「なぜ農家がお米を食べれない?」大コメ騒動 八島さんの映画レビュー(感想・評価)
なぜ農家がお米を食べれない?
当時の価値観を簡単に説明します。
まず普通の農家では米を保存する蔵を持たないのでお金に変えるのが一般的です。
では、米の値段が上がったら農家は儲かるのでは?
江戸時代の後期から米は収穫前に売買されることが多くなりました。
農家では凶作や豊作による値崩れが起きても安定した収入が得られるメリット。
商人には輸送や販売経路を収穫前に準備、その契約を売買出来る事がメリット。
これは米の値段と需要が安定していた時の知恵です。
急激なインフレを想定して作られた制度ではないのが問題です。
インフレとは物の価値が上がる事。
春先に200万円で売ったお米が、秋には同じ量が600万円になる。
農家の人は秋に3倍の値段で売られるお米に、我慢が出来なかったのでしょう。
都市部では値段が上がる前に物を買おうと景気が良くなりもっとインフレします。
ちなみにデフレでは逆の事が起こりました。
デフレとは物の価値が下がる事。
春先に600万円で売ったお米が、秋には同じ量が200万円になる。
都市部では値段が下がってから物を買おうと景気が悪くなりもっとデフレします。
都市部か農村のどちらかが地獄という時代がこの頃です。
この映画の時代でも、都市部では華やかな生活です。
非常に簡単な説明ですがそんな時代背景も知っておくと、米騒動が楽しく観られます。
日ノ本は女神、天照大神が納める国。
どの時代も女性が弱かった時など無かったと実感できますね。
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