「【”大女優”が演じる大女優の家族が徐々に再生していく物語、再び。”大女優”の周囲の男性たちの姿が明確に描かれており、”大女優”の家族の関係性が”通常版”より鮮明に描かれている作品。】」真実 特別編集版 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”大女優”が演じる大女優の家族が徐々に再生していく物語、再び。”大女優”の周囲の男性たちの姿が明確に描かれており、”大女優”の家族の関係性が”通常版”より鮮明に描かれている作品。】
■2019年10月11日 「真実」を封切り初日に鑑賞し、是枝監督の手腕とカトリーヌ・ドヌーブ&ジュリエット・ピノシュ&マノン・クラベルの女優達の笑顔を浮かべながらの丁々発止に魅了された。
■2019年10月27日 「是枝裕和×運命の女優たち ~フランスで挑んだ1年の記録~」をNHKにて視聴。今作の製作背景を面白く鑑賞。
■そして、「真実 特別編集版」である。
是枝監督が”イーサン・ホークファンには堪らない筈・・”という言葉を信じ、劇場へ。
◆結論:是枝監督、何でこの作品で勝負しなかったのかな?
ハンク(イーサン・ホーク)だけでなく、ファビエンヌの元夫ピエール、現在の夫ジャック、長年仕えて来た執事リュックの姿が、きっちりと描かれている事により、ファビエンヌを取り巻く人々の関係性がより、クリアーになっている。
-ファビエンヌの周囲の男性達ー
・ファビエンヌから、自らの演技を”ものまね”と言われるハンク
・過去に追い出された元夫、ピエール(”魔女”ファビエンヌにより、庭の亀にされている・・)
・ファビエンヌに只管に尽くす、現在の夫、ジャック&執事リュック・・・。
・ハンクとジャックは市場に買い出しに行き、女性陣達のために甲斐甲斐しくキノコのスパゲッティやケーキを調理するし、手先の器用なピエールは娘リュミールが遊んだと思われる遊具(ドール・ハウスかな)を直したりしている。
<10月公開作では、やや深みがなかった男性陣たちの造形が、今作ではしっかり描かれている事により、”大女優”を長年支えて来たのは、”実は、愛すべき男たちだったのだ!”
という、もう一つの”真実”を見事に描き出している作品>
<地元の歴史あるミニシアターにて鑑賞。有難い。>
<2019年12月29日 刈谷日劇にて鑑賞>