「現代社会について深く考えさせられる作品です」すばらしき世界 和哉さんの映画レビュー(感想・評価)
現代社会について深く考えさせられる作品です
現代社会に生きる我々が少しでもいいからレールを外れた人達に関心を持って寛容な心とちょっとした優しさを見せれば全てが変わる事はなくても救われる人が増えるのではないかと深く考えさせられました。
世間はレールから外れた人達をとことんまで排除し時には「正義」という名の下に自身のストレスを発散する道具にしていますが、そういう事をし続ければ結果的には社会の敵を増やすだけだといい加減に気付くべきなのではないかと思いました。(中にはどこまでも社会に適合できない人達もいるにはいますが、大多数は環境次第で変わっていける部分があるでしょうしね)
役所広司は素晴らしい演技でしたし映画自体もとても良かったですが、星半分減らした理由はラストの内容です。
主人公は刑務所に入り罪を償い出所してから一度は暴力で物事を解決しようとしてしまったものの、その後に少しずつ成長し周囲の人々の事を考え自身の衝動で全てをぶち壊すのではなく社会の不寛容さやしょうもなさをぐっと耐えて生きていこうとしていたのにあのラストは微妙だったように思います。
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