「偽物と本物とは」コンフィデンスマンJP プリンセス編 ヨッシーさんの映画レビュー(感想・評価)
偽物と本物とは
クリックして本文を読む
前作よりもはるかに良くなっていた。
コンフィデンスマンJPはドラマから見ているが全てのトリックがネタバラシのときの後出しジャンケン感がすごく、前作の映画に至っては最初の設定から何からだー子の創作という超ド級の後出しジャンケンだった。
しかし、今回はそれなりに伏線も張られていたし少なくとも全てダー子の設定でしたというオチではなかった。
それどころか今回は偽物(詐欺師)が本物になれるのかというテーマをつけてコックリの成長譚にした事でドラマがとても深くなっていて単純な娯楽作ではなくなっていた。
パーティの演説シーンから最後のダー子との別れのシーンなどが特に魅力的なシーンに仕上がっていた。
演技ではコックリを演じた関水渚さんが出色の出来。
学も名前も親も何もかもがないコックリが学を身につけてミシェルという名前を手に入れ、そしてダー子という親を手に入れるまでをとても自然体に演じていた。
最初に出てきた時とラストシーンではまるで別人になっていたのが印象的。
ミシェルとダー子の別れのシーンで最後ミシェルがダー子に抱きついて「ありがとう。お母さん」という。
その台詞はダー子の「私は所詮偽物。本物にはなれない」という台詞を受けて言っていたのかと2回目にして気づいた。
つまり、ダー子もミシェルの母親を演じていたが最後には偽物から本物になっていたという事に気づいて涙した。
コメントする