「きれいなものは心のなかに」ミッドナイトスワン penguinさんの映画レビュー(感想・評価)
きれいなものは心のなかに
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一番よかったなと思うところは、主人公のイチカちゃんが厳しい環境の中で生きてきた身の上ではあったけれどバレエに出会って、苦しい気持ちをたくさん味わってきたイチカちゃん自身が美しいものを人に見せるという尊いことをやってのけるというところです。
イチカちゃんもナギサさんも、親や性別という自分が生まれついた時から持っていたものに苦しまされてきたのですが、自分が望むものを自ら掴むという偉業をやってのけました。
ここが私は一番脚本として疑問だったのですが
なんで人が死なねばならんのでしょうか。
ナギサさんは手術が成功してひとりの女性として美しい人生を歩んでてほしいなーと思ったり、イチカちゃんの友達のリンちゃんだってそうです。どうして…。と思わざるを得ない映像に苦しくなりました。
人が亡くなるというのは大変なことです。
映画はお話しなので現実ではないですが、現実の人間が見るものです。
ゆえに、辛いことはいつの世もありますが、
辛いことを辛いまんま言う表現ってどうなんだろうと思わざるを得ないのです。
直接的な表現で疑問に感じた点はあったものの、イチカちゃんが羽ばたいてくれたことで、この映画を観てよかったなと思うことができました。
いろんな人がいていろんなことがあると思うのですが、生きていく中で、きれいなものを自らの心のなかで育て、また、人の心の中にあるきれいなものをきれいだなあと思えるように、きれいなものを分けあえるように、生きていきたいなとこの映画を通して思いました。
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