「それなり。にぎやか。」弥生、三月 君を愛した30年 CBさんの映画レビュー(感想・評価)
それなり。にぎやか。
高校時代から両想いなのに、共通の友人、それも長く生きられない友人が彼を好きだと知っていたために、お互いに言い出せず、すれ違い続ける二人の話。そんな二人の34年を、毎年3月の一日いちにちを、カレンダーに合わせて綴っていく映画。
「オズランド」でも書いたが、また書く。波瑠好きには堪らない映画だろう。うらやましい。
ちゃんと感動もして、涙も流した。だから、それなりにいい映画だと思う。
ただ、TV出身の監督だからか、サービス精神旺盛な感じ。あれもこれも。
彼が、彼女ではない人と結婚した経緯はまだしも、彼女が、学生時代に被った悲劇、そして彼女が最愛の夫と離れてしまう理由。どれも、ちゃんとした理由なんだけれど、こんなに積み重ねると、なんだかなあ。
学生時代に被った悲劇は、昭和中期にはよくお話に出てきたシチュエーションだけれど、現代で見るとなんだかなあ。母と妹たちも背景みたいだ。結果的に、それら出来事への興味になってしまって、二人の想いの方には、俺の頭はそういかなかった。
同じような感覚だったのは、(これもいい映画だと思うんだけれど) 「永遠のゼロ」。それで、先ほど書いた、"TV出身の監督だからか" という言葉になっている。
ほとばしる才能は感じるので、いつかは、エピソードが、登場人物の性格や感情を描き出すというか、掘り込んでいくような映画を撮ってくれないかなあ。
まあ、俺がそういうのが好きだっていうだけかもしれないけど。
終わりに。杉崎さんは頼りになる!
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