劇場公開日 2021年2月11日

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「暗闇で育った無垢な天使と、理性の世界で窮屈に生きる人間たち」すばらしき世界 Lucky!さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0暗闇で育った無垢な天使と、理性の世界で窮屈に生きる人間たち

2021年2月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

この映画は、私が映画館に足を運ぶようになったここ2年で、
一番のお気に入りになりました。
あっ、でも、そんなに言うほどいろいろ観てないや(汗

ドキュメンタリーっぽい映画だなと思いながら観ていましたが、
なるほど、元ネタの小説は実在の人物をモデルにしているようで、
当然、エピソードも事実が基になっているでしょうから
そう感じるのも納得できました。

それに加えて、俳優さんもよかったですね。
役所広司さんや仲野太賀さんはもちろんのこと、
梶芽衣子さんや北村有起哉さん、・・・いますよ、こういう人
橋本功さんや六角精児さん、・・・適役とはこのこと
白竜さんやキムラ緑子さん、・・・本職でしょ?この人たち
と、ここまでは想定の範囲内としても、
施設の職員さんとか子供たちまでも、
名わき役ならぬ、名ちょい役として大貢献しているのには驚きました。

映画の内容については、ぜひ劇場でということで触れませんが、
あまり社会風刺の部分が誇張されると
「あなたもそう思いませんか?」と同調を強いられている気がして
ちょっと冷めるのですが、この映画にそれは感じませんでした。
ただ、ラスト3秒間、
「あなたの頭の上にはどういう空が広がっていますか?」と
問いかけられているような気がして、
それはつまり、心の内なる世界のことであり
「生きづらい世の中でも、『有り難い』ことに気付けば幸せを感じられるでしょ」と
諭されているような、そんな気持ちになりました。

人生最後の瞬間に「ありがとう」って思えたらいいですね。

Lucky!