「意味不明な台本と演出の映画」ミッドナイトスワン novさんの映画レビュー(感想・評価)
意味不明な台本と演出の映画
ある程度は期待して鑑賞したが
本当に意味の分からない映画だった。
良かった点もある。
①カラーグレーディングが、すごく現代映画風で上手く
映像美と呼べる仕上がりになっている
②役者の演技、この演出はいいと感じた。
監督を信じて役者が全力を出している
いい現場なんだろうなとは思う。
しかし、出来上がりがコレでは、役者が可哀想に思える。
台本というか演出が意味不明すぎる。
描かないといけないシーンが描かれず
いらないシーンだけがカサ増しされている。
特にいらないと思ったのは「友人のレズキスと自殺」。
こんな無駄死にがあるだろうか。
こんな無駄なレズシーンは許されるのだろうか?
友人は、勝手に監督に殺され、エモーショナルも生むことなく
ただただ、死んだ。その死によってヒロインの成長にも繋がっていない
映画史上に残る無駄死に思える。
そして、爺の拍手。
あれは、なんだ? 背景に無駄に映り込んだ主張のある爺を認識した時点で
頼むから、何もしゃべらないでくれ!絡んでくるな!と思っていたが
拍手&セリフの無駄シーン。
「白鳥は朝まで なんたらかんたら」これも後に生きてない。
うっとうしいだけ。
あと、フィリピン散策もいらない。
そして、全員のキャラが安定しない。
シーンに合わせて、キャラクターを作り変えているのかという如く
性格がちぐはぐだった。(草なぎさんのみ安定してると見てもいいが。)
監督のこうなったら良いなぁ、こうしたいなぁ
こんな事言わせたいなぁ
じゃあ、こーしよ。
みたいな都合が透けてて何もエモーションを生まない。
誰一人一貫性のない人物描写で
ギャグにしかなっていない。
という観点で、ギャグ・コメディ映画としてはよくできている。
部屋に唯一ある漫画が「らんま1/2」「客がテンプレートのように失礼してくる」
「少女の変化が、映像では表現されず友人のセリフのみで語られる、そしてレズキス」
おふざけですよね?
泣けはしないけど、笑えました。