すばらしき世界のレビュー・感想・評価
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現実世界の縮図
大傑作だと思う。
この世の中は生き続けるに値する、すばらしき世界だ。
そんな思いがかすかでもあるなかで死ねたとしたら、幸せじゃないだろうか。
生き直す、なんて簡単に言う。
出来やしない。
おのれの欠落も偏りも埋まらない。
そして、まだまだ知らないおのれの恐ろしさがありそうなことも受け入れて、この生きづらい世の中で毎日を生きていけるのかもしれない。
埋まらない自分を分かってくれて、それでもこの世の中で共に立とうとしてくれる人、そんな人が必要なんだと思う。そして、すべての人間が必要としてるんだと思う。生きている限り必要なんだと思う。
大傑作だと思う。
上映中に何度も泣いた。映画館を出て街の風に吹かれて泣いた。地下鉄でも泣いた。
主人公が生き続けようと出来たのは、出所後に出会った人たちによってだけではないと思った。
別れた妻と一緒にいた短かっただろう時間がきっと大きかったんだろうなと思った。施設で感じた何かの温もりも大きかったんだろうなと思った。
今は花が咲かなくても、届かなくても、それがいつかの支えになる、そんなことも考えたりした。
すばらしき世界。
まさしく。
この世の中は生き続けるに値する。
そんな世の中を僕らは作ろうとしないといけない。
僕らが死んだあとに花が咲くのかも知れなくても。
大海を知らず、されど空の蒼さを知る
チャーミングな笑顔
短気は損気、純粋も損気
今年のベストかもしれない
すばらしき?
花を綺麗と思える美しいと思える世界
役者役所広司
不自由な世界
生きていく
自分が望んでそうなったわけではない、その痛み苦しみを救う何か
コロナ禍のなかでも沢山の人が映画館に観に来ていてビックリしました。
涙の鼻水をすする音が時折聞こえて来ました。
役所広司さんが養護施設で歌を歌う所、母を慕う子供の無垢な心を感じました。
後でサッカーをして子供を抱きしめるとき、子供を持ちたかったであろう思いが自分とダブり何んとも言えない切ない思いがして涙が溢れました。
私は母親から精神的虐待を受けて精神疾患になったので身につまされる思いでした。
母だって意図してしたわけではないだろう、しかし自分の抱える苦しみを子供に暴力的に吐き出したことは事実です。
自分が望んでそうなったわけではない、その痛み、苦しみを救う何かを日本人は本来は思想として持っていたと思います。
何故日本はこんなにも自殺する人の多い国になってしまったのか。悲しい。
そして、私は今、何故か生かされて生きている。
私が望む素晴らしき世界を創造していくチャンス(自由)は与えられている。
監督からの挑戦状
道(未来)は変えられないのか
殺人罪で13年の刑期を終え、出所した三上(役所 広司さん)。
東京で堅気となって再出発することを誓うが、
なかなか上手くいかない様子。
真っ直ぐな性格と短気な所があるため、
トラブルに巻き込まれそうになるが、
再出発を応援する人たちの助けもあり、
ギリギリのところで回避します。
本作は、ストーリーに派手な部分はありませんが、
人生の大半を刑務所と裏社会で過ごした男が、
真っ当な人間として社会に適応し、
普通の生活を送ろうと努力する姿を
主人公・三上を演じる役所広司さんが、
リアルに演じられておられます。
ストーリーの中では、表社会に適応できず、
苛立ち、裏社会へ戻る方が楽だと考える場面も描かれており、
そんな、三上の葛藤を見ていると、
“人の進む道は変える事はできないのか”と考えさせられました。
三上は、再出発を応援する人達に恵まれたこともあり、
人間として成長し、社会に適応していきます。
表社会、裏社会は関係なく、
社会や周囲の人達との関わりから
人は変わることができ、成長できる。
そうすれば、道(未来)が拓ける。。。
そう語りかけている作品に見えました。
傑作
自分自身に刺さる映画
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