子で、ポップコーンとドリンクを買って、開始時間ギリギリに席に着いた。もともと2丁目などで実情は見ていて、トランスジェンダーの苦悩とか、自分なりに理解していたつもりだったけど、最後まで圧倒された。あっという間に時間が過ぎた。結果ポップコーンには手を付けず、ドリンクも数口飲んだだけだった。
草薙くん素晴らしかった。バレーのシーンも圧倒的で美しかった。言い方は悪いけど、汚い世界と美しい世界が入り混じり、LGBTに対する現実の厳しさを際立たせていた。でも、それだけじゃない。自分は子育てを終えたけど、親子の形やあり方を考えさせられた。母性ってどうあるべきか、生きる為に必要な本能的なものであるはずなのに、それを備えていない親って何なんだ。
コロナ渦でまばらで静かな客席で、真っ黒なエンドロールだったけど、心の中ではスタンディングオベーションだった事は間違いない。皆んなそうだったと思う。
夜、仕事から帰ってきて、なんでわたしだけ、と涙を流す凪沙さん。 会...
夜、仕事から帰ってきて、なんでわたしだけ、と涙を流す凪沙さん。
会社勤めをしようと面接に向かい、LGBTのこと勉強してるんだよ、って言っちゃう面接官に何も言えなくなってしまう凪沙さん。
家族に否定されて、病気じゃないから、と言う凪沙さん。
傷ついて、でも凛と佇む凪沙さん。
とても悲しい気持ちになりました。
もしかしたらわたしも知らず知らず、そういう思いをさせていることがあるのかもしれない。
髪を染めたりメイクするのも、はたまた洋服を着ることだって、なりたい自分に近づくことなんだけど、生まれてきた性を本来の性に近づけていることを、同じように考えることは難しいのかな。
いちかちゃんと出会ってせっかく生き甲斐を見つけたのに、(手術もそのためだったのに)こうもうまくいかなくなっちゃうものなのかな。
後半、どんどん転がり落ちていくストーリーは、ほら凪沙さん、こんなに可哀想でしょ、って言いたいだけに見えてしまいました。
草彅さんが上手だっただけに、もうちょっと希望や気持ちが見える演出だったらよかったのにな、と思いました。
母親の黒鳥が娘の白鳥を育てる。
ネグレクトを受けている少女が保護観察としてトランスジェンダーの主人公のもとで生活し、ひょんなことからバレエを始めて才能が開花させるも紆余曲折ある話。
大きな出来事があっても割と淡々と物語が進むものの、主人公と少女自身の成長、その周りにいる人達の変化を感じることができます。
草彅さんを筆頭とするキャストが素晴らしく、中でもイチカ役の服部さんが本人役で出てるんじゃないかと思うくらいにハマってます。マジで最初と最後で表情が全然違う。
この映画は『母親』がとても大きなテーマとなっていて、性別という壁や経済的な面での逼迫など一筋縄ではいかないものが沢山あった。
そんな中でもやっぱり愛情と思いやりがなければ子供は歪んでしまう。
不器用ながらも愛し続けた主人公のような人たちが、何事のしがらみもなく母親となれる世界が滞りなく溢れかえりますように。
笑わない女の子
悲しいけど未来は明るい
見終わった時にズシンとくるものがありました。
それは色々な感情が混ざり合って表現が難しい。
偏見、葛藤、恋、友情、たくさんのテーマが散りばめられており、衝撃的と感じるシーンもありました。
あの時、こうなっていたら、ナギサに悲しい結末はなかったのかも。
でもあの終わり方はナギサにとっては幸せだったのかも。
せめてもの、救いなのかな。
とても悲しいけど、イチカの未来は明るい。ことがせめての救い。
ほとんどが女性1人のお客さんでした。
エンドロールが流れても誰一人席を立たず、素晴らしい映画であることかわわかります。
もちろん草なぎ剛さんの演技も素晴らしいです。
代表作に加わる作品です。
なんだろ・・・
最初は読み取れなかった
最初に見た時、わたしは一果ちゃん目線で見てしまい、監督のメッセージに気づきませんでした。
凪沙さんは、お母さんになりたかったんだね。
だけど、おそらく今の日本の現状では、無理解と理不尽なことの連続で、1日1日を生きていくだけでも精一杯で、苦しくて。
その中で、才能は持っているけど、同じように傷ついている一果ちゃんを、母親のように愛するようになっても、叶わない現実がある。
だから、自分にできる、出来る限りのことをして、結果として、一果ちゃんの親子を修復して、一果ちゃんの道筋を作ってあげた。
それが、凪沙さんのできる精一杯だった。
こういうことだったのかなと思いました。
わたしと同じように間違えてしまう人がいないように、レビューで残しておきます。
これからの草彅剛と服部樹咲を応援したい
細かい設定は気になりますが、感動できる映画であることは間違いありません
とても印象に残る作品でした。観ている間も、映画館を出た後も、心を揺さぶられ、いろいろと考えさせられました。理解してあげられなかった人のことを思い出したり、優しくしてあげれなかったことを後悔したり、偽善的であるかもしれませんが、普段の自分よりも優しい気持ちになりました。
以下ネタバレを含みます。未鑑賞の方はご注意ください。
映画のストーリーをまとめると次の通り。
東京のオカマバーで働く凪沙(なぎさ)は、裕福ではないが、性転換の手術を受けるために、こつこつとお金を貯めている。ある日、田舎(広島)から電話があり、母親から虐待されていた中学生の一果(いちか)という娘を預かることになる。無愛想で生意気な一果を迷惑に感じる凪沙は、一緒に暮らして一果を少しずつ理解するにつれ、母性的な愛情を持つようになる。ネグレクトで閉ざされていた一果の心も、凪沙や新しく出来た友人によって、次第に溶けて明るくなっていく。一果はバレエに打ち込み始め、その才能を開花させていく。バレエのコンクールの日に母親が迎えに来て、二人の共同生活は終わってしまう。一果が母親の元に帰った後、凪沙は決心してタイで性転換の手術を受け、女として一果を迎えに行くが、親戚一同に追い返されてしまう。やがて中学を卒業した一果は、凪沙に会いに上京する。しかし凪沙の体は手術の後遺症でボロボロになっていた。一果は海をみたいという凪沙とバスに乗って海岸へ行く。そこで悲しい結末を迎えてしまう。
物語にぐいぐいと引き込まれてしまいました。この映画に力を与えたのは、一果を演じる服部樹咲という新人女優と、凪沙を演じる草彅剛の二人の存在感です。
服部樹咲は、演技は未経験の新人です。しかしバレエの実力と、手足の長い体型がなかなかのもので、バレエのシーンがとても美しく魅せられます。そして演技の未熟さ故に、役柄の心を閉ざした少女がとてもリアルになっていました。
対する草彅剛の演技も素晴らしい。オカマの役というのは、例えば半沢直樹の黒崎のように、わかりやすく演じやすいものだと思います。それは、もともとオカマが、女を演じているようなものだから。しかし、草彅剛はオカマを記号的にトレースするだけではない。人生に疲れきった中年オカマの、男として生まれたもどかしさ、いら立ちなどを見事に表現していました。そして、持ち前の物悲しい優しい瞳で、オカマの哀愁と生まれた母性を感じさせていました。後半の優しい目を印象付けるため、最初の方のシーンではサングラスをかけていたり、手術のシーンや水槽の使い方など、監督の演出も効果的。
草彅剛の演技を、特にすごいと思ったのは、ラストの海のシーン。映画を観ながら途中までは、例えば草彅剛の同世代の井浦新でもいいのではないか、などと思っていましたが、海辺のラストシーンの演技はものすごくて、これは草彅剛以外の人では演じられないだろうと思いました。いろんな演出家に高評価な俳優さんですが、すごい役者だとあらためて思いました。
しかし、あまりにもこの二人の演技と存在感、そして演出が素晴らしかったため、軸となるストーリーや設定が、なんだか陳腐に思えてきました。もっと練った話にすれば、さらに芸術性の高い映画になったのではないか、なんだか勿体ない映画だな、そんな印象を持ちました。
物語は、まるで昭和の少女漫画のよう。出版社に持ち込むと、文学出身の編集者からダメ出しされるようなお話です。私も映画に引き込まれながらも、リアリティを感じない設定や展開に違和感を覚えました。独身の中年男に、中学生の女の子の同居を押し付けるのというのも変だし、虐待されている少女が、才能あるとはいえバレエが上手すぎるのも不自然、そんなにバレエは甘くないよとか。そして仲の良かった友達が自殺したり(なかなかの演出でしたが)、凪沙が手術の結果が悪くて最後に死ぬとか(これもなかなかの演出でしたが)、ちょっとやり過ぎじゃないの?誰も死ななくても感動じゃないの?とか。
これだけ二人が素晴らしい演技をするのだから、設定やストーリーをこんなにわざとらしく不自然にしなくてもいいのになあ、とか思ってしまいました。
ネットでこの映画に対するレビューを読むと、私と同じように感じている人もいるようで、 監督もわざわざ「これは娯楽作品、社会派作品ではありません」と発言しているくらい。まあわかってやったのだろうと思います。監督は我々より作品のことを考えていますからね。
しかし時間を置くと、これはこれでいいのだろうと、思いました。映画は作品によって娯楽といわれたり、芸術といわれたりもする表現媒体ですが、基本はビジネスです。きちんと収支を黒字にして、利益を出すことが、監督としては最優先です。小難しい話にして観客に敬遠されるより、わかりやすい物語にして多くの人に観てもらいたいという意図は当たり前。
それにストーリーや設定がおかしい、というのも無粋なツッコミであり、漫画原作の邦画は、現実離れした話ばかり。このストーリーもアニメとしての話ならば、誰も細かい指摘はしないでしょう。原作が「漫画だから」「ラノベだから」というのはひとつの免罪符になっています。
そしてなぜ漫画原作のドラマや映画ばかりつくられているかというと、わかりやすさ、感動のしやすさが漫画の設定やストーリーにはあって、観客はよくわからない作品よりも、わかりやすいものを求めている。興行的に成功するためには、どうあるべきかということをつきつめると、漫画原作のような設定になってしまうのでしょう。
高視聴率の半沢直樹のドラマなんて、小説原作で経済ドラマといいながら、まるっきりコメディですからね。わかりやすさは重要な要素なのです。
しかし、いざ撮って映画をつくってみると、監督の予想以上に役者さんの演技が素晴らしかったのかもしれません。観客にとっても、娯楽性より芸術性、社会性を感じる映画になったということでしょう。だから安易なストーリーや設定が幼稚に思えてしまったということだと思います。
劇場は女性客を中心にいっぱい。泣いている人も、少なからずいました。劇場で観て損はない映画です。
何かがちょっとづつ、抜けてる気がする。
草彅剛さんがトランスジェンダーを演じるとのことで
ちょっと期待して観に行きました。
予告編がYouTubeでガンガン流れてるので
これネタバレしてないか?と危惧してましたが、
結構まだ先がありました。
トランスジェンダーの実態!と言うか、
日本ではオネエタレントさんが
結構たくさんテレビや雑誌で活躍されてたりして
アメリカより少しは進歩的なのかと勝手に思ってましたが
それはほんの一部で、実際はこの映画の主人公の様に
色んな苦しみを抱えて生きてる人がほとんどなんでしょうね。
改めてトランスジェンダーの苦しみをちゃんと
知るための映画だと思います。
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
トランスジェンダーを扱った映画として
私が好きな作品「彼らが本気で編むときは」があります。
こちらは生田斗真さんがトランスジェンダーの介護士を演じてます。
今回話題になってる草彅さんのトランスジェンダー役、
草彅さんはショーパブで働く役だからちょっとオーバー気味なのかな?
生田さんは一般の介護士だったからもう少しおとなしい芝居でした。
例えば草彅さんは、はやたら髪の毛をいじる。
女っぽく見せるためなのか、若干わざとらしい。
ちょっとお笑いコントの女性役の様に見えてしまった。
またメークもちょっと中途半端な感じ。
もともと鼻も高く骨っぽい顔立ちが、逆に強調されている様にも見える。
草彅さんのトランスジェンダーは違和感が最後まで消えなかった。
まあ、そこが草彅さんの「凪沙」なのかもしれないですね。
頑張っても頑張っても女の体にはなれない切なさであり、
社会がトランスジェンダーの人に感じる拭いきれない違和感なのかも〜
反対に印象的だったのはバレエのオーデションシーンの美しさ!
一果を演じる服部樹咲(はっとり みさき)さんが
本物のバレエの実力者なので、それが生きたシーンでした。
ライティングやカメラワークも美しく
久々にちゃんとしたバレエを観た気分でした。
彼女のバレエの実力がとても大きな説得力を
映画に与えていたと感じます。
それと一果を東京の生活に引き込んでくれた
バレエ仲間のりんを演じた上野鈴華さんも良かった。
彼女の存在が一果に凪沙を受け入れさせたのだと思う。
ちょっとした意地悪シーンもあったけど
それだけバレエに熱心だったから
あの最後の行動を選んだのだと、
りんはとても丁寧に描写されていたと思う。
全体にお話としては、分からなくはないのだけど
ところどころ、肝心なシーンがポツンポツンと抜けてる印象。
草彅さん演じる凪沙が、いきなりフラフラで帰って来て
絞り出す様に泣きながら何かの薬を飲むシーン。
何かあった様だけど何があったのかが判らずちょっと唐突。
その前にあった病院のシーンでは、いつもここに来て
ホルモン注射をしてるんだと言う感じで、
今日だけ特別に大変なことを言い渡された感じでもなかった。
だから二つのシーンの間に、何かもう一つ抜けてる気がする。
養育費目当てで預かった親戚の娘の一果に
バレエの才能があると分かった後ショーパブを辞めて
一般企業で働く決心をする凪沙。
凪沙に実の母親と同じこと言われた一果が激しく反発するシーン。
一果の心の傷は大きいはずなのに、結構唐突に和解してしまう。
何か、ワンカット、一果の心の変化を表す表情が欲しかったな〜
私的には「編集が惜しい!もうちょっと!!」
と、生意気なことを感じました。
とにかく傑作
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