「最後まで信じられるもの」ブラック アンド ブルー Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
最後まで信じられるもの
メンズデーで視聴
あまり話題には上がっていなかったものの
ネットでは割と高評価が多かった
感想としては
最後まで持続するスリル感と
シンプルながら巧妙な舞台設定最後まで
楽しめました
けっこうイイです
舞台はアメリカはニューオリンズ
超巨大ハリケーン「カトリーナ」で8割が水没した地域で
都市機能が失われ企業も人も離れ治安が最悪になった街
そんな街で軍人から「ブルー(警官)」になった黒人女性アリシア
彼女は元々生まれ故郷はこの街でしたがアフガニスタンに従軍
している間に変わり果ててしまったようです
黒人の自分を警官とも知らず強引に職質してくる白人警官
かといって警官であれば同じ人種でも命を狙いに来るギャング
警官に危険が及んだときしか通報しても来ないスラム
めちゃくちゃな街にアリシアは愕然とします
顔を思い出した友人も警官と見るや邪険に扱ってきます
ある日アリシアは夜警の代理をベテラン黒人警官ブラウンと行い
ますがブラウンは「自分の携帯」に呼び出しを「捜査」と
呼び廃工場に向かいアリシアにパトカーで待つよう告げ
中に入っていきます
しばらくすると怪しい男を見つけ銃声が聞こえ自分も立ち入ると
麻薬捜査官が「ゼロ」と呼ばれる売人を射殺するシーンを目撃
アリシアはそこで仲間に発砲されますが幸い動けたため
その場を逃げ出します
アリシアはその現場をボディカメラで撮影していたため
麻薬捜査官マローン一味はアリシアを追いかけます
命からがら逃げ出したアリシアは警察無線で自体を知らせますが
マローンがすぐ遮り本部と通じず射殺の容疑を着せられます
警邏中のパトカーを読んでもマローンの一味の腐った警察ばかり
アリシアは負傷を治療するため以前立ち寄った雑貨屋に
転がり込みバイトの黒人マウスに助けを求めます
マウスは関わり合いを避けようとしますが事情を必死に
説明するアリシアに負けて協力してくれます
ひとまずいつもコンビで行動している警官ケビンに会い
事情を説明しますがこいつもマローンの一味だったため
そこ逃げ出し結局マウスの家にまた転がり込みます
マローン取り締まった麻薬を横流ししており
最近警官の汚職取締が厳しくなった関係で売人を始末
したわけですがその殺した売人ゼロは2台ギャングのボスの甥
そのボスのダリウスが現場を見に来ますがマローンは
アリシアに罪を着せ警官とギャングから終われる羽目になります
さてどうなるか…
序盤から露骨に伏線を張りまくり
非常に狭い街の中だけで構成していく今作
手の届く範囲ながら徹底的に主人公が追い詰められていく
絶望感はなかなか緊張感を煽っていました
警察もギャングも荒みきったドス黒い空間に
アリシアの思考が漂白されすぎててさすがに浮いてる
感じもありますがそんな甘ちゃんだからブラウンが
見くびって現場に連れて行っちゃったのかなとか
理屈もそれなりに作られていました
実際に黒人が白人警官に射殺された事件から
大暴動に発展している今のアメリカ
個人的にはあれは完全に利用されていると思いますが
こうしたタイムリーな作品から考えてみるのも
いいかもしれません
おすすめです