「昭和の価値観」ミッドナイトスワン cghmmさんの映画レビュー(感想・評価)
昭和の価値観
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トランスジェンダーの描き方にバリバリの偏見がある気がして、観賞後、嫌な気持ちになった。性転換手術は制度上の課題は山積みであるものの、技術としては進歩していて、映画のような悲惨な状態になることは稀である。
このような描き方をすることで、LGBT問題=怖いもの、暗いもの、関わったらやばそうなもの…という意識を無意識に植え付けることにならないだろうか。
また、凪沙の心の部分にフォーカスした描写が少ないため、どんな人生を歩んできたのか、どう考える人間なのかが終始わからず、結局「トランスジェンダーであること」以上の情報が得られない気がした。
監督自体、トランスジェンダーに対する偏見があり、「そういう人達」というくくりで見ているから、凪沙の人間性に踏み込んだ描写ができなかったのではないのかとさえ感じた。
しかしこの映画がこれだけ評価されているのを見ると、今の日本ではこの位が限界なのかなと思った。
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