劇場公開日 2020年3月20日

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「発想が面白いだけに、少し残念」弥生、三月 君を愛した30年 kazzさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5発想が面白いだけに、少し残念

2020年6月9日
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鑑賞方法:映画館

脚本家遊川和彦の監督2作目。
ある男女の高校生から50歳までの、それぞれの波乱の人生とお互いのすれ違いを3月だけを切り取って綴るという、さすがテレビドラマ界のヒットメーカだと感心するアイディア。
そして、3月にはあの3・11がある。

坂本九の「見上げてごらん夜の星を」という曲がキーアイテムになっているが、その使い方がベタで、遂には二人手を取り合って歌うという赤面ものの演出。これは、監督遊川和彦の純粋さの現れかも知れない。
韻を踏むようにバスを追いかけるシチュエーションを挿入したり、墓参りの場面で逆転の状況を作ったり、工夫されてはいるが、全体的に気恥ずかしさは否めない。

物語は単純な時系列ではない。
キーワードを投げておいて後から真相が判るように逆行してみせる構成は、やはり上手いと思う。
が、波瑠は老けメイクをしているものの年齢の変化が判りづらく少し残念。
杉咲花が残した録音テープは、結婚式のメッセージなのに40歳を過ぎたあの年齢で聴くことを想定していたような言葉で、違和感があった。

人生にはいくつもの分かれ道がある。
自分の意思かどうかは別として、分かれ道のどちらかを選んで人生を歩む。
別の道を選んでいたらどうだったかなんて、後悔したときに思い巡らすだけのことで、誰も後には戻れない。
高校時代に仄かな恋心を抱いていた同級生と結ばれる人が一体どれ程いるか。
高校時代に思い描いていた自分になれていると言える大人が何人いるか。
忘れていた理想を思い出すことができて、「もう一度」と決意することができたら、そして理想を抱いていた頃を共有できる人が寄り添ってくれたら、どんなに心強く幸せか。
そんな、うらやましい物語だと解釈すると、素直にハッピーエンドなんだと受け入れられる。

複数のエピソードで構成されているが、それぞれ少しずつ物足りない気がした。ワンクールのテレビドラマだったらもっと掘り下げられただろうと思う。毎週、二人のすれ違いに視聴者をヤキモキさせる人気ドラマになったかもしれない。

2019年大躍進の成田凌は、本作でも爽やかな若者像と、一変して挫折に腐りながら自己嫌悪に苦しむ男を好演している。
そして、日本三大薄幸女優の一角、奥貫薫が持ち味を発揮している。出番が少ないところも薄幸。

kazz
りかさんのコメント
2023年12月19日

おはようございます😃
人は皆高見を目指す、でしょうか、
しかし、
☘️傷をつけなくてもいいのに☘️
厳しい表現❗️
同じようでも映画とドラマは違うのですね。主役お二人がいいので、7,8年ぐらいの年月で色々スムーズにまとめたのを観たかったです、🦁

りか
りかさんのコメント
2023年12月18日

菅田将暉の『糸』に似ていませんか❓
長い年月を追って行く作品はなかなか作るのが難しいのか、あの『糸』もツッコミどころ満載でした。ですので感動できていません💦

りか
りかさんのコメント
2023年12月18日

こんばんは♪
共感コメントしていただきましてありがとうございました😊
本作、あまり好きではなかったのです。ツッコミどころ満載過ぎて。TVドラマを得意とされる監督なのですか。
☘️ワンクールのテレビドラマだったら‥‥、勿体無いですね、そういうのが観たかったです。すれ違いばかりですし。波瑠さんの夫さん、気の毒としか言いようなく、
身勝手に感じました。また、

りか
bloodtrailさんのコメント
2020年6月9日

中村ゆりさんに一票!
幸せ薄いを通り越して、不幸が似合う女優になっちゃった感。と言うか、可愛そうな役、多過ぎw

bloodtrail
NOBUさんのコメント
2020年6月9日

今晩は。
 ”日本三大薄幸女優” 非常に気になる、且つ、絶妙なネーミングですね。
 奥貫薫さん・・成程。
 木村多江さんは外せないと勝手に思いますが・・、後は誰でしょうかね?
 では、又。

NOBU
Bacchusさんのコメント
2020年6月9日

毎度です!

1番はブラッドショットがみたかったのですが、1本じゃ物足りない!という思いから、同じシネコンで上映されているもので、まだみていないもの、という縛りから選択しました。
もう少しヒューマンドラマテイストが強いかなと期待したんですけどね…w

Bacchus