海辺のエトランゼのレビュー・感想・評価
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見応えある恋愛映画
上映時間60分前後ながら、とても見ごたえある作品だった。沖縄の離島の民宿にやっかいになっている小説家と、両親を亡くした高校生が出会い、惹かれていき、同性同士の愛であることに葛藤しながら結ばれていく。等身大の葛藤をさわやかに描いて見せた。ロケーションが素晴らしい。離島の持つ開放的な雰囲気が本作には絶対に必要だったと思う。
本作で重要なのは同性愛を特別なものとして描いてない点であることは当然だが、それが異性愛とも地続きであるという点。BL作品は同性同士の関係性を取り扱うジャンルだが、同性同士の関係と異性の関係を別物と捉えないのが本作の美点。
とはいえ、安易なノーマライズもしない。同性愛も異性愛も愛であることに変わりない、という言説の乱暴さにも本作はきちんと自覚的だ。
美術も芝居も的確で、大橋監督の確かな実力を感じた。日常芝居の高い演出力を持った監督でこれからの活躍が楽しみだ。
アニメーション映画の新たな形を模索している作品。沖縄の温かく優しく包み込むような空気感も表現できています。
「おっさんずラブ」という作品が社会現象的な大ヒットしたことによって「BL作品」が一つのジャンルとして確立しつつあるように思えます。
時代の変化と共に世の中の目も変わっていることを意味していて、私はこの流れはとても良い傾向だと思っています。
ただ、まだマーケットが読めない面があるため公開規模を小規模公開と増やせない一方で、映画として作品のクオリティーは上げなければならない、という狭間で制作者の苦悩も感じられます。
そんな中で出された答えの一つが本作のように1時間という上映時間で、最大限作品のクオリティーを上げて勝負する、という試みだと思います。
本作ではその試みは成功していて、作画のクオリティーも高く、沖縄を舞台に、ちょっと切ない「小説家の卵と少年の初々しい恋愛」を丁寧にしっかりと描けていました。
好きになった人がたまたま同性であっただけで、何ら特別なことではない恋愛映画でした。
むしろ通常の恋愛映画は当たり前のように増えすぎているので、このような変化球的な作品が出てきた方が映画業界も活性化していく気がします。
本作は原作コミックでは「春風のエトランゼ」という続編もあるようなので、本作がヒットして続編映画ができたらいいな、と思える作品でした。
「海辺のエトランゼ」は沖縄を舞台にしているだけあって、あの温かく優しく包み込むような時間と空気感も見事に表現されていて、本作はそこも見どころだと思います。
美しい沖縄が舞台のBoys Love。ちょっと書いて後悔しているレビュー
背景が実写以上に美しい。
普通の女の子好きになったほうが幸せだったのに、と登場人物が言って、その後、セックスしそうになります。
雪積もってる...と思ったら夢だったりとか、「今日はセックスしない!」と発言したり、真剣に観ているとなかなか笑えます。
性別を超えた愛なのでしょうが、まだ私はその域には達しておらず、頭の中で想像を膨らませて男女の恋愛に置き換えてようやく観れました。
沖縄のオリオンビールが登場します。あまり缶ビールは飲まないほうですが、たまにコンビニで買います。
カニ、シュンという名前の男の子の登場、場所は海辺、先ほど観たばかりの『ちいさな英雄 カニとタマゴと透明人間』の3話が混ざったような作品だと思ったのは多分私だけなので、こんな個人的なことは書かないほうが良かったと、書きながら後悔していたりします。
じゃあ、消したらいいのにともう一人の自分が囁くのでした。
クライマックスは、ついに美男子二人が裸で...BLファンならおまちかね。
この内容で18禁じゃないとは、なかなか攻めてます。
中身が浅い
絵柄も好きだし色味も綺麗だし舞台も素敵で演出も素敵で観てみたけど内容がペラい。男が男を好きになるのはキモいのでは談義、女を好きになった方が幸せだという決めつけによるモメ、セoクスするしないでモメる…とか二次創作BLで散々読んだ。もっとエモいストーリーかと思った。声優さんとか効果音とかみんなとても良いのに肝心の内容が薄すぎて、なぁんだ……という感じ。1時間弱しかないのによくまとまってるっていうのは納得。よくまとまってて素晴らしい。あと攻めと受けの気持ちが唐突で置いてけぼりになるし、元許嫁とか、言うセリフとか全部ありがち。元許嫁と現恋人がキスするシーンとかホンマいらん。中身の問題。本当内容以外は全て良し。原作者さんの絵も本当好きだし…。漫画読まずにこの映画から入ったから色々はしょられて?意味わからない可能性もあるけど……。雰囲気が良いからもっと深い話を期待してた。
最初びっくりした(笑)
あらすじ見てなくて、絵がきれいだったから視聴。
同性愛の映画だと思ってなかったのでストーリー展開にビックリしました。
抵抗があるわけではないので見進めましたが、まぁ普通に良かった。
あと絵が綺麗。
申し訳ないが理解は絶対に理解出来ない。申し訳ない。
『あいつ、ホ◯何じゃない?』
『やば◯、や◯い』
『やられちゃうか◯』
って会話をする男(物理的)のク◯ガキが出てくるが、つまり、どうしたらそう言った感覚が生じるかが理解出来ない。つまり、性的マイノリティに対する差別ではない。女性から見たら、こう言った◯ソガキでなければ良し。としている。つまり、ここの二人はそんな下品な所は無い。だから、美しい。従って『男はこうあってもらいたい』となるわけである。しかし、彼らは女性に全く興味が無い者もいるし、イケメンとは限らない。
つまり、性的マイノリティを理解する以前に、女性(物理的な)自体に対する男性(物理的な)の差別を淘汰しなければならないと思う。だから、女性にとってはストレートな男性の質の向上しか無いのである。
物理的男性諸氏は分かったつもりでいるべきではない。分からなくて当然で、性的マイノリティを理解する前に、女性への差別を無くすように努力すべきである。
申し訳ないが理解は絶対に理解出来ない。申し訳ない。でも、そうであっても、僕は別に構わない。実際にそう言った友達もいたが、彼らから疎まれる事もなかったし、逆に彼らを僕は尊敬しているが、彼らが性的マイノリティだから『凄い』と思った事は余り無い。
勿論、僕だけの哲学で『女性が社会を救う』と言った性差的偏見を僕は持っている。だから、駄目な物理的女性を見ると幻滅するのだ。
早く女性にこの荒れた社会を救って貰いたいと願っている。
『元始、女性は実に太陽であった。』
大した問題や葛藤じゃない
「自分が恋愛してる」という意識になる展開が早すぎて、男同士ということ以外に大した問題や葛藤が無くて入り込めませんでした。
親に怒られたりはありましたが、ゲイなら想定内のことなので、ドラマとして薄いですね。
ド直球の恋愛もの!!
BLものを初めて観ましたが、実写の恋愛ものより遥かに描写が直接的なので、多くの男女の恋愛ものが生温くなるように感じました。BLというジャンルが、苦しい現実から逃げ込める一つの幻想的な場所だと感じました。
同性どうし
BL小説が原作の映画と知らずに見始めたら、まさかのこんな展開になるとは。
今の世の中でも多様性を受け入れる形が自然となされるようになってきた。それでも未だにそういった人達に対する考え方は、とても厳しいと感じる。
人間同士が好きになり、それがたまたま同性であっただけ。だけど、社会は、それを普通と認めずに苦しむ人達が沢山いると感じた。
それには、理解出来ない事に対する恐怖に近いのかもしれない。
理解出来ないのではなく、理解したく無い。
それが現実なのかな。
初めてこういった作品を見たけど、キャラクターの微妙な心情など細かく描かれていて面白い作品でした。
フワフワした雰囲気の作品なのかと思いきやガッツリとした恋愛ストーリ...
フワフワした雰囲気の作品なのかと思いきやガッツリとした恋愛ストーリーでとても見応えがありました。綺麗な作画や素敵な音楽はもちろん、マイノリティな恋愛感に苦しむ主人公と孤独の中主人公に影響を受けた青年が約束を果たしに戻ってきてすったもんだする展開は観ていて微笑ましさもあり、主人公の抱える葛藤やトラウマ、そのせいでのすれ違いなど観ていて心が苦しくなりました。周囲の反応や家族との確執もリアルで苦い気持ちになりました。それでも2人で変わっていく様子がとても素敵で終わり方もとても爽やかで良かったです。
追.気になってチョロっと原作を覗いてみましたが2人のその後が描かれており中々に衝撃的な展開になっておりましたので気になった方は是非。
何とも甘酸っぱい
家族の喪失からなる孤独と、そこから心の触れ合いを描いた作品。
いわゆるBL作品です。
原作者がキャラデとして参加しているらしいので、作画のクオリティがとても高い。
田舎の美しさがよく出ており、小物にオリオン出てたけど沖縄が舞台?と思ってたらそうでした。
無垢に飛び込んでしまう少年と、それを受け止められずいなしてしまう青年。
ちょっと拗ねた感じな突き放し方が、何ともいじらしい演出でした。
かと思えばそこに女性を加えた、ほんのりな三角関係がまた良いアクセントでした。
何というか、すごく可愛らしいんです。
それとMONO NO AWAREのエンディング、この歌詞が最高だった。
何とも甘酸っぱい恋の物語でした。
ボーイズラブ
洒落たタイトルに惹かれて観てしまったがなんとボーイズラブでした。
絵が綺麗で南の島の風情もあり見入ってしまいましたが途中からレスビアンぽいカップルが出てきたり妙な会話で設定が読めてきます。
独りでいつも海ばかり見ている少年が気になるのは老若男女を問わず人の優しさでしょう。
憐憫から始まる恋愛というのはありがちですが、本当の恋愛と言えるのか、男女に限らず奥の深い問題ですね。
心底から駿のことを思ってくれる幼馴染の桜子を拒絶し、実央には一方的に思いを寄せる駿、二人への向き合い方の違いが性にあるなら業が深いとしか言いようがないですね、尺が一時間足らずではテレビ並み、桜子と過ごした思春期に何があったのか、施設での実央の3年間はどんな暮らしだったのかもう少し描いて欲しかった。
90分なのがもったいない。
コミックスを読んだ時になんてアニメ的な
漫画がなのだろうと、
本当に動いてるようなコマ割りに、
凄い漫画だなと思ってましたが、
逆にアニメ化も監督はプレッシャーがあったのでは?
と察します。
空気感や絵は漫画の雰囲気そのままって感じだった
けど、
90分と言う尺がコミックスの総集編と言う感じに
なってしまってて勿体ないなぁと思ってしまいました。
コミックス読んだ人に向けて、
あ!あのシーンだ!と言うような感じなのかな?と。
なので、アニメだけ見てしまうとキャラに感情移入
しにくい出来栄えになってたように思います。
男同士でも、恋はいつも温かい
2か月ぶりの映画鑑賞&レビューです。
今や恋愛は、男女カップルだけのものではありません。男が男に恋したっておかしくないのです。相手がだれであろうと、人を好きになるのは素敵なことです。同性間での恋愛も十分成立します。この映画が言いたかったのはそういうことでしょう。
主人公の駿に惹かれる実央が最初から最後までとても愛おしく見えました。59分という短い尺の中で、二人の純愛をこんなに鮮明に描いているところもとても良いです。特に実央は、最初は一方的な恋心でも、だんだん駿を自分に導いていっています。元々実央と同じく男が好きだった駿も実央への愛が生まれてからは好きで好きでたまらないという気持ちだったでしょう。二人の愛はお互い急速に膨らんでいき、決して離れたくなくなってより一層好きになってしまう二人の感情表現が切ないけど愛おしくて忘れられません。短くても十分見応えはあり、観た後はどこか心が温かくなって誰かを愛したくなります。それだけこの59分の中にインパクトが残されています。
「おっさんずラブ」と「窮鼠はチーズの夢を見る」が全然違うように、一口で「BL」といってもその中で分類わけは様々です。同じ男同士の恋愛にしても形はそれぞれ違います。形は違えども、素敵な恋愛であることは同じです。今作の場合は、舞台である小さな美しい離島が二人の恋模様をより美しく魅せていました。こういった背景も作品の中ではとても大切な部分です。この映画はより革新的な「BL」を描いた素晴らしい映画だと思います。
絵はかわいくて綺麗ですが・・・
話がダイジェスト過ぎて登場人物達に全く共感できませんでした。
倍の2時間くらいあれば名作になっていた予感もしなくもないので、非常にもったいない。
原作を読んでいたら、あのシーンやこのシーンがアニメになって動いてる!と感動できたのかもしれませんが、アニメ映画単体ではあまりおすすめできません。
作画もストーリーもメッセージ性も好き。
前一回見たときにほんとに感動というか、好きになった作品。
何よりこんなに作画が綺麗なBL作品見たことなかったし、身体の関係についてPG12とは思えないほど直接的な表現が多くてギャップに驚いた。
1回目見る前はBLとか同性愛を描いたエンタメコンテンツにまだ偏見があった。ちょっと過激に描かれてるんじゃないか。って避けてた。でも、これは作画が好みで見てみて、同性愛がテーマだって途中で気づいたけど、面白くて途中で見るの止められなかったなぁ。
この作品で一番私が感じたこと:同性愛だって、普通に恋愛なんだって思えたこと。
相手のこと好きだけど、ほんとに自分でいいのかとか、好きだけどまだ身体の関係は持ちたくない、とかこの中で出てきたいろんな悩みって男女のお付き合いのときと全く変わらないし。
そんなこと思ったら、なんで同性同士で恋愛しちゃダメなんだろ、って思えてきた。残念ながら、私は女性相手に恋愛感情持てなかったし、男性同士の恋愛ならコンテンツも楽しめるんだけど、女性同士は何故か避けてしまう。でも、同性同士の恋愛も「全然アリ」でしょ!っていう意見をもてるようになった大きなきっかけ。
元婚約者が主人公に「キスして」っていったらへんの場面が好き。
主人公の恋人がそのキス阻止するために自分がその元婚約者とキスしたとき。
「自分の恋人が他の人とキスして欲しくないから」っていうセリフ。
だって自分が好きなひとなんだもん。嫌だよね、って納得した。例えその3人のうち誰がどの性別であったってそれは変わらないよね、って。
あと、する、しないの話しあいも好き。したい、したくない、の気持ちって本当に双方の同意があるのが重要だよね。タイミングが合うときじゃないとダメだよねって。またおんなじ話になるけど、それは異性カップルでも同性カップルでもおんなじ。
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