「薄目を開けて生きていくのができない人なんだなぁ」すばらしき世界 かずさんジージさんの映画レビュー(感想・評価)
薄目を開けて生きていくのができない人なんだなぁ
元反社の人たちの生きづらさを描いた作品。最近よく見かける。
本作はまっすぐで世渡り上手ではない主人公が生きていくには、トラブルは欠かない。
自分自身に重ね合わせてみると、若い頃には、暴力こそないものの理不尽な先輩の言動に、正義感をもって後輩をかばったりしたことがあった。
今は、そういうことをちょっと俯瞰で見て、すぐには反応しない術も持てるようになった。
三上は介護施設で同僚との雑談シーンで、自分を出さず笑っていた。その葛藤に本意ではないだろうなぁと思ってしまう。よく、「大人になれよ」という言葉で処理されていた社会の理不尽や不本意を感じられずにはいられない。
西川監督が、いろんな深い意味や感情を込めた作品で、見応えがありました。
主役だけでなく脇役も光る演技でした。
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